新自由主義下のネット社会 社会批判をたたく文化支配とどうたたかうか



12月9日、静岡市内で「学習の友」(12月号)学習会が開催されました。

 今回は12月号の中の、「新自由主義の文化支配と冷笑主義、それといかにたたかうか―〈連帯の文化〉再生のために」(中西新太郎氏【社会哲学者】へのインタビュー記事)を読合せしました。ひろゆき氏(西村博之・2ちゃんねる開設者)の沖縄をめぐる発言がネット上で話題になり、識者からの批判が出ているが「この問題は労働運動、社会運動にとっても重大な論点をはらみます。」と指摘します。ひろゆき氏は、辺野古基地建設反対の方たちが座り込みしていない時間に「誰もいないでしょ」と揶揄し、ネットにのせたのです。おそらく意図的にたまたま「いない」ことにスポットをあてるように発言をする。彼のSNSでのフォロワーは200万人です。28万「いいね」、4万「リツイート」がついた。座り込みの本質を覆い隠し、問題の矮小化をはかり、日本の支配構造の上に乗っかった「評価」を試みているとします。そして「現代社会を批判するのではなく、それに反抗する人間、あるいは社会的弱者をたたくという」ことに使われていると云います。また、こうした立場は優生思想ともつながっているとも指摘をします。さらに、SNSは社会性(公共性)と私的領域の境界があいまいで、社会的責任が整理されていないとも云い、ネット社会に検証の仕組みが必要と主張します。最後に、こうした「社会文化的支配が」民衆を政治的に無力にさせる、と警鐘を鳴らします。討論では、次のような発言がありました。「『2ちゃんねる』ってどんなSNSなの。」「『2ちゃんねる』は、ネットの中でもけっこう悪口がのっている。」「ある会社の書き込みを見ると、労働条件の悪い所はたくさん悪口が書いてあるそれを就活に使ったりしている。」「ひろゆきのは、ユーチューブからよく見る。統一協会批判はよくやる。テレビにも出るので凄い影響力がある。」「中西さんは大学の教授で、この人も有名だ。」「優生思想、弱い者たたき的なことは、維新がよくやっているね。毎日吉村大阪知事がテレビに出ているので、みんな信じてしまう。」「小池東京都知事も毎日出ていたね。」など、ネット、マスメディアからの情報たれ流し社会に注意したいとの声があがりました。