『資本論』学習会 第6篇「労賃」、第17章「労働力の価値または価格の労賃への転化」を学習する


12月27日(木)「アイセル21」にて『資本論』学習会を開き、6名が参加しました。第17章を読み合わせしポイント説明を行い討論に入りました。
討論では、「本文の中に『労働力の価値および価格を労賃の形態にーまたは労働そのものの価値および価格にー転化することの決定的重要性が、いまや理解される。現実的関係を見えなくさせ、まさにその関係の逆を示すこの現象形態は』とあるがこの転化と現象形態とはどの様な意味があるのか」「転化とは、賃金が労働力の価値ではなく、労働の価値というように見えてしまう事で、それは単なる勘違などではなく、労働者が資本家に搾取されているという事実を隠してしまう事で、このように現象してしまう事を、賃金の本質は労働力の価値であるのにそれを労働の価値という形に現象する事を現象形態と言っている」「本文で『『労働の価値』という表現は…たとえば土地の価値と同じように、一つの想像上の表現』と言っているがこの意味は」「労働は価値の実体であるが、労働そのものはなんの価値も持っていない。だから『労働の価値』という表現は、想像上の表現である。労働とは労働力が発揮されている経過の事で、価値の実体は、抽象的人間労働である」などと話合いました。
◇次回は、日時1月10日(木)午後6時30分より。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第18章「時間賃金」。持ち物は、新日本新書版『資本論』第4分冊。

地方議会への浸透・「草の根」運動の展開 危険な日本会議 重要な一斉地方選挙


静岡支部『学習の友』学習会が12月19日に開かれました。

 

今回は、三つの読合せ記事の内「地方議会で活動する日本会議系の右翼議員」(俵義文)を紹介します。第4次安倍内閣も9条改憲に向け暴走する極右政権で、これを支えるのが日本会議国会議員懇談会、神道政治連盟国会議員懇談会等に所属する極右政治家の大臣などの自民党役員だとします。そして、民間で支えるのが日本会議です。日本会議は全都道府県に本部を持ち全国各地に支部を設立します。支部は全国に258あり、地方政治に影響を与えているのが、日本会議地方議員連盟(地方議連)に所属する議員です。現在全国に筆者推測で1800~2000人だと言います。都道府県議会で地方議連議員が占める割合は、山口70%、山形・茨木・愛媛60%超、40%超に静岡が入っています。40%以上が18府県、事実上議会がジャックされていると指摘します。一例で、東京都中野区議会の区立小・中学校で毎日国旗を掲揚せよと日本会議からの請願があり結果として通り、翌年から実施されました。日本会議は、改憲に賛同する1000万署名の達成、「国民投票連絡会議」の設置、女子が集まる「憲法おしゃべりカフェ」など「草の根」活動を展開」しています。一斉地方選では、こうした地方議連議員を落選させることは、日本の将来にとって大事な選挙だといえます。こうした動きについての学習をよびかけますと結んでいます。

「日本近現代史を読む」第12回学習会・夜の部、開く 第21章と第22章を読み合わせと意見交換をする


「日本近現代史を読む」第12回学習会・夜の部を21日に開き、5名が参加、第21章「サンフランシスコ講和会議と日本の戦後処理」第22章「日米安保体制と高度成長」を読み合わせ、意見交換を行いました。
意見交換では、「『歴史の中の戦争責任』の所で、ニュールンベルグ裁判と東京裁判について言及されているが、この二つの裁判の違いは」「ニュールンベルグ裁判ではナチの戦争責任が正面から取り上げられ、現在でも戦争責任が追及されているが、東京裁判では、アメリカの思惑から天皇の戦争責任は免罪され、その後戦犯の多くが釈放され、戦後の保守政党の指導者となっている。この違いは決定的ではないか」「『ベトナム戦争下の日本』で72年に沖縄の施政権が日本に返還された事が書かれているが、この時に沖縄に配備されていた核兵器が残され『核抜き本土並み』と公約したが、これは事実と違うのではないか」「『逆コースの限界』の所で50年代初頭は憲法改正賛成が反対をかなり上回っていたと書かれているが、なぜか」「この時期、北朝鮮が『朝鮮戦争』をおこし、その後、中国が戦争に参加する事により、アメリカと中国との戦争となり、第三次世界大戦の勃発も心配された。この影響が国民の意識に反映したのではないか」など意見が出ました。
◇次回は、日時、1月25日(金)午後6時30分~8時30分、会場は、「アイセル21」第11集会室。内容は、第23章「激動するアジアと世界」、第24章「21世紀を展望して-歴史の現段階」の読み合わせと意見交換。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)

「日本近現代史を読む」第12回学習会・昼の部、開く 第21章と第22章を読み合わせと意見交換をする


「日本近現代史を読む」第12学習会を1月21日に開き、第21章「サンフランシスコ講和会議と日本の戦後処理」、第22章「日米安保体制と高度成長」を読み合わせと討論を行いました。
討論では、「『逆コース』の本格化のところで『54年に入ると、保守党派の中に改憲論が台頭し、改進党や自由党の憲法調査会が憲法改正案を発表した』との記述があるが、現在「日本会議」などが先頭になって憲法改正の動きが活発になっている。戦後改憲勢力は、一貫して運動を進めてきた。憲法改正の動きをストップさせていくためには、自民党政治そのものを変えなければならないと思う」「講和条約の特質として、『片面講和』と『寛大な講和』で、日本の戦争責任の追及や民主化を義務とする条項もなく、もっぱら経済復興と親米保守政権づくり、アメリカとしの同盟関係の強化などを最優先する『講和』となった事が、対米従属をひどくしている原因の一つではないか」「『70年代には、革新自治体で生活する人の数は、総人口の43%となった』とあるが、これがなぜ崩されて行ったのか」「革新自治体は、社会党、共産党、労働組合、市民団体などが地域の共闘組織をつくり共同して選挙を戦い勝利した。80年に社会党と公明党が『社公合意』で共産党を排除する事を合意し、その後の選挙では共同して共闘が壊された事が原因」「高度成長の時期の評価で『本格的な競争型社会』、『企業中心の社会』という評価と共に、『民主主義と人権の社会的定着』の時期とし『日本社会は、両者の対抗とせめぎ合いにもとづく複合的な性格を持つ』と言っているが、この見方が大切だと思う」「『逆コースの限界』のところで、これはむしろ日本国憲法に対する支持を掘り起こす結果となった』と言っている背景として『戦前の『暗い時代』の生々しい記憶が多くの人の中に息づいている』と指摘がある。現代は、戦争体験者が圧倒的な少数派となっている。だからそこ『日本の近現代の歴史』を学ぶ事が大切」など意見が出されました。
次回は、日時、1月25日(金)午後2時~4時15分、会場は、「アイセル21」第11集会室。内容は、第23章「激動するアジアと世界」、第24章「21世紀を展望して-歴史の現段階」の読み合わせと意見交換。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)

『経済』12月号の「AIと資本主義の未来」「人工知能と人間の共生に求められるもの」を学習する


12月18日(火)「現代経済学習会」を「アイセル21」で開き「AIと資本主義の未来」と「人工知能と人間の共生に求められるも」を読み合わせ、意見交換を行いました。
討論では、「資本主義の下では、『AIとロボットによって駆逐されつつある残された賃金労働者に人々が殺到する』と行っているが、具体的にはどの様な事か」「『日本におけるコンピューター化と仕事の未来』では、被雇用者全体の49%が高い自動化リスクにさらされている。と言っている。この分野の労働者が自動化の可能性が低い職種に移動すると言う事ではないか」「若い労働者の多くは、サービス分野に就職している。この分野にAIやロボットが入り雇用を奪う事になれば、『次はどのような産業が雇用を吸収するのか、資本主義は答えを見つけていない』と言っているが深刻な事になるのでは」「資本主義という特殊な生産関係が社会の生産力発展の制限、桎梏となるというマルクスの命題がよみがえる』と指摘し『機械と労働者の競争が激化し、人口の大多数である賃金労働者は世代的再生産が不可能となる』このような事態は、まさに資本主義と人間社会との矛盾が明確となり、社会的な変革へと人々を向かわせる事になる」など意見が出ました。
次回は、日時は、1月15日(火)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第12集会室、内容は、座談会=「米国第一主義」が揺るがす世界経済」読み合わせ討論。持ち物は、『経済』2019年1月号。

『資本論』学習会 第15章「労働力の価格と剰余価値との量的変動」、第16章「剰余価値率をあらわす種々の定式」を学ぶ


12月13日(木)第47回『資本論』学習会を開きました。 第15章と第16章を読み合わせしポイント説明の後、討論に入りました。
討論では「『労働の生産力』と『労働の強度』とはどの様に違うのか」「『労働の生産力の増大とは、新しい生産手段により、同一時間内で、古い生産手段よりより多くの生産物を生産する事』これに対して『労働の強度の増大とは、同一時間内での労働支出の増加の事で、強度のより大きい労働日は、同じ時間数の強度のより小さい労働日よりも、より多くの生産物』を生産する事」「生活手段の『総量そのものは、労働生産力が上昇する場合には、労働力の価格と剰余価値とのあいだになんらかの大きさの変動がなくても、労働者と資本家とにとって、同時にそして同じ割合で増大しうる』と言っているがこの意味は」「労働生産力の増大で、生産物の価値は下がりこれにより労働力の価値も低下する。しかし、そして、この条件の下で『労働力の価格と剰余価値』大きさに変動がなければ、これは、資本家は剰余価値が増大し、労働者は賃金が労働の価値上に上昇する事であり、ここで書かれているよう生活手段の総量そのものもは『同時にそして同じ割合で増大しうる』のではないか」「16章で分配率の事を取り上げているが、搾取を覆い隠す役割もある」など意見が出ました。
次回は、日時は、12月27日(木)午後6時30分より、会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第17章「労働力の価値または価格の労賃への転化」。持ち物は、新日本新書版『資本論』第4分冊。