第2回『資本論』第一部・学習会 第1篇「商品と貨幣」第1章「商品」の第1節と第2節を学習する


1月23日(木)「アイセル21」にて『資本論』学習会を開き、第1章の第1節「商品の二要因-使用価値と価値(価値の実体、価値の大きさ)と第2節「商品に表される労働の二重性格」の説明を受け意見交換を行ないました。

 討論では「はじめ読んだ時には、価値の量は労働時間で決まる。という事が良く分からなかったが、説明を聞き納得できた」「価値の量は労働時間で決まるが、価値の実体、価値の質を掴む事も大事ではないか。それは、区別のない人間労働、抽象的人間労働が堆積したもの、結晶したものである」「『社会的分業は商品生産の存在条件である。もっとも、逆に、商品生産は社会的分業の存在条件ではない』とは何か」「古インド的共同体や現代の工場内部での社会的分業は、生産物を商品として交換する事はなないが、様々な使用価値を分散して、分業で生産している。しかし商品を生産するためには、異なる使用価値を私的に生産する体制、有用的労働の総体としての社会的分業が必要である」「『現象形態』と言う語句が出てくるがどの様な意味か」「私たちの目には太陽は東の空から登り西の空に沈むように見える。しかし実際は太陽は動かず地球が太陽の周りを公転し地球も自転している。これが本質の姿で、私たちの目に映る事は本質が現象した姿、現象形態と言える」など話合いました。

◆次回は、日時、2月13日(木)午後6時30分~8時30分。会場、「アイセル21」第12集会室。内容、第1編、第1章、第3節「価値形態または交換価値」。持ち物、新版『資本論』第一分冊、又は新書版『資本論』第一分冊。

2020年最初の「現代経済学習会」 雑誌『経済』1月号の「2020年の世界経済をどうみるか」を学習


1月21日(火)「現代経済学習会」を「アイセル21」で開き、『経済』1月号の「2020年の世界経済をどうみるか」を読み合わせ、意見交換を行いました。

 討論では「論文でフィリップス曲線のフラット化が起きているとして、現在の経済は新しい特徴が現れている。として『経済学第3の危機』の局面ではないかと言っているが、この危機を打開する方向として、マルクス経済学の出番ではないか」「資料の中で『現代資本主義が行き着いた『カジノ型金融独占資本』といった性格が表れています。実体経済の動向と株式などの金融商品が乖離し、最も効率的に自分たちだけの設けを追求する金融ビジネスが広がってきたからです』と言っているが、日本だけの傾向と思っていたが世界経済も同様な事が起きている事をあらためて知った」「米中貿易問題で、トランプ政権が中国からの輸入に追加関税をかけているが、表2の『追加関税措置による輸入の動き』によると中国からの輸入が減った分を他の国からの輸入増となっている」「資料で、国内経済の再生を公約に掲げたが『ラストベルトの『激戦州』では製造業雇用は他の州よりも鈍化が著しくなっています』『『地盤固め』の政策は行き詰まりを見せ、トランプ大統領は新たな『敵』づくりに躍起です』と言っている」などの意見が出ました。

◆次回は、日時は、2月18日(火)午後6時30分より8時30分。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、座談会「2020年-日本経済の展望」の学習。持ち物は、『経済』2月号。

具体的なビジョンを示し要求の共有化で 青年も組合に結集を‼


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1月15日に「学習の友」学習会を開きました。

 今回は12月号をもとに読み合わせ学習しました。年金特集の記事2つと、第2特集の「青年を主人公にした春闘を」の「青年の要求をつかむ春闘」(保科雄治全労連青年部長・稲葉美奈子同書記長)です。討論では、「黒澤幸一全労連事務局次長の講演のなかでは、目標を掲げるだけでなく具体的なビジョンを仲間と共有していくことが大切だと語られ」た。黒澤氏の講演を私も直接聞いたが、なぜ自分が組合を今やっているか、最初はいやだったが、先輩たちの交渉とか努力で変わっていくのを体感している。労働組合てすごいな。今までやってきたことは無駄でないなと実感できた時、労働組合の魅力をすごく感じた。最初からそういうことを知っている人はいない。まずビジョンを悩みを聴きながらやって言った方が良い、との意見が。また、私の職場では、若い人はいるが組 合員でない。今の状態が当たり前と思っているから、組合によって時短とか物が言える職場というのが、なかなかわからない。青年が離れていっているのはそういうところがある。また、いままで組合をやってきた人が中年になり、忙しくなっているので、かまっていられなくなる状態がある。自分の要求を共有してみる学習も必要かも。若い人は悩み・怒りを表現できない人が多いようだ。そういうことを表現できる場も必要だ等の発言もありました。

「日本と世界の近現代史」第11回学習会・夜の部開く 「『資本論』を読むための年表」、第1章「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の10節~12節を学び意見交換する。


第11回学習会・夜の部を10日に開き「『資本論』を読むための年表」第1章の第10節から第12節を読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では、「『資本主義の発展と文化・思想』では資本主義の発展、生産方法との関係で語られている。『世界の資本主義の生成と発展』表の美術の欄ではミレーは写実主義であり、印象派ではマネやモネが紹介されている。ミレーの『晩鐘』は絵全体が暗い。しかし印象派のマネ『草上の昼食』などを見ると明るい。これは画材進歩との関係がある。写実主義の時代の絵具は外に運び出す事が出来なかったが、印象派は外で絵を描く事ができた。絵具がチューブに入り、外に持ち出す事が出来るようになり、太陽の下で絵を描く事が出来るようになった。この事と関係がある」「マルクスは、『資本論』で当時の労働者の状態を書いているが、その内容は、今日の日本そのもそのである。資本主義では何故労働者の暮らしは良くならないのか」「引用されている文章は『資本主義的蓄積の一般的法則』の所だが書かれている事は、資本主義経済は、構造そのものが格差を作り出し、資本主義の変革を提起している」「日本とヨーロツパを比較すると、日本では資本への規制が弱く労働者の生活は資本の搾取と抑圧にさらされている。ヨーロツパでは国家が資本の搾取、抑圧に規制をかけている。週35時間労働、福祉充実などにより良い生活が出来る」など意見が出ました。

◆次回は、2月14日(金)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の13、14、15、補足の読み合わせ意見交換。持ち物は、「『資本論』を読むための年表」

「日本と世界の近現代史」第11回学習会・昼の部開く 「『資本論』を読むための年表」、第1章「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の10節~12節を学び意見交換する。


第11回学習会を1月10日に開き「『資本論』を読むための年表」の第1章「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の10節から12節を読み合わせ、意見交換を行いました。

 討論では、「工場法の所で、マルクスは『労働日の制限は、それなしには、いっそうすすんだ改善や解放の試みがすべて失敗に終わらざるをえない』と言っているが、60年代70年代の労働組合では、労働者を中心とした文化・スポーツ活動にも積極的に取り組んできた。今は労働者が自由になる時間が少ない。組合活動を進めて行くためにも労働時間の短縮、生活が出来る賃金への引き上げなどが大切になつている」「資本蓄積の所で、『資本によって徴用された家庭の母は多かれ少なかれ代わりの人を雇わなければならない。…したがって家事労働の支出の減少には、貨幣支出の増大が対応することになる。それゆえ労働者家族の生活費が増大して、収入の増大を帳消しにする』と言っている。これは現代日本社会の事を言っている。夫婦共働きで収入が増えても家族の支出が増えていくため実質的収入増にはなっていない」「44ページに、マルクスは、『弁証法はヘーゲルにあっては逆立ちしている。…それをひっくり返さなければならない』と言っているがどの様な事か」「ヘーゲルの弁証法は、観念論の立場の弁証法で、観念、意識が弁証法的に運動・発展し、自然や社会はその観念・意識が生み出したものとみていた。マルクスは、この観念論弁証法をひっくり返し、唯物論弁証法作り上げた。自然や社会は弁証法的に運動し発展している。人間の観念や意識は、その客観的な世界が反映して作られたものと見ていた」「昨年イギリスに旅行した。マンチェスターは産業革命発生の地で、多くの労働者が生活をしていた。『資本論』でも書かれているように、労働者は工場法を闘い取り労働時間の短縮を実現した。自由になった時間を使い労働者はサッカーを始め、マンチェスターはサッカーの街となった」などの意見が出ました。

◆次回は、2月14日(金)午後1時30分~4時。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の13、14、15、補足の読み合わせ意見交換。持ち物は、「『資本論』を読むための年表」

2020年第1回『資本論』学習会開く 『資本論』を学習する意義、初版の序言、第2版へあと書きなどを学習する


1月9日(木)2020年1月から12月までの1年間、全24回の計画で開く『資本論』学習会の第1回目を開きました。テキストは、新版『資本論』又は、新書版『資本論』です。最初に学習会の進め方について提案があり、その後参加者が自己紹介を行いました。今回の学習会は『資本論』を読むことを援助するのが目的です。その後『資本論』学習の意義、序言について報告し意見交換に入りました。

 討論では「説明があったが、難しい文書の紹介もあり『資本論』も難しい。学習する必要は何処にあるのか」「マルクスは『そこで心配になるのは、いつでもせっかちに結論に達しようとし、一般的原則と自分が熱中している直接的問題との連関を知りたがるフランスの読者が、はじめから先に進むことができないので、うんざりはしないかということです』と言っている」「『資本論』は、商品、貨幣、資本、剰余価値などの概念を確立し、それを使い分析的、弁証法的方法で書いているので難しい。これを学ぶ事は複雑な今日の世界を根本から掴むために必要ではないか」「新版『資本論』29ページから長い引用文があるこれは何か」「ロシアで出たカウフマンの『カール・マルクスの経済学批判の見地』という論文からの引用で、この論文は『もっぱら『資本論』の方法を取り扱った一論文』と本文で紹介され、マルクスも自身の方法を『好意的に描いている』と言っている」などの意見が出ました。

◆次回は、1月23日(木)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第1章「商品」第1節と第2節。持ち物は、新版又は新書版『資本論』第一分冊です。