第1回「多国籍企業と日本経済」学習会 自己紹介と「はじめに」を読み合わせ、意見交換する


静岡市社会科学学習会は、5月18日(火)第1回目の「多国籍企業と日本経済学習会」を「アイセル21」で開きました。学習会の進め方の確認、自己紹介を行い、「はじめに」を読み合わせ、意見交換を行いました。 

意見交換では「テキストでは、GAFHとフアーウェイの経済的覇権争が書かれているが、最近では、アメリカは中国の人権問題で軍事的なオプションも語られているが、一方では地球温暖化問題では中国と協力関係にある。日本は、安保法制の具体化として軍事的なオプションを担当させられている。日本の中で人権問題もあり中国が嫌いという人が増えている」「日本経済は中国に依存している面がある。例えばユニクロなども多くが中国の工場で作られている。しかし日本人はユニクロ製品購入している」「最近国会で『デジタル関連法』が成立したが、国家か個人の情報を管理し、統治に利用すると同時に企業に提供し企業の営利活動にも利用される事が危惧されるが、中国では個人の情報が国に管理される面が強く、個人のプライバシーが侵されている」「日本でも例えばアマゾンなどで本を買うと、その人が興味がありそうな本の紹介がパソコンの画面に出てくる。企業の儲けのために行っているが、しかし、その人の考えている事、興味のある事が把握されてしまう。この情報を国家が利用すれば、その人の思想状況が把握される危険もある」などの意見が出ました。

◆次回は、日時、6月15日(火)午後6時30分~8時30分。会場、「アイセル21」第42集会室。内容は、報告1「多国籍企業の変化の特徴について」報告2「デジタル多国籍 企業の経済的覇権」読み合わせ、討論。持ち物は、 「多国籍企業・グローバル企業と日本経済」

「日本近現代史を読む」第9回学習会 第7章「産業の発達と社会の変動」の読み合わせ、意見交換する


静岡市社会科学学習会は、5月11日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第9回学習会を開き、第7章「産業の発達と社会の変動」の読み合わせと意見交換を行いました。

 意見交換では「テキストに工廠とあるが何か」「工廠とは、軍隊直属の軍事工場の事で、武器・弾薬をはじとする軍需品を開発・製造・貯蔵・支給をするための施設」「最初に政府が富国強兵政策に基づいて工場や鉱山などを作ったが、やがてそれを民間に払い下げ、その払い下げを受けてのし上がったがその後の財閥となっていく。65ページの③に書かれているが、政府高官と結びついた財閥の事を政商と言うが、基本的には今も変わらない」「この時代は、時計などはあまりなく、資本家が時計を操作して、5時なのに6時だとして、働くことを強いるなど、ただでも長い労働時間をさらに長くしていた事があつた」「小作農の小作料ばどのぐらいだったのか」「江戸時代は、5公5民と言われたが、この時期も小作農はお金では小作料を納めることができないので、お米で地主に納めた。小説家である長塚節が『土』という小説の中で、茨城の貧しい農民の生活をえがいている」「資料の中に田中正造が書いた天皇に古河鉱業の営業を停止してほしいと直訴した文書が載っているが、人々の生活の様子がリアルに書かれている。食べるものもなく、病気をしても薬がない、人々は痩せ細って、骸骨のようだなど書かれている」「立松和平が小説『白い河』で足尾鉱毒事件と田中正造を描いている。日露戦争にむかう騒然たる時代の中で、この事件を見ている」などの意見が出されました。

◆次回は、日時は、6月8日(火)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第8章「第一次世界大戦とロシア革命の影響」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。