第55回『資本論』第一部・学習会 第22章「剰余価値の資本への転化」第4節と第5節を学習


4月26日(木)『資本論』学習会を開き、第22章、第4節「資本と収入とへの剰余価値の分割比率とは別に蓄積の規模を規定する諸事情、労働力の搾取度一労働力の生産力一使用される資本と消費される資本との差額の増大、前貸しされた資本の大きさ」、第5節「いわゆる労働元本」を読み合わせしポイント説明を行い討論に入りました。

 討論では、「本文で『価値以下への労賃のこの強制的引き下げがあまりにも重要な役割を演じている』と指摘しているが、今日では労賃が価値以下に引き下げられ、それが資本の利潤確保の重要な手段とされている。この資本の信条はマルクスの時代と全く変わっていない」「第5節で『ドグマ』が語られているが、このドグマとは何か」「ベンサム、マルサス・ジェイムズ・ミル、マカロックなどによって資本主義的搾取を覆い隠し弁護するため資本の一部である可変資本、つまり労働力に対して支払われる資本を固定した大きさのものだと主張した事ではないか」「本文で『電気などのような自然力と同様の無償の役立ちをする』とはどの様な事か」「労働手段は、価値としては部分的に商品に移転されるが、その使用価値、は自然力同様に労働が継続する事にで、無償で使用される」などと話合いました。

◇次回は、日時、5月9日(木)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第11集会室。内容は、第23章「資本主義的蓄積の一般法則」、第1節。持ち物は、『資本論』(新日本新書版・第4分冊)。

わくわく組織拡大に挑戦しよう!要求実現時の『ビジョン』を示すことが大切


静岡市『学習の友』学習会(4月15日開催)

 今回は4月号の5ページ「組織拡大・強化の秘訣―当事者を組織化して要求実現へ―」黒澤幸一全労連事務局次長の記事を読合せました。黒澤氏は、「         組織拡大の秘訣」として、「(仲間をつくるためには)『目標』を掲げるのではなく、『ビジョン』を掲げることです。『ビジョン』とは、その組織や人が実現したい『理想の姿』『理想のイメージ』です。目標を掲げても人はついてきませんが、ビジョンを共有できた人は、やってみようとなる。」とする、精神科医・樺沢紫苑著の本の内容を紹介します。労組の組織拡大では、大幅賃上げ目標から、それを「実現した後の生活」つまり「ビジョン(理想のイメージ)」が「絵」として共有できること、そして、その実現までの文脈(戦略)が読み取れたとき、労組に入ってみようかなと思えると言います。今考える組織拡大の秘訣の一つは、当事者をその気にさせる組織拡大の取り組みです。「身近な要求」から「ビジョン」と「実現への戦略」の共有が大切です。ターゲットの当事者に成功体験を語ることも必要です。もう一つの秘訣は、「攻撃は組織拡大のチャンスと思え」です。不利益変更を言い出す使用者があれば、未組織の当事者に何人かでも労組に入ってもらい、当事者に成功体験させることが秘訣。何か仕掛けたら組合員が増える、攻撃抑制と労組拡大につながるわけです。わくわく組織拡大に挑戦を‼

現代経済学習会 「JR東日本の経営分析」を読み合わせ、意見交換をする


4月16日(火)「現代経済学習会」を「アイセル21」で開き「経済」4月号の「JR東日本の経営分析」を読み合わせ、意見交換を行いました。

 討論では、「東日本の財務的な特質で、主要な営業費用をみると、唯一人件費が減少しているが、2003年3月期から2018年3月期までに1687億円も減少していると指摘をしている。また従業員の状況では、1987年7万1800人から2018年には3万9260人にまで削減されている。人件費の削減は従業員の大幅な削減やまた非正規従業員への置き換えなどが要因であるとしている」「財務特徴として、支払利息を一貫して削減している事を指摘し、1993年3月期から2018年3月期までに2708億円減少している」「収益性という面で見ると、流通・サービス事業が11・08%と最も高い事を指摘し、なぜ東日本が事業の多角化を推し進めている要因を指摘している」「国鉄が分割し民営化されたが、その目的は、東日本や東海など利益が出ている会社は、その利益を株主還元し、北海道などの赤字路線を抱える会社は、路線の廃止など鉄道が持っている公共性の放棄が行われている。会社を統合し黒字路線の利益で赤字路線を維持し鉄道としての公共性を取り戻す事が今必要だと思う」など意見が出されました。

◇日時は、2019年5月21日(火)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、「現代に生きるマルクス経済学の魅力」の読み合わせと討論。持ち物は、『経済』誌 2019年5月号

『資本論』学習会 第22章、第3節「剰余価値の資本と収入とへの分割。節欲説」読み合わせ、討論する


4月11日(木)第54回『資本論』学習会を開き、第22章、第3節を読み合わせしポイント説明の後、討論に入りました。

 討論では「本文の中に『プロリタリア』と『プロリタリアート』と言う言葉が使われているが、この違いは何か」「本文でも示されているように、プロレタリアの部分は『プロレタリアが単に剰余価値生産のための機械としてのみ意義をもつ』とあり、単に労働者の事を言い表し、プロリタリアートと言われている部分は、『都市プロレタリアートはリヨンで出動準備の鐘を打ち鳴らし』とあるように労働者を一つの階級として捉えるために使われている」「資本家の個人的消費、贅沢の事を資本主義の初期には、資本の蓄積と対立するものとして、蓄積のためには資本家は贅沢な生活を慎むべきと言う事で言われているが、今日のように資本主義が発展すると、資本家の贅沢な暮らしは、資本の蓄積を進めて行くためにも必要な事、必要条件となり労働者階級を搾取し多くの剰余価値を得る事が資本蓄積を進めて行くために必要となっている」など意見が出ました。

◇次回は、4月25日(木)午後6時30分より、会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第22章「剰余価値の資本への転化」、第4節と第5節。持ち物は、新日本新書版『資本論』第4分冊。

パーコンで要求をつかみ労組を紹介 19春闘要求前進と組織拡大強化を!


静岡支部「学習の友」学習会(3月11日開催)

 今回は3月号の読合せです。19春闘前進に向け、要求実現と組合員拡大・組織強化拡大がともに前進できた経験が、全国から報告されています。その中で医労連岡山医療生協労組書記山崎久美子氏の「19春闘で非正規の前進を叫ぶパーコンの取り組み」は、大変教訓的でした。この職場は常勤職員はユニオンショップで、パート職員300人はオープンショップです。パートさんにも労組に入ってほしいと、パーコン(パート昼食懇談会)が始まりました。かつては年2回実施していたが、ここ数年は11月に開催している。労組員と非組合員参加でき、お弁当を食べながら労組・医療連共済のことなどを気軽におしゃべりを楽しむことができる懇談会です。昨年11月の約一ヵ月間で、116人(37%)のパートさんが参加しました。この機会に対話をして顔と名前を覚える、少しでも労組のことも知ってもらう努力をしています。「パーコン」で7人が労組に加入、特に長年入らなかったパートさんが加入してくれたことは本当に嬉しいと筆者は言います。組合員が増えた職場は活気があり、学習も楽しくでき、とてもいい雰囲気になっています。パーコンでは、契約更新の時期のパートさんのストレス、パワハラ、格差などの声を掴むことができ、経営側との交渉に活かしてきました。19春闘も多くのなかまとともに要求をつくり、奮闘したいと頑張っています。