「日本近現代史を読む」第7回学習会 第5章「日露戦争」を学習する。


 静岡市社会科学学習会は、3月9日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第7回学習会を開き、第5章「日露戦争」の読み合わせと意見交換を行いました。

 意見交換では「日清戦争で勝利した日本は、講和条約で遼東半島を手に入れたが、三国干渉で清国に返した。これが『臥薪嘗胆』を合い言葉にして日露戦争を準備していく事になった」「日清戦争賠償金の75%以上は、軍事費に使われ、これが日露戦争を戦う海軍、陸軍を支えた」「日露戦争は、日英同盟によるイギリスの軍事情報、軍事費の協力で日本は勝利する事ができた。一般的なイメージとして、ある日本は大国ロシアに挑み勝利した。という事ではない」「日比谷焼き討ち事件は、初めて戒厳令が出された事件だった。当時の憲法には非常事態条項があり、これに基づいて出された。関東大震災の時は、戒厳令の下で、多くの朝鮮の人々や共産主義者が虐殺された。日本国憲法には非常事態条項がなく、戒厳令を出すことは出来ない。日本国憲法に非常事態条項を書き込む動きもある。その狙いのを考える時に、このような歴史を確りと見ていく事が必要がある」「テキストの55ページ『この技法そのものは、現代人の目ではなく、歴史上の人物の目と感性(と司馬が感じているもの)だけでその当時の歴史を見ようとする同時代的な歴史的把握であり、その当時の人物には見えなかったことはそのまま見過ごしてしまうという大きな限界をもっています』とある。歴史を学ぶ意義は、当時の人々には何がみえていなかつたを探る事にあるのではないか」など意見が出されました。

◆次回は、4月13日(火)午後1時30分から3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第6章「植民地支配の始まり」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」。

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