2022-2024『資本論』第1巻学習会 第1篇、第1章「商品」第2節「商品に表される労働の二重性格」を学習する


静岡市社会科学学習会は、10月13日(木)『資本論』第1巻学習会を開き、読み合わせ、報告の後、意見交換をしました。 

意見交換では「『資本論』80ページに『労働は、それによって生産される使用価値の、素材的富の、唯一の源泉ではない。ウィリァム・ペティが言っているように、労働は素材的富の父であり、土地はその母である』と書いてあるがどのような事を言っているのか。また、報告の3ページに『スミスやリカードは、商品を生産する労働の二重性は見おとしていました』とあるが具体的にはどのような事か」「『資本論』の79ページ最後の行に『使用価値である上着、リンネルなど、要するに商品体は、二つの要素の、すなわち自然素材と労働との、結合物である』とあるが、この事をウィリァム・ペティが労働の事を父として、元々あった自然素材を母としてあり、それが合わさって、生産物がむ出来ると言っている」「自然的素材の典型として土地を母であると言うように言っている」「マルクスは人間が生きていく上で、労働によって生活に必要な物を生産しなければならないが、それは自然と人間労働の結合を言っているが。今日、自然環境破壊が資本によって大規模におこなわれている。この事が人間の生存そのものを脅かすようになっている。人間と自然との物質代謝を脅かしている」「労働の二重性について、この商品を生産する労働の二重性をつかむことは、第3篇に入って、労働過程と価値増殖過程の区別と関連を理解する上で決定的な役割をはたします。搾取と言う事を分析していく上で労働の二重性がその威力を発揮するのだが。アダム・スミスは、この二重性を掴む事ができなかったので、労働価値説は言ったが、そこから進んで剰余価値の発見までは進む事ができなかった」「労働の二重性を理解する重要性として、『シーニアの最後の一時間』とか『アダム・スミスのドグマ』とかが資料の中にあるので、ぜひ読んでほしい」などの意見が出されました。

◆次回は、10月27日(木)午後6時から8時。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第1章第3節「価値形態または交換価値」A「簡単な、個別的な、または偶然的な価値形態」の1と2。持ち物は、『資本論』第1部(新版・新日本新書版の第1分冊)。

「日本近現代史を読む」第25回学習会開く 第23章「激動するアジアと世界」ベトナム戦争の終結と「ニクソンショック」、「社公合意」と革新統一の分断、などを学習する。


静岡市社会科学学習会は、10月11日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第25回学習会を開き、第23章「激動するアジアと世界」の読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では「冒頭にかいてあるが、ベトナム戦争は『30年にわたって続けられたインドシナ戦争は、アメリカの敗北と民族解放運動の勝利によって幕をとじることになります』とあるが、このような長い戦争だったとは驚きだ」「54年にフランスの敗北が決定的となり、その後アメリカが介入するが、その時の理由として、当時ドミノ理論という事が言われた。ベトナムに共産党政権が出来れば、この地域はドミノ倒しのように共産党の政権が出来てしまうと言って侵略を合理化しようとした」「今BSでベトナム戦争の映画をやっている。『プラトーン』『地獄の黙示録』『ペンタゴンペーパーズ』などだが非常に面白い」「アメリカは侵略戦争をやるが、国内には侵略の内容を暴露する映画も上映されるなど、民主的な力もある。日本は政府の悪政を暴露する映画は、最近『新聞記者』などがあったが、政治家の実名は出ない」「テキストの205ページに『社公合意』の締結と言う事が出ているが、やはりこの中で国鉄が民営化された事が大きかった」「民営化を実行する時に、マスコミを動員して国鉄の労働者は働いていない。仕事時間中にお風呂に入っているという組合攻撃がおこなわれ、国鉄労働者と国民を分断し、国労を孤立化させ国鉄解体がおこなわれた」「私の姉が国鉄にいた。みんな解雇され、バラバラにされた。職場で何か問題があれば、国労の組合員は団結して問題の解決に努力した」など意見が出されました。

◆次回は、日時は、11月8日(火)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第24章「ソ連の崩壊と政治・社会の再編成」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。