「『資本論』全3部を歴史的に読む」学習会を開く


「『資本論』全3部を歴史的に読む」の第8回学習会が21日に開かれ7名が参加し『経済』12月号を読み合わせし意見交換を行いました。意見交換では、「日本の地代は、5公5民と言われ、半分は地主の米倉に運び込まれた。」「日本農業は家族経営が中心だが、トマトの生産などに大資本が参入し大規模生産を行っている。安部政権は農業に大資本の参入を狙っている。」「スミスのドグマとは、不変資本部分がどの様にして生産物に移されるのかが分からなかった事だと思うが、マルクスは何故その事が分かったのか。」「労働の二重性の解明が古典派経済学では出来ず、マルクスは労働が新しい価値を生産するのと同時に生産手段の価値を生産物に移す事を解明できた。」最後に全8回の学習会に参加した感想として、「今回の学習で『資本論』を歴史的に読むという事の大切さを教えてもらった。」「この学習会に参加したことを切っ掛けに、『資本論』と解説書を購入し学習を始めている。」「『資本論』は昔国民文庫版を購入したが、部分的には学んできた。今回学習会に参加し『資本論』の学習を実際の活動にどの様に生かしていくのかがこれからの課題だと思う。」「『資本論』本文は読んでいるが特に再生産論の内容を掴む事の努力をしていきたい。」などの感想が出されました。
来年からは、12回の予定で「日本近現代史を読む」の学習会を行います。みなさんの参加を呼びかけます。第1回は、日時は、2018年1月26日(金)昼の部は、午後2時~4時15分、夜の部は、午後6時~8時45分。会場は、昼夜とも「アイセル21」第42集会室。内容は、「日本近現代史を読む」の読み合わせと討論。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社)

『資本論』学習会、第8章「労働日」第4節「昼間労働と夜間労働。交替制」を学習


12月21日(木)「アイセル21」にて『資本論』学習会を開き、7名が参加しました。第8章の第4節を読み合わせ、準備したレジュメに基づき多田さんがポイント説明を行い討論に入りました。
討論では、「江戸時代には、夜間働く事は無かったが、明治になり機械が導入されるようになると、日本でも交替制が入った。資本主義は人間の自然の生理を無視し人間性を破壊する」「電気が発明されるなど新しい技術が資本主義では夜働くために利用され、資本の儲けに利用されている」「電電公社の時代には、電報の職場では、8時~4時、7時~9時、5時~8時の3交替制が行われていた」「60~70年代の日立の職場では、夜間労働には昼間の労働よりも倍の賃金が支払われていたが、今はほとんど賃金に差がない」「機械が導入され資本主義が発展すると、労働の主体が人間から機械に移り、交替制など機械に人間が使われるようになり、労働の疎外がより激しくなる」「交替制などにより労働時間が長くなると自由な時間がますます少なくなる。自由の時間こそが、人間本来の時間であり、人間の成長の時間であり、また労働運動など社会的な運動がここで行われる。新しい社会を作るためにも自由時間の獲得が大事では」など話し合いました。
次回は、2018年1月11日(木)午後6時30分より。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第5節「標準労働日のための闘争14世紀の半ばから17世紀末までの労働日延長のめの強制法」。持ち物は、新日本新書版『資本論』第2分冊です。

現代経済学習会-『経済』12月号「さらば、真実から目を背ける者たち-日本経済と『ポスト真実』を学ぶ


12月19日(火)「現代経済学習会」を「アイセル21」にて開き『経済』12月号掲載論文「さらば、真実から目を背ける者たちー日本経済と『ポスト真実』」を読み合わせ討論しました。
討論では「座談会の中で日銀の『異次元の金融緩和』政策の本当の目的は、安部政権が必要とする資金を供給する事との指摘があるが、この指摘にはハットさせられた。こんが本当の目的だと思う。」「政府が必要とする財源を国債という形で、借金で供給する目的は、アメリカに付き従い海外で戦争をする国づくり、そのため軍事予算などを作る事、新しい富国強兵政策との指摘に納得した。憲法9条の改正で自衛隊が海外で本格的に戦争する国作りの経済版だと思う。」「座談会での指摘は、現実に財界のシンクタンクなどが『財政赤字は『連結決算』で理解せよ』などと言ったり、『シムズ理論』を賛美する見解を表明するなどの動きを結びつけて理解する視点を与えてくれている。」「安部政権の政策は、日銀の破綻、日本国の財政破綻に導く亡国の政策であり、全く無責任な政策で安部政権を倒さなければならないと強く思った。」「気づいたら楽しく『共謀する』の指摘は、市民が草の根で連帯する事が今ほど重要になっている時期はないと思う。」などの意見が出されました。
◇次回は、2018年1月16日(火)午後6時30分~8時30分、会場は「アイセル21」第12集会室、内容は、座談会「グローバル資本主義をどうみるか」の読み合わせと討論、持ち物は『経済』1月号です。

『資本論』第8章、第3説「搾取の法的制限のないイギリスの産業諸部門」を学ぶ


12月14日(木)第24回『資本論』学習会を開き8名が参加しました。『資本論』本文の読み合わせとポイント説明の後、討論に入りました。
討論では、「マルクスは、当時『信じられないほどのパンの不純物混和』と言っているが、同じくコーヒーにも不純物が入れられており、不純物の入っていないコーヒーを求めて、この時期に労働者が自ら事業に参加するようになり、これが生協の始まりとなった」「婦人服仕立所での長時間労働での過労死の例が出ているが、今日の日本でも電通の職場なとで過労死が大きな社会問題になっている」「40時間から50時間の長時間労働による鉄道事故で数百人の乗客が死亡したと言っているが、今日の日本では観光バス運転手の長時間労働による事故があり、日本は19世紀のイギリスと同じ状況だ」「少し前になるが日立の鋳造職場で労働者が『みんな職場を退職すると2~3年で死亡してしまう、資本家は上手く俺たちを使っているのだな』との声を聞いたことがあり、搾取の渇望は19世紀のイギリスと今日の日本と同じだと感じた」「当時も働き過ぎによる労働者の死亡は、婦人服女工だけでなく鍛冶屋の職場でも死亡率が高いとの例がある」などの意見が出ました。
◇次回は、12月21日(木)午後6時30分より、会場は、「アイセル21」第12集会室、内容は、第4節「昼間労働と夜間労働。交替制」。持ち物は、新日本新書版『資本論』第2分冊です。

ウソで固めた安倍ラッパの音色とは! 18年国民春闘は生活を守る特別な春闘に


静岡支部『学習の友』学習会

今回は、特集「安倍政権5年間の経済政策を問う」を中心に読合せました。まず目で見る学習の3点「アベノミクスの成果は本当か?」「押し下げられるミスマッチ」をやりました。これらの政策のどの結果も、労働者・国民に犠牲を強いるものでした。                             次に、牧野富夫労働総研顧問の「安倍政権が誘う『天国と地獄』―アベノミクスの2つの顔」をやりました。この5年間で「実質賃金が50万円も」下が」った一方、「ワーキングプアといわれる働く貧困層は約43万人も増え」たと指摘します。「同じ時期に、日本の富豪40人の平均保有資産は4000億円へと倍増(対12年比)」。これがアベノミクスの「正反対の2つの顔」と述べています。そして「18国民春闘」で「怒りをぶつけ」「不正義を正し、人間らしい労働と生活を実現し」ようと訴えます。そして安倍政権の「働き方改革」の2つのウソについて解明しています。一つは、階級間の貧富の差の縮小を図る「富の再配分政策」などは、棚上げにし「格差拡大を温存しています。」もう一つは同一労働同一賃金の本来のあり方をねじ曲げています。」対象を企業内の正規と非正規の「賃金差の『解消』だけに狭め」、正規の賃下げを図るものだと、指摘します。「これが『ウソで固めた安倍ラッパ』の音色」と強く非難しています。