第21回『資本論』学習会 第7篇「資本の蓄積過程」第14章「単純再生産」の報告を受け討議する


静岡市社会科学学習会は、1月14日(木)「アイセル21」で第21回『資本論』学習会を開き第14章「単純再生産」を学習しました。

 討論では「ポッターの書簡の中に『人間機械』という言葉が幾つも出てくるが、これはどの様な意味なのか」「1002ページでは『ポッターは、二種類の『機械』を区別している』と書かれている。普通の機械と労働者の事をさしていると思う」「997ページに『社会的観点から見れば、労働者階級は直接的な労働過程の外部でも、死んだ労働用具と同じように資本の付属部である』というマルクスの言葉がある。この事を『人間機械』という言葉は表しているのではないか」「第7編の課題、目的をまず掴むことが必要ではないか。第2編から第6篇までは、いかにして剰余価値が作られ増大していくかが解明されてきた。この第7編は、この剰余価値がいかにして資本に転化され、また資本主義的生産関係が作り出され、再生産されていくかが解明されている。そして第7編で資本論の目的である『近代社会の経済的運動法則』の解明が仕上げられている」「984ページの『生産の諸条件は同時に再生産の諸条件である』とか『他の事情が変わらなければ、社会は、たとえば一年間の消費された生産手段、すなわち労働手段、原材料、補助材料を、同じ分量の新品によって現物で補填されることによってのみ』と書かれているが、どの様な事か」「再生産1年目に続いて2年目も生産を繰り返す。単純な規模でという事だが、そのためには生産手段が1年目の生産を開始した時と同じように準備されなければならないという事を言い、補填とはその生産手段が1年目の生産物の中に準備されているという事ではないか」などの意見が出ました。

◆次回は、1月28日(木)午後6時30分より8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第22章「剰余価値の資本への転化」。持ち物は、新版又は新書版『資本論』第4分冊。

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