規制のサンドボックスって何?AIなどの技術革新推進の裏で国民にしわ寄せが!!


(静岡市『学習の友』学習会)

7月11日、7月号をテキストに行いました。その中で「『規制のサンドボックス』って何だ?」労働ジャーナリストの高木光氏の記事を読合せました。これは、今国会に中でこっそりと成立した生産性向上特別措置法の内容ですが、労働者・国民にとって軽視できない法律です。「サンドボックス」とは「砂場」のことで危険なことでも、柔らかい砂場でならけがをしないから、いろんな実験をやってみようという趣旨です。人口知能(AI)などの革新的な技術を社会に広めるのが目的で、自称実験をする。そのために、3年間に限り超法規的に実行する仕組みです。政府が今一番狙っているものは、擬似タクシー事業のライドシェアで、配車アプリを使って、乗客と一般ドライバーを繋げるサービスで、素人ドライバーにタクシー事業をやらせるものです。本来は道路運送法で「白タク」禁止なのですが。討論では、AI活用による無人自動車の道路走行実験なども、入るのではないかとの声もありました。資本論の中で、マルクスは「機械としては、労働手段はただちに労働者そのものの競争者となる。機械による資本の自己増殖は、機械によってその生存条件を破壊される労働者に正比例している」と指摘し、現代の生産性向上・技術革新の裏で労働者・国民へのしわ寄せが起こることを予言していました。ともあれ、この法律の危険性を広めることが今大切です。

第7回「日本近現代史を読む」学習会・夜の部開く 第11章「大陸への膨張と政党政治の後退」、第12章「日中戦争と戦時体制の始まり」を学習


「日本近現代史を読む」第7回学習会・夜の部を27日に開き「第11章・大陸への膨張と政党政治の後退」、「第12章・日中戦争と戦時体制の始まり」を読み合わせし意見交換を行いました。
意見交換では、「本文で『世界史の転換点になった満州事変』とあり、満州事変が世界的に見ても、第一次世界大戦によって出来た世界の体制へ日本が世界で最初にその再編を行ったものとして、その位置づけを改めて掴んだ、日本の国際連盟の脱退が33年3月でありドイツの10月より早い」「明治憲法体制の中で『元老』が憲法上の位置づけがなく、『非立憲的存在』との指摘に驚いた。この『元老』が戦前は、天皇に次期首相を推薦するなど大きな力を持っており、また政治の調整としての役割も果たしていた」「天皇の統帥権とし大本営から出される天皇の命令が『大陸命』、『大海令』として出され、それが天皇の元にも保存されていた事をはじめて知った。その数は、合計で1700件であり、この事を見ても『天皇は軍部に利用された』との議論には根拠がないと思う」「リットン調査団の報告が日本に融和的な内容であったが、事をどの様に見たら良いのか」「当時日本は、国際連盟の常任理事国であり、欧米も当初は、日本に厳しい態度を取れなかった。しかし、日本が華北に侵攻しその態度を変えた。」など意見が出ました。
◇次回は、8月24日(金)6時30分時~8時30分。会場 「アイセル21」第42集会室。内容 「第13章-占領地と植民地支配」と「第14章 第二次世界大戦と日本の武力南進」の読み合わせと意見交換 。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。

第7回「日本近現代史を読む」学習会・昼の部開く 第11章「大陸への膨張と政党政治の後退」、第12章「日中戦争と戦時体制の始まり」を学習


第7回学習会を7月27日に開き、第11章と第12章を読み合わせと討論を行いました。
討論では「昭和に入り、満州事変や国際連盟からの日本の脱退など、情勢が大きく転換していくがこの要因は何か」「第一次大戦後、ロシア革命の影響やウイルソンの『14箇条の平和原則』での民族自決を認める動きなどがあり、この影響は日本にも押し寄せ、いわゆる大正デモクラシーと言われた時代があったが、ドイツでのヒットーの登場、世界大恐慌や日本の金融恐慌などの閉塞状況を満州への侵略によって打開しようと当時の支配層の考えがあったのではないか。また治安維持法による日本共産党への弾圧、戦争に反対する人々への弾圧がこの日本の動きを加速させた」「今日の情勢は、この時期日本が急速に右傾化し戦争への道を進んでいった事とよく似ており、共謀罪を作るなど安部内閣の危険性を感じる。改めて歴史に学ぶ事の大切さを感じる」「国際連盟で『リットン報告』が採決され、賛成42で可決され、日本は唯一反対し日本の国際的な孤立がハッキリとしたが、当時のマスコミはこれを『外国の圧力をはねのけた』などと宣伝した。松岡が日本に帰国した時には、英雄のような扱いをうけたと言うが、マスコミが真実を報道しない危険性が良く出ている。今日のマスコミの報道姿勢を見ると大変な危機感を感じる」「南京大虐殺について虐殺された人数は不明としても、当時の軍人の日記などにより多くの中国人が虐殺それた事は、明らかだが現在でも虐殺はなかった。と主張する本や週刊誌、またネットでもそのような意見が多く見られる。大変危険な事だと思う。ドイツなどは、自らの手で戦争犯罪者を現在でも裁いているのに、日本では、戦争犯罪を自らの手で裁くという事をやっていない。その一方で『南京虐殺はなかった』とか『戦争責任を言うのは自虐的だ』などの意見もある。改めて日本の戦争責任を明らかにする事が必要ではないか」などの意見が出されました。
次回は、8月24日(金)午後2時~4時15分。会場 「アイセル21」第42集会室。内容 「第13章-占領地と植民地支配」と「第14章 第二次世界大戦と日本の武力南進」の 読み合わせと意見交換 。持ち物「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。

『資本論』学習会 第13章、第5節「労働者と機械との闘争」を学ぶ


7月26日(木)「アイセル21」にて『資本論』学習会を開きました。第13章の第5節を読み合わせとポイント説明を行い討論に入りました。
討論では「イギリス綿業における、アメリカ南北戦争にもとづく機械の諸改良の成果と言っているが?」「この時期、イギリスでは338の綿工場が倒産したが、より少数の資本家の手に資本が集中した。また機械はの総数は2万7千台減少したが、一方機械の改良により生産物は増加した。労働者は5万5百人減少した。恐慌と機械の改良で労働者は窮乏に陥れられた事を言っているのでは」「現代の日本でも、73年オイルショックの時、清水の日立工場では、全国に300人の労働者を出したが、その間機械を新しくし、一人で一台の機械を担当していたが、新しい機械は一人で二~三台操作できるようになった。それを9ヶ月で行い、全国から帰ってきた労働者は働く場を失ってしまった。マルクスの時期と同じ事が起きた」「機械が資本主義的に利用されると労働者のストライキを打倒する力があるとは?」「マニュファクチャ時代は、手工業で生産は技能を持った労働者に依存していたが、機械化により誰にでも出来る労働になる事、労働が機械に置き換わる事ではないか」などと話合いました。
◇次回は、8月9日(木)午後6時30分より、会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第6節「機械によって駆逐される労働者にかんする補償説」の読み合わせと討論。持ち物は、新日本新書版『資本論』第三分冊です。

『経済』7月号 「沖縄における基地関連『経済効果』の検証」を読み合わせ、意見交換をする


7月17日(火)「現代経済学習会」を「アイセル21」で開き「沖縄における基地関連『経済効果』の検証」を読み合わせ意見交換を行いました。
討論では「こんかいの『検証』は沖縄からの全基地撤去と同時に政府からの全補助金撤廃も検証の対象としている。以前テレビで沖縄復帰の時に復帰ではなく、『独立』も選択肢の一つとしてアメリカから提起されていた。と知ったが、今回の『検証』の中で『ヤマト(日本)政府からの全補助金を撤廃』という表現が使われている事で、沖縄では日本から独立したいという気持ちが根底にあるのだと思った」「歴史的に見て、沖縄は強制的に日本に編入された経過(琉球処分)がありその気持ちは、沖縄の歴史と現状の中で改めて生まれているのではないか」「今回の『検証』を読んで、『基地経済への依存』が過去の事であり、逆に基地がある事で、沖縄経済発展の『重石』となっているとの指摘は、米軍基地撤廃の重要性が経済の面から見てもハッキリしたのでいないか」「今回の『検証』は、『直近の統計データを使用して再推計』した数値が使用されている。その内容は信頼できるものではないかと思う。また3割が県外受取となっている。沖縄の中での経済循環を作る事も課題の一つではないか」など意見が出ました。
◇次回は、8月21日(火)午後6時30分より。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、「『一帯一路』構想と現段階の課題」の読み合わせ、討論。持ち物は、『経済』8月号。

『資本論』学習会 第13章「機械と大工業」、第4節「工場」を学習する


7月12日(木)第38回『資本論』学習会を開きました。第13章の第4節「工場」の部分を読み合わせとポイント説明の後、討論に入りました。
討論では、「詩人のピンダロスとはどの様な人か」「マルクスはユア博士を紹介する時にこの詩人を語ることでユアの事を述べているが、それは資本家に対する『気分屋』『媚びる人』と言っている」「本文の725で『第一の表現は、大規模な機械設備のありとあらゆる充用にあてはまり、第二の表現は、それの資本主義的充用を、それゆえ近代的工場制度を特徴づけている』と言っているがこの意味は」「第一は、機械の利用により労働者の労働の軽減などを可能にする機械の特徴の事で、第二は、資本主義社会での機械の使用は、労働者の労働苦を増大させるものと言う事を言いたいのではないか」「本文の730で『社会的生産過程の発展による生産性の増大と、社会的生産過程の資本主義的利用による生産性の増大とを、区別しなければならない』と言っているが?」「機械の使用により生産は社会的となるが、資本主義の元ではそれは資本の生産力の増大となる。しかし、機械は本来労働者の労働を軽減するものであり、資本主義の乗り越えた社会での機械による生産社会化と区別する事を言っている」など意見が出ました。
次回は、7月26日(木)午後6時30分より。会場は「アイセル21」第12集会室。内容は、第13章「機械と大工業」、第5節「労働者と機械の闘争」です。持ち物は、新日本新書版『資本論』第3分冊です。