「日本的雇用慣行」の影の面を一層拡げる安倍政権の「労働改革」


今回は9月11日4名が参加し、いつもの通り読み合わせ討論を行いました。
学習したところは、37ページから52ページの「雇用の悪化を促進する安倍政権の
労働政策批判-『日本的雇用慣行』の転換を中心に」脇田滋龍谷大学教授の特集
記事です。脇田氏は「はじめに」の中で、1980年代以降日本の雇用労働の大きな
「劣化」がされたが、安倍政権は「労働改革」の名のもとに、それを更に推し進めよう
としている。そこで、大戦後の「日本型雇用慣行」を振り返り、安倍政権の問題点を
考えたいとしています。「日本型雇用慣行」の特徴は、①学校新規卒業者採用と定
年までの長期雇用②企業内職業訓練 ③年功処遇 ④企業内福利厚生 等が中
心としています。しかし、これには次のような「影の面」があるとしています。①大企業
と中小企業との労働条件の格差 ②法や全国協約の明文での企業を超えた規制が
弱く、労働条件が労使間の力関係で崩れやすい。 ③正社員は男性、女性の性差
別的な「男性片働き」モデルが前提。 ④「非正社員」の「均等待遇」保障がない。
そうした弱点をついた改悪がされていきます。70年代「日本的パートタイム労働」が
公認。80年代からは、フルタイム非正規雇用(派遣)の拡大。女性差別雇用として
の「限定正社員」制の提言。90年後半からは、従業員を単に「人件費コスト」と見る
考えが広がりました。働く者の力で、今雇用の根本的転換が求められています。
次回学習会は次のとおりです。10月号を持って
どなたでもお気軽にご参加ください。

日時 10月2日(水) 午後7時から
場所  静岡県評会議室    次回は第1水曜日です。お間違いなく!

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