第10回『資本論』第2巻学習会 第8章「固定資本と流動資本」第9章「前貸資本の総回転。回転循環」を学習する


静岡市社会科学学習会は、12月9日(木)『資本論』2巻学習会を開き、第8章「固定資本と流動資本」と第9章「前貸資本の総回転。回転循環」を学習しました。報告の後意見交換をしました。 

意見交換では「今日の学習の中で恐慌の問題が出ているが、今までの学習で恐慌の問題を取り上げた事があるのか」「今日の学習の中では、恐慌が10年周期で起きるその根拠として『物質的基礎』として企業での主要な固定資本の事を取り上げている。第2巻の中では、第2章「生産資本の中でも『恐慌の考察にさいして重要な一点』として、恐慌発生のメカニズムの事が書かれている」「販売と購買の分離と、労働者の賃金が低く抑えられている事から来る生産と消費の矛盾これを恐慌の根拠としている。そして最近の不破は、恐慌の運動論として商業資本の介入の事を言っている」「資本論の中では恐慌についてまとめて論じている部分はない。その理由として、マルクス自身は資本論の中で、まとめて恐慌を論じる予定はなかったと言う意見と、不破さんは、マルクスは恐慌をまとめて論じる予定だったが、マルクスの死によって実現できず、エンゲルスはそのマルクスの意図を知らずに第2・3巻を編集したため資本論では恐慌をまとめて論じている部分がないと言う」「固定資本の更新が平均10年で、それが恐慌の周期の基礎になっている。と言う事が資本論で書かれているが、本当にそうなのか」「恐慌の周期性の根拠として固定資本の更新が取り上げられているが、企業が何時固定資本を更新するかは企業によって違う、しかし恐慌によって周期が社会的に一致してくる。それは恐慌が回復し景気が良くなった時に、企業の競争力を強めるため、新しい機械を導入する事を多くの企業が行う。固定資本の更新が社会的に一致してくる」など意見が出されました。

◆次回は、日時は12月23日(木)午後6時30分から8時30分。内容は、第10章「固定資本と流動資本とにかんする諸学説。重農主義者たちとアダム・スミス」。会場は、「アイセル21」第42集会室。持ち物は、『資本論』第2巻(新版・新日本新書版の第6分冊)です。

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