静岡市労連勤通大基礎コース学習会(唯物論と弁証法)


7月29日、静岡県評会議室にて、勤通大基礎コースの学習会(唯物論と弁証法)が行われました。参加は4名でした。各人から教科書を読んだ疑問点が順番に出され、それに対しチューターが答え、みんなで討論しました。出された疑問点は以下の通りです。

・唯物論が観念論よりも元になっているというのは、どういう意味か。

・弁証法で唯物論的と観念論的との違いは何か。

・唯物論とか観念論とかの用語がなじみにくく、意味がわからない。

・反弁証法とは、どういうことか。

・対立物の統一と闘争という形で、資本家と労働者をとらえることの意味は。

・日本の労働組合運動は弱くなっているのか。それはどうしてか。

・革新政党に投票しても、議席があまり増えないのはなぜか。

・なぜ哲学を最初に学ばなければいけないのか。

・社会主義という言葉は、何を意味しているのか。

・日本の労働組合は、なぜ企業別になっているのか。

安倍政権による「解釈クーデター」


民医労静岡支部で7月16日、「学習の友」の学習会を行いました。参加は4名でした。「友」7月号の「安倍政権による「解釈クーデター」」(小林武沖縄大学客員教授)を読み合わせしました。チューターのレジュメでは、6月30日に官邸前で行われた、集団的自衛権容認の閣議決定に反対する抗議行動等の写真が紹介されました。また今後改正が予想される安全保障関係の主な法律を列記し、大規模な法改正が、来年の統一地方選後、一挙に提案される危険性が指摘されました。「戦争する国づくり」を許さない運動を強めなければという意見が出ました。

静岡市労連「勤通大基礎コース」学習会始まる


7月3日(木)静岡市職員会館にて、静岡市労連の書記さんたちを対象に、「勤通大基礎コース」の第1回学習会が行われました。受講生は20代、30代、40台の3人です。最初に自己紹介を行いました。精神保健福祉士の仕事をしていて専従になった人、就活後、2回ほど職場を変わり、組合の仕事に興味をもって書記に応募した人、労働者の権利とは無縁の職場で働いていて、ひょんなことから書記になった人など様々です。労働組合の仕事をすることのやりがいとともに、運動をしていく中での矛盾などが率直に話されました。今後の学習の仕方は、みんなで疑問を出し合って討論しながら進めていくことになりました。(多田)

「労働運動の今日的課題と学習教育運動」 総会記念講演


記念講演(山田氏)2014年6月29日、静岡県労働者学習協会第42回総会が静岡県評会議室開催されました。総会終了後「総会記念講演」として、労働者教育協会会長で現代史家の山田敬男さんが「労働運動の今日的課題と学習教育運動」と題して講演をおこないました。(写真は、講演をおこなう山田敬男さん)

 

「労働運動の今日的課題と学習教育運動」 山田敬男

(1)社会構造の変化の中で、運動の困難性をとらえる

①職場の団結力、闘争力の後退

職場、地域の集団的関係の破壊により、民主的関係の喪失や思いやり・暖かさがなくなってきています。また活動家集団の衰退により、世代継承が困難になっています。

②90年代半ば以降の職場社会の激変

新自由主義的構造「改革」によって社会の構造が大きくかえられてきました。「新時代の『日本的経営』」(1995年)による雇用戦略の変化で、非正規雇用の増大と成果主義の導入により、格差・貧困が常態化しています。

③人間らしく生きるのが難しくなっている

青年の二人に一人が非正規労働者で将来の夢を語ることができないで、「卒業→就職→社会的自立の一歩」というライフサイクルが崩壊しています。

正規労働者も成果主義の導入で、長時間過密労働のなかで生活と権利を脅かされており、メンタルヘルス問題と30歳代の自殺の増大、「自己実現系ワーカホリック」が広がっています。

長期化され、構造化された不安意識の中で、自己肯定感情が奪われるとともに仲間への関心が薄くなっています。

 

(2)まともな労働組合をめざして

①労働運動の団結の原則を考える

企業別労働組合の「改革」として、要求にもとづく職場闘争、地域における三つの活動、産業別統一闘争と国民的闘いとの結合があります。

まともな労働組合とは、生きづらさに耳を傾け、人間としてどう生きるかという視点から、すべての労働者を視野に、「納得」と「共感」にもとづく運動をすすめることです。

②職場における「まともな人間関係」の回復と組合民主主義

「まともな人間関係」として、自由に何でも言える関係を意識的につくること、「みんなで討論、みんなで決定、みんなで実践」が大切です。

③「まともな人間関係」に支えられた「魅力的な活動家集団」を

魅力的な「活動家集団」の育成をめぐって、仲間の気持ちを深く理解することこそ役員としての活動上の原点です。

④活動上のいくつかの問題

・自分たちの仕事、労働の社会的意味のとらえ直し

・地域と産別に支えられる職場の活動

・多忙化との闘い

・青年たちとの団結

 

 (3)学習教育運動の課題

①何をめざし何をやろうとしているのか

学習教育運動の目的は、労働者階級の階級的自覚の形成と発展のために、科学的社会主義の立場から基礎理論や情勢論を教育・普及することにあります。この目的のために、労働者教育協会と都道府県学習組織は、対等平等の立場から協力共同の努力を行っています。大衆的学習教育運動は、60年安保闘争以来、大衆的な運動として発展し、地域労働学校、『学習の友』、勤通大の三つが基本的な学習形態とされています。

科学的社会主義の立場に立つという意味は、運動における学習教育のなかみを規定しているのであり、運動参加者の党派的立場や世界観的な立場を直接規定しているのではありません。階級的自覚の形成には、民主主義的自覚と権利意識の成熟が重要です。

②学習教育運動の基本的あり方

協会や学習組織は他のどの政党や労働組合などの代行や補完的役割をするものでも

なく、科学的社会主義の立場に立つ大衆的な学習教育団体です。この運動をすすめるためにも、学習教育運動の活動家の育成や、学習教育の内容の改善の努力などがきわめて重要な課題です。

③2010年代の学習教育運動の基本的課題

第一は、学習教育の内容で、科学的社会主義の基礎的理論に関しても、情勢論に関しても、水準を質的に引き上げることが重要になっています。

第二には、学習教育の活動家を育成することがきわめて重要になっています。とくに青年たちにとって、魅力を感じる学習教育運動とは何かを検討することが大切です。

第三に、労働組合のローカルセンターとの協力共同がが求められています。同時に、労働者階級の「最大勢力」である未組織労働者にたいする働きかけが、大衆的学習教育運動にとってきわめて重要な課題になっています。

静岡県労働者学習協会第42回総会が開催されました


2014年6月29日、静岡県労働者学習協会第42回総会が静岡県評会議室開催されました。内容を報告します。

 

原田会長あいさつ 「人生をかけて改憲戦略とたたかう」

二つの点に関してお話します。一つは6月24日に出た「骨太の方針」「新成長戦略」の閣議決定について、もう一つは集団的自衛権容認の閣議決定が7月1日に行われるということで、それをめぐる動きについてお話をしたいと思います。まず1番目ですが、「骨太の方針」「新成長戦略」はめちゃくちゃなものですよね。「学習の友」7月号に掲載されていますが、安倍首相は日本の労働者の権利を既得権益の岩盤として、自ら岩盤を打ち破るドリルになるんだということを公言しているわけです。すべての既成のものをぶち壊していくということで、その中味が「骨太の方針」「新成長戦略」であるわけです。法人税を20%台へ、消費税率は10%に上げる、社会保障を徹底的に効率化、医療費抑制、年金の自動的削減等があります。雇用関係では、労働時間規制の取り払い、残業代ゼロ制度、新裁量労働制、限定正社員制度などです。医療では国民皆保険の解体を目指しています。また配偶者控除の廃止・縮小、さらには原発再稼動、原発輸出が明記されています。

2番目に集団的自衛権ですが、まず公明党の動きですが、今までの慎重から一転して合意していくという方針を打ち出しました。「武力行使」の3要件が再提示されましたが、政府の想定問答集では「新3要件を満たす場合には・・・、個別具体的な状況に即して、政府が総合的に判断」するとなっており、無限に拡大解釈できるようになっています。世論調査では共同通信で反対55.4%、朝日新聞で反対56%です。政府与党の今後の予定は、7月1日に閣議決定を行って、9月の臨時国会で、自衛隊法、周辺事態法、PKO法等々15以上の法律を改定しないと、閣議決定をしても集団的自衛権は行使できないわけです。12月に日米新ガイドラインを策定していくということで、たたかいは閣議決定されたら終わりじゃないんです。世論で騒然とした情勢を作っていく必要があります。

山田敬男氏は「学習の友」7月号「海外で殺し殺される国への大転換」の中で、「私は自分の人生をかけて、この改憲戦略とたたかわなければと決意しています」と述べています。山田会長と想いはまったく同じです。

総会での討論は以下の通りです。

沼津支部(原田)

毎月、定例会を開き「学習の友」の学習会を行っています。勤通大では民医労の三島共立病院で基礎コースの学習会を行いましたが、基礎コースを毎月1年で終了することは無理で、前段としての学習が必要と感じています。

静岡支部(石川)

毎月、「学習の友」の学習会を行っています。また支部の活動ではないですが、資本論学習会が5月に終了し、10月頃から1部を再開する予定です。

浜松支部(中谷)

毎月、定例会を開き「学習の友」の学習会を行っています。資本論2部が11月に終わる予定です。

 

県評初級労働学校(種本)

6月22日、労組若手幹部向けに、全労連組合員教科書を使った初級労働学校が行われました。生徒は17名でした。

寺子屋in池田学習会(内田)

毎月第4水曜日に、「学習の友」を使い、寺子屋in池田学習会を行っています。これまで自民党憲法草案批判や集団的自衛権の問題を学習してきました。

民医労静岡支部(多田)

昨年度の勤通大基礎コースの学習会に続き、今年6月から「学習の友」の学習会を行っています。

組織強化

財政基盤確立の観点から、支出の抑制と収入の検討が必要です。当面、会費は月300円のままで、寄付金を賛同される人から集めることになりました。(年間1口1000円、目安2口2000円)

役員体制

5名の方が健康上の理由等で退任されます。山田元二氏からメッセージが届きました。