生きづらさを乗り越えよう!青年の「職業的社会化」―労組の役割が


 5月12日、静岡市内において「学習の友」学習会を開催しました。

今月は特集「生きづらさを乗り越える青年労働運動」の記事3点を読合せしました。はじめに「文化支配のはたらきを知り、打ち破る」―自己責任論批判(中西新太郎関東学院大学教授)。次に「青年の『職業的社会化』と労働組合の役割―『生きづらさ』を乗り越えるために」(植上一希福岡大学教授インタビュー)最後に「居住保障運動と労働組合―反貧困のために」(佐藤和宏高碕経済大学准教授)をやりました。「文化的支配のはたらきを知り、打ち破る」では、テレビなどの情報媒体などををつうじて、知らないうちに権力者の支配の力がはたらいて、私たちの感じ方や行動におおきな影響を与えていると指摘します。それは、理不尽・不正なことを当たり前に感じたり、社会の矛盾により生じた問題、困難を「自分の責任」と錯覚させるはたらきをします。そして、問題を一人ひとりの個人の心の中に閉じこめ、外に広がらないようにします。しかし、文化的支配は、私たちの感じ方を強制的には動かせないという弱さをもっています。その点で、働く仲間が自由に話し合える場を提供できる労働組合の役割は重要で、文化的支配を打ち破る大きな力と豊かな可能性を持っていると云いします。「青年の『職業的社会化』と労働組合の役割」では、青年が職場のなかで働く者として認められることに困難を生じている現実があるなかで、労働組合が果たす役割は重要になっていると、明らかにしています。討論では、「若者の縁辺化」という用語がでてきたが、具体的にはイジメとか被害とかのことらしいが、中西新太郎さんはそれの本を書いている。」「職業的社会化というのも初めて聞くが。」「職場をとおして社会人となるという事か。」「今非正規とか派遣で社会化どころではない。」「社会人のメンバーに入っていけないということだ。」「これまでは職場で、先輩が仕事を教えてくれるのが当たり前だったが、今は企業は即戦力でそんなことは、大学でやってもらうぐらいの感覚だ。」「昔は企業の中で『良き従業員を育てる』だったが、今は『お前できないなら要らない』ということだ。」「公務の職場でも、高校・大学から入るのではなく、一旦簿記・会計学を習う専門学校や、民間企業に数年勤めてから入ってくるケースが増えている。」「労働組合も、下級職制は組合員なので、職場に入るとその人たちが指導して、組合活動をやらされたりして活動家になったりした。」「即戦力だという感覚で、いきなり無謀な仕事を押し付け、病気になってしまうことも増えてきた。」「ここでは専門学校を評価しているね。」「自分に自信が持てない人が増えているよね。」「派遣の30歳くらいの人が、いつまで経っても一人前になれないと言っていた。そうゆうふうに考えるのかと驚いた。」「そういう社会なんだね恐ろしいね。」「今の若い人はとても謙虚に思える接し方をするが、自分に自信がなくて言ってこれないということか。」「昔の若いのは『しゃらっくせい』やつばっかだったよな。」「仕事もできないくせに偉そうなこというなと言われた。」「お互いにそう言ってたたかいながらやってた。」「今は何があっても、ありがとうございます。お世話になりますなど、そこまでやる必要ないと思うような対応だ。」「文化的支配がすすんでいるのだよ。」「電車通勤して感じるが、昔は相手がどくまで接近したが、今の若い人はサッサッサッと避けていく。」「昔は自信の塊でお前が避けろという態度だった。自分が世界の中心だった。」「国鉄がJRになって職員が紳士的になった。昔はえばっていたが、何か懐かしい気がする。」「表面だけ丁寧なのだ。」など、云いたいことを言って盛り上がりました。