第5回「多国籍企業と日本経済」学習会   米中デジタル多国籍企業の覇権競争-米中貿易摩擦と日本経済-読み合わせ意見交換


静岡市社会科学学習会は、10月19日(火)「多国籍企業と日本経済」学習会を「アイセル21」で開きました。読み合わせの後、意見交換を行いました。

 意見交換では「GAFAの主要株主として投資ファンドが上がっているが、このファンドは多くの個人を含めた投資家が参加しているので、GAFAの大きな利益は、投資家に分配されるので富の独占とは言えないのではないか」「投資ファンド、例えばブラックロックは、M&Aなどを通じて世界最大の資産有用会社となった。その実体はわからない部分もあるが、背後にはウオール街の巨大銀行があるとも言われている。ネットでは資産の65%が機関投資家であると書かれている。GAFAの利益は、このような巨大銀行へと流れ、『今日の世界的な規模の所得格差と資産格差の原因』という指摘は当たっている」「テキストの中に『GAFAの世界経済支配の動揺』という指摘があり、3点指摘されているが、急成長を遂げ一定の市場を獲得している企業が、企業を維持していくために固定費が増え利益率が低下する事は良くある事で、これをもって支配の動揺と言えるのか」「GAFAに対する課税の問題が出ているが、Amazonは日本では税金を納めていないのか」「テキストでは進出した国に『物的な拠点や施設』がない。だから課税が出来ないと書かれているがAmazonは倉庫などは有り課税出来るのでは」「税制上、恒久的施設には課税できるが、倉庫は恒久的施設ではないので、Amazonは日本で法人税を払っていない」などの意見が出ました。

◆次回は、日時は、11月16日(火) 午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、「多国籍企業の財務構造と会計・税制」の読み合わせ、意見交換。持ち物は、「多国籍企業・グローバル企業と日本経済」です。