「日本近現代史を読む」学習会・昼の部開く 第17章「大東亜共栄圏というスローガンの下」第18章「戦局の転換」読み合わせと意見交換をする


第10回学習会を10月26日に開き、第17章と第18章を読み合わせと討論を行いました。
討論では、「戦前の植民地支配に対する評価、感情として朝鮮と台湾では大きく違うと思う。朝鮮では従軍慰安婦の問題など日本の植民地支配に対する抗議、批判がある。台湾では批判はあまり聞かない。しかし、実際に台湾に居た日本人は、肉体労働などはほとんどやらずに現地の人を使っていた」「テキストの63ページには『植民地支配への評価は台湾と朝鮮では違うか』として『日本の植民地支配を始めた段階で、台湾と朝鮮ではナショナリズム、民族意識の段階が大きく異なっていたと言われます』とし、台湾では日本の支配に抵抗したのは主として自分たちの生活や利益を守るために戦ったのであり、必ずしも台湾住民が『清国人』『中国人』『台湾人』という国民意識を持っていた分けではなく、また台湾の中では使う言葉も複数あり、逆に日本語を媒介にして結果的に一体感が生じる事もあった。しかし、朝鮮では、朝鮮語を話す単一性の強い民族としての意識が住民にあり、日本の侵略に対して民族・国家としての独立を守ろうという意識が大きかった。と言っている」「日本の『戦死のありよう』ところで、日中戦争以降の全戦死者約230万人の約60%が広義の餓死者であると推定される。また海没死は40万人、特攻隊の戦死者は航空特攻だけで約四千人と書かれている。日本軍の非人間的体質がよく現れていると書かれている。このような事を生み出した背景に、軍隊の中に封建制、非民主的体質があるのではないか」「日本の『戦争経済の崩壊』の所でも軍事生産を進めていく構想はあったが、それは現実を直視していない「絵に描いた餅」でこのような事が推進されていった背景に日本の非民主的体質のがあるのではないか。今日でも自民党の中で安部の改憲に反対する声は聞こえない。反対すれば自分の選挙に不利になり 自由に発言できない体質がある」などの意見が出されました。
◇次回は、日時、11月23日(金)午後2時~4時15分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第19章「敗戦」、第20章「戦後改革から占領政策の転換へ」。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。

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