第4回『資本論』第一部学習会 第1篇、第1章、第4節「商品の物神的性格とその秘密」を学習する


2月27日(木)「アイセル21」にて『資本論』学習会を開き第1章第4節「商品の物神的性格とその秘密」を学習しました。

 討論では「働き出した時には、働いて賃金をもらい必要な物、欲しいものを購入する事が当たり前と思っていたが、しかし自分より働いていない事が自分より多くの賃銀を取り事もあり、社会の矛盾も感じた。今日の学習で資本主義社会の経済法則、市場経済のあり方についても新しい観点を得る事ができた」「日本は外国と比較しても物中心の社会で、人々がこの考えに強く影響を受けてといると感じた」「第4節の冒頭で『商品は一見。自明な。平凡な物らしく見える…テーブルは相変わらず木材であり、ありふれた感性的な物である。ところがテーブルが商品として登場するやいなや、それは感性的でありながら超感性的な物に転化する』とはどの様な事か」「テーブルは、使用価値としては『平凡な物』で『感性的な物』感覚で捉まえる事が出来る物だが、テーブルが商品として市場に持ち出されると人間の感覚で捉えることのできない超感性的な物、人間の力では捉える事の出来ない法則、市場での経済法則によって動く物、逆に、人間が左右される事を言っている」など話合いました。

◆次回は、3月12日(木)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第2章「交換過程」の学習。持ち物は、『資本論』(新版・新日本新書版の第1分冊)。

第39回「現代経済学習会」『経済』2月号掲載論文「〈座談会〉2020年-日本経済の展望」読み合わせ、意見交換する


2月18日(火)「現代経済学習会」を「アイセル21」で開き「座談会2020年日本経済の展望」を読み合わせ、意見交換を行いました。

 討論では「『資本主義の腐朽性の現れとして労働力の無駄遣いが構造化し、これがなくてはならない福祉分野などでの「労働力不足」を加速させています』とあるが具体的には」「具体的には分からないが、資本が利潤を求め、人間に必要な使用価値を生産しない分野へ労働力が使われているという事か」「ズバリ『食えない低賃金』こそ『労働力不足』の本質』と指摘している」「労働力不足は、首都圏以外の地域では深刻で、その解決のために全国一律最低賃金の実現を要求している」「非正規労働者が安倍政権により政策的に作り出され、労働力市場の需給関係に関係なく低賃金が構造化している」「日本の経済社会は、歴史的な分岐点にある。1000兆円の政府の借金の返済をめぐって…国民に負担と責任を押しつける方向と大企業や富裕層が持つ1000兆円の資産を使い返済する方向と言っている」「安倍政権は、消費税増税、社会保障の削減であり大企業が活躍しやすい国作りを選択」「大企業が持つ内部留保449兆円に対する課税や法人税の累進化の強化、所得税の累進化などの政策の方向へ転換が必要」など意見が出ました。

◆次回は、3月17日(火)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、「日本の労働・雇用はどこまで変わったか」の読み合わせ、討論。持ち物は、『経済』3月号。

パート・非正規の待遇差別は許さない!同一価値労働同一賃金の実現めざす


2月17日「学習の友」学習会を静岡市内で開きました。今回は2月号の特集記事3つを読合せ、その一つ「パートタイム・有期雇用労働法施行にむけたとりくみ」(生協労連・コープネットグループ労組委員長占部修吾)を読んだ感想意見を紹介します。「生協労連は『同一価値労働同一賃金』の考え方で運動していることがわかる。」「『同一価値労働同一賃金』とは、同一労働同一賃金の男女同一賃金をとしたが、男性専用の仕事、女性専用の仕事と、仕事で差別をするようになり、それに対して業種ごとに点数化して、例えば医者が100で看護師が80としたら、ある職場で看護師に50の賃金の支給しかない場合80にするようにという考え方だ。職務評価をするが、ヨーロッパだと産業別に職種別にできている。日本だと企業が恣意的にやる。個人の評価でなく、仕事を評価する。」「ヨーロッパのように同一職種で賃金はだいたい同じだと、職場の選定基準はなにか」「そこは不明だが、職場を変わると経験が加味されるのでプラスになる場合があるようだ。」「記事にある地方最低賃金審議会は、財界が最賃を握りたいので絶対に全労連・全労協系は入れないようだ。ただ、全国一律にすれば地方最賃審は無くなる。」「記事ではパートやアルバイトが8割強だが、静岡(ユーコープ)の比率はどうかな」「委託の配達が7割、正規・パートが直雇用で3割だ。組織化はパートは全部、委託は一部のみだ。」

沼津「徴用工問題」学習会


2月15日に沼津市民文化センターにて、学習会「徴用工問題に発する 悪化する日韓関係をどうとらえたらよいか」(講師:原田政信氏)が行われました。

いま使われている「徴用工」という言葉は、韓国で使われてきた用語の直訳であり、日本ではこれまで「朝鮮人強制連行」が一般的に使われてきました。これは1939年から45年にかけて、国家総動員法に基づいて労務動員計画が立てられて行われた強制労働の問題であり、1945年の敗戦時には236万人がいました。

韓国では1987年の民主化以前には、軍事独裁政権の下で徴用工問題を提起することさえできませんでした。韓国政治の民主化が、徴用工問題の解決に大きな役割を果たしています。

他方、日本では安倍首相等の歴史修正主義により、徴用工問題を解決済みとして否定しようとしています。またメディアの嫌韓報道は、韓国政治の民主化が進む時に、激しくなる傾向があります。

日本人の対朝鮮観については、戦前の植民地時代には民衆次元での朝鮮人蔑視の思想がありました。1945年の敗戦で日本は民主国家への道を始めましたが、対朝鮮観に大きな変化はなかったと指摘する声もあります。

徴用工問題は、植民地下で人権を侵された者の救済の問題であり、同時に日本の民主主義の問題でもあるのです。

「日本と世界の近現代史」第12回学習会・夜の部開く 第1章「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の13節~15節と補足・奴隷制について、を読み合わせ、意見交換をする。


第12回学習会・夜の部を2月14日に開き「『資本論』を読むための年表」第13節から第15節と補論・奴隷制についてを読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では、「テキストの『資本主義的蓄積の歴史的傾向』で『資本論』からの引用があるが、この文書のポイントは何か」「この文書は、『資本論』第一巻の全体の総括の内容も持っている。第24章は、本源的蓄積を取り扱った章だが、この文書は、土地や生産手段のはく奪過程を改めてその収奪と再収奪という観点から捉え直し、資本主義の歴史を総括している文書だと思う。また、資本主義の3つの大きな発展段階の行程に即して、財産の所有・取得関係の変遷をたどり、最後には生産手段の社会化と労働の社会化が資本主義的私的所有との矛盾が激しくなり『収奪者が収奪される』ことにより社会主義へと社会が発展していく事が書かれている」「イギリス社会が産業革命を経て、近代資本主義社会へと発展したという思いがあった。しかし、資本主義が確立される過程でアフリカからの『奴隷貿易』が重要な役割をしている。との指摘に驚いている」「マルクスは、『資本論』で『リバプールは奴隷貿易を基礎に大きく成長した。奴隷貿易はリバプールにおける本源的蓄積の方法である』と指摘し、また『資本主義生産が発展するにつれ、ヨーロッパの世論は羞恥心や良心の最後の残りかすまで失ってしまった』と指摘している」などの意見が出ました。

◆次回は、3月13日(金)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第44集会室。内容は、第2章「日本資本主義発達史の165年を年表でみる」の日本資本主義発達史の年表をつまる。1「戦前の日本資本主義」の特徴。持ち物は、「『資本論』を読むための年表」。

「日本と世界の近現代史」第12回学習会・昼の部開く 第1章「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の13節~15節と補足・奴隷制について、を読み合わせ、意見交換をする。


第12回学習会を2月14日に開き第1章「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の13~15と補足・奴隷制についてを読み合わせ、意見交換を行いました。

 討論では、「現在アメリカでは大統領選挙の予備選挙が行われているが、民主党のサンダースがニューハンプシャー予備選でトップになるなど奮闘している。アメリカの二十代の若者の中では、社会主義を支持する人が半数を超えている。との報道もある」「帝国主義国であるアメリカで民主的社会主義を主張するサンダースに支持が集まるなど大きな変化が起きている」「日本では、安部首相が共産党は暴力革命の方針を捨てていないと言う反共宣伝を行ったり、京都市長選挙では『共産党の市長ノー』という新聞広告が出された。社会主義についてもソ連や中国の影響から独裁とのイメージが強い」「最近の反共攻撃は、共産党を含む野党の共同に対する危機感が彼らにあるのではないか」「共産党が政権につくと、本当に自分たちの不正、腐敗が追求され社会的に孤立させられるとの強い思いからこのような反共宣伝をするのでは」「「世界恐慌の歴史」の中で十年間周期が言われているが、最近では必ずしも十年周期ではないのでは」「2008年にリーマンショックがあり、2001年にはITバブルの崩壊があり、最近でも大体十年周期があるのではないか」「『ときには労働者たちは勝つこともあるが、それはただ一時的でしかない。彼等の闘争の本来の成果は、直接の成功ではなく、労働者たちがますます広く自分のまわりに広げてゆく団結である』と『共産党宣言』が引用されている。1848年の時点でこのような認識であった事に驚かされる」「『資本論』が書かれる20年前の文書だが社会の変革には労働者階級の成長が必要という認識がこの当時あったと思う」「奴隷制度について、最近岩波書店から「奴隷船の世界史」という新書が出たが、その中で16世紀から19世紀前半にアフリカから1250万人の奴隷が輸出され、主要な輸出先がブラジルであり、サトウキビの栽培や金の採掘などに使われたと思われる。」など意見が出ました。

◆次回は、3月13日(金)午後1時30分~4時。会場は、「アイセル21」第44集会室。内容は、第2章「日本資本主義発達史の165年を年表でみる」の日本資本主義発達史の年表をつまる。1「戦前の日本資本主義」の特徴。持ち物は、「『資本論』を読むための年表」。

2020年 第3回『資本論』学習会開く 第1篇「商品と貨幣」第1章第3節「価値形態または交換価値」を学習する


2月13日(木)第3回『資本論』学習会を開き第1篇、第1章、第3節の説明を受け意見交換を行いました。

 討論では「89ページの『第一の商品は能動的役割を演じ、第二の商品は受動的役割を演じている』とはどの様な事か」「『20エレのリンネル=1着の上着』という等式は、20エレのリンネルの価値を1着の上着の使用価値で表している。20エレのリンネルは自らの価値を上着で表しているので能動的な役割を演じ、1着の上着は20エレのリンネルの価値を自らの使用価値で表しているので受動的な役割を演じている」「91ページの『a相対的価値の内実』とあるがこの内実とは何か」「その後の文書で『異なった物の大きさは、それらが同じ単位に還元されてはじめて、量的に比較されうる』と言っている。後の方で『人間的労働という両方に共通な性格に、実際還元する』と書かれており、この内実とは人間的労働、抽象的人間労働の事ではないか」「抽象的人間労働とは何か」「商品の価値を作る人間労働の事で、人間労働は、その具体的側面で商品の使用価値を生産し抽象的側面で商品の価値を生産する」「87ページに『商品の価値対象性は…寡婦のクイックリーと区別される』とあるが何か」「クイックリーは、シェークスピアの『へンリ一四世』戯曲の中に登場する安酒場のおしゃべりなおかみさんの事で、この意味はクイックリーも分かりにくいが、価値対象性はクイックリーさんに輸をかけたとらえにくさだと言う趣旨で述べているのではないか」など意見が出ました。

◆次回は、2月27日(木)午後6時30分より8時30分。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第1篇第1章、第4節「商品の物神的性格とその秘密」です。持ち物は、新版『資本論』又は新書版『資本論』第一分冊。