第2回『資本論』第2部学習会 第1篇、第1章「貨幣資本の循環」第1節、第2節を学習する


静岡市社会科学学習会は、6月24日(木)「アイセル21」にて『資本論』学習会を開き、第1章の第1節「第一段階 G-W」と第2節「第二段階 生産資本の機能」を学習しました。

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 討論では「報告の中で『最初のGーWという確定できなかった、その性格規定が最終的に落ち着くという、このようなマルクスの配慮だったと思います。だから凄くここは面白い』とあるがどの様な事か」「GーWのGが貨幣資本である事が確定出来るのは、Gが買われた商品が労働力であり、生産手段でる事、すなわち生産資本である事が確定した時に、最初のGが実は、貨幣資本である事が確定する。その事を言っている」「階級関係が貨幣機能を資本機能にする。とあるがどの様な事か」「マルクスは資本家と労働者が『GーAという行為で相対する瞬間に、すでに現存し、すでに前提されている』と言っている。資本家階級と労働者階級の階級関係、一方に労働力を売らなければ生きていけない労働者階級、一方に資金と生産手段を独占している資本家階級という関係が現に在る事が、貨幣機能を資本機能すると言っている」「貨幣資本の把握においては、通常、二つの誤りがあると言うが何か」「一つは、資本の役割を、貨幣であるという事を根拠にして説明をしてしまう事。二つは、資本価値という実体が貨幣形態を取っている。その形態にあるときに果す役割を、貨幣が資本価値が帯びている資本であるという性格から、因果関係をそこに持ってきてつなげてしまう事」などを話合いました。

◆次回は、日時は、7月8日(木)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第1章「貨幣資本の循環」第3節「第3段階W`-G`」第4節「総循環」。持ち物は、『資本論』第2部(新版・新日本新書版の第5分冊)です。

第2回「多国籍企業と日本経済」学習会 第1部「多国籍企業の展開をどう見るか」の読み合わせと意見交換


静岡市社会科学学習会は、6月15日(火)「多国籍企業と日本経済」学習会を「アイセル21」で開きました。テキストの第1部「多国籍企業の展開をどう見るか」、報告1「多国籍企業の変化の特徴について」、報告2「デジタル多国企業の経済的覇権」を読み合わせ、意見交換を行いました。

意見交換では「テキストの20ページに『資本の支配に対抗して、世界的な資本に対する様々な規制をどう行うかが、一国的にも世界的にも非常に重要』と書いてある。」「最近の報道では、G7で各国共通の法人税は最低税率15%以上で合意とある。これなども規制の一つではないか」「デジタル多国籍企業への課税で、有形固定資産が少ないので課税が困難とあるが、利益があれば課税は出来るのではないか」「多国籍企業に進出された国では、例えばAppleとしては、建物も資産も無いので課税は、現在の法律では困難と言う事ではないか」「Facebookを利用する時に何も消費をしていない。しかしFacebookに広告を出す企業からの広告料が収入源だと思う。課税の問題で言えば、これに課税出来るのではないか」「Googleなどの検索システムもソフトとしては出来上がっている。その検索に連動している広告が収入源となっている」「企業の経済活動で重要なのが情報、消費者が何を買いたいのか、その情報を掴み、その人の向けに広告を出す。この情報源が、インターネットを使っての検索や投稿を通して把握されていく。それが膨大な量と質を持つと、市場を独占する力を持つようになる」「将来5Gが本格的に実用化されれば、トヨタは自動運転システムを運営する企業の子会社になってしまうのではないか。その自動運転システムに入らなければ、トヨタの自動車が売れない時がやってくる」など意見が出ました。

◆次回は、日時は、7月20日(火) 午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、「第一部 多国籍企業の展開をどう見るか」報告3、報告4。持ち物「多国籍企業・グローバル企業と日本経済」です。

2021年『資本論』第2巻学習会が始まりました。第1回は、序言を学習しました


静岡市社会科学学習は、6月10日(木)から『資本論』第2巻学習会を始めました。第1回は、学習会の進め方、自己紹介、序言の学習を行いました。

自己紹介では、「退職後『資本論』を第1巻から学習したと思った所、第1巻学習会の紹介があり参加してきた。今回の第2巻学習会も学習し、第3巻まで学びたい」「4月に退職をした。資本論は若い頃学んだ。第2巻からの参加だかこれから学んでいきたい」「数年前に開かれた『資本論全三部を読む』の学習会から参加した。その後、近現代史、『資本論』第1巻の学習にも参加した。今回も第2巻の学習をしていきたい」など自己紹介がありました。
意見交換では「不破さんが恐慌論で飛躍があったとする草稿は、『1867年以降、すぐに第2部に着手します。「第二部用に、二つ折り判の草稿を四つ集めたものがあり、マルクス自身によって第一から第四までの番号がつけられている」それが、第1稿とか第2稿とか3稿、4稿という名前で呼ばれている』と書かれているこの第2稿の事ではないか」「マルクスは、64年から65年にかけて資本論全3部用の草稿を書いている。この中の第2巻用の草稿、すなわち第1草稿の事ではないか」「理論の学習だが、現実に起こっている事柄なども取り入れて、分かりやすい学習会にしてほしい」「最後にある『市場における商品と貨幣との商品流通。この流通では単純な商品流通と資本循環GーW‥P‥W`ーG`とが絡みあい』と言っているが、ここの理解を今後の学習で進めて行きたい」などの意見が出ました。

◆次回は、日時、6月24日(木)午後6時30分~8時30分。会場、「アイセル21」第42集会室。内容、第1篇、第1章「貨幣資本の循環」第1節、第2節。持ち物、新版&新書版『資本論』第5分冊。

困窮者だれもが気軽に使える生活保護制度を実現しよう‼


6月9日、静岡市内において「学習の友」6月号をテキストにして学習会が開かれました。


今回は、「スティグマはどのように形成されたか―生活保護政策の変遷を探る」(原富悟労教協常任理事)を読合せしました。生活困窮状態にありながら、生活保護を申請しない人もいるとして、その原因を探っています。その中で、社会的に形成される差別・偏見=スティグマをあげます。1950年に、「国家には生活保障の義務がある」と宣言し、生活保護法が制定されます。しかし1980年代臨調設置により社会保障・生活保護の抑制が相次ぎます。1995年社会保障制度審議会の勧告は、制度の新しい基本的理念として「広く国民に健やかで安心できる生活を保障する」とし、「貧困はなくなった」という建前で「自立と連帯」が基盤といい、国の責任を曖昧にしました。最近では「自助・共助・公助」論が全面的に展開し、自民党国会議員やマスコミによる生活保護受給者への激いバッシングが起こっています。こうして「受給は恥」とのスティグマを育てたとし指摘します。討論では、「日本の生活保護捕捉率が11.7%となっているが、ドイツでは50%ぐらいでスウェーデンでは90%。困っている人はみんな受けられる状態だ」「だからバッシングもない」「日本では、『生活保護を受けている』と言えない雰囲気だ。ものすごく気を使うようだ。」など、日本の生活保護・社会保障がだれでも気軽に使えるものでないことが、浮き彫りになりました。

「日本近現代史を読む」第10回学習会 第8章「第一次世界大戦とロシア革命」を読み合わせ、意見交換する


静岡市社会科学学習会は、6月8日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第10回学習会を開き、第8章「第一次世界大戦とロシア革命」の読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では「第一次世界大戦は何故起きたのか」「基本的な性格は、列強の領土・植民地・勢力圏をめぐって起こった帝国主義の戦争という性格を持っている。しかしこの戦争が現代に通じる大きな変化を世界にもたらした」「それはヨーロッパとロシアにあった4つの帝国が消滅した事、社会主義ソ連の出現、民族独立の動きを強め、国際連合による集団的安全保障への動きなど」「ロシアの二月と10月革命は、国民の戦争反対、土地を農民への要求から出発した革命であった」「第一次世界大戦は、日露戦争の結果引き起こされた戦争とも言える。ロシアの地位が低下し、それまでの英・露仏・独の三極対立の時代から英・独の2極対立の時代を作り出し、その結果ヨーロバでの戦争の危機を高めた」「テキストの中に『日本は、日英同盟により連合国側として参戦し、地中海に巡洋艦と駆逐艦を派遣した』とあるが、この事は初めて知った」「テキストの81ページに『ところが、列強の中で日本は、こうした帝国主義本国と植民地・勢力圏でのナショナリズムとの関係の新しい動きを捉えきれず、第一次世界大戦中から戦後にかけても『対華21カ条の要求』、山東出兵、満州の軍事支配という路線を変えず、次第に欧米列強との対立を強めていくことになります』との指摘がある。その後、第二次世界大戦へと突き進む日本の動きを見る上で重要な指摘だと思う」など意見が出されました。

◆次回は、日時は、7月13日(火)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、 第9章「ワシントン体制と大正デモクラシー」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。

静岡市で基礎理論コーススクーリング開催 ニュースができました

青年が語る労組加入体験楽しく要求実現できる組織へ頑張ろう!


5月12日に静岡市内で「学習の友」学習会を開催しました。

今回は5月号です。特集「祝・新社会人! ようこそ労働組合へ」の「ちょっと先輩の私からあなたへ」の5名の青年の労組加入の体験記事を読合せしました。多くの人は、今全国で起こっている過酷な労働条件のもとで、大変なおもいをしたなかで、たまたま近くに存在していた労働組合を見つけたのでした。さっぽろ青年ユニオンの矢吹さんは、「みなし残業制度」により、月40時間以上の残業が「無に帰す」。更に過重労働・ハラスメントのなかで、友人に労組に相談するよう紹介され、青年ユニオンに相談・加入し、団体交渉を続けてきました。コープながの労組の小谷野さんは、非常勤の仲間が「子育てには給与的に厳しい・・現状を変えてほしい。」と退職当日に涙ながらに訴えられた。自身が労組役員をたまたま引き受けており、それから環境改善・待遇改善のため、労組の仲間づくりに力をいれたのでした。新潟県医労連青年部の隈部さんは、労組の取組が原爆平和を考える学習会や新年会・忘年会、レクリエーションなど様々な企画が「楽しそうだなぁ」と、とても魅力的に感じたとのことで組合加入したと語ります。静岡の労働相談でも、パワハラいじめによる退職など、コロナ禍のなかで企業の過酷な労働実態が見えると、相談員をしている参加者から話がありました。また、楽しい活動がなければならないことも確認しました。