「日本近現代史を読む」第11回学習 第9章「ワシントン体制と大正デモクラシー」を読み合わせ意見交換をする。


静岡市社会科学学習会は、7月13日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第11回学習会を開き、第9章「ワシントン体制と大正デモクラシー」の読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では「ワシントン体制とは、従来の帝国主義諸国による軍事力による勢力均衡と力による植民地支配がもはや限界に達し、欧米列強は、軍事力の制限による列強の協調をはかりながら、アジア・アフリカ地域におけるナショナリズムの高揚には、正面から敵対せず、そうした傾向と妥協したり懐柔をくりかえしながら、既得の権益を保持しようとする体制であった。しかし、日本は新しい動きを捉えきれず第一次世界大戦後も軍事力による支配の路線を変えなかった。その後この体制を打破していく事になる」「例えは、映画アラビアのロレンスは、オスマン帝国から独立するため闘っているアラブ人の闘いを支援をする事で、イギリスへ協力してくれるように依頼する工作をした事などを描いている。これは事実を基にした映画だと言われている」「大正デモクラシーと言う言葉に象徴されるように、この時期は自由主義的リベラル的な方向に社会が動き、政党内閣も出来たが、何故日本は、その後戦争へと突き進んで言ったのか」「その動きを見る上でカギとなるのは治安維持法だと思う。政府は、米騒動以後活発となった様々な社会改造の運動を押さえ込むため、関東大震災を利用した。戒厳令を出しデマを流し朝鮮人と社会主義者を弾圧、虐殺した。その後、国民の要求であった普通選挙制度を実現したが、これとセットで治安維持法を定め、思想・結社を取り締まる体制をつくった」など意見が出されました。

◆日時は、8月10日(火)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、 第10章「世界恐慌と軍縮破綻への道」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。