第4回「多国籍企業と日本経済」学習会「多国籍企業研究の視点について」を読み合わせ、意見交換をする


静岡市社会科学学習会は、8月17日(火)「多国籍企業と日本経済」学習会を「アイセル21」で開きました。テキストは「多国籍企業・グローバル企業と日本経済」を使いました。読み合わせの後、意見交換を行いました。

 意見交換では「テキストの49ページに『政府の資本保有割合が10%超か、大株主であるか、もしくは黄金株を有するかなどによって』と書かれているが、この中の黄金株とは何か」「黄金株とは、株主総会で会社の合併などの重要議案を否決できる特別な株式のことで、拒否権付き株式ともいわれる」「テキストの中にある多国籍公企業とは何か」「中国などが高速鉄道を輸出している。この鉄道の建設も中国が行う。この工事を行う中国の企業は中国の国有企業で、これなどは多国籍公企業ではないか」「多国籍企業の社会的責任と規制の所で、あらためて世界では企業による人権侵害に対する社会的な規制が強くなっている事をあらためて知った。日本では企業に対して労働者の人権を守るという事が弱いのではないか」「SDGsが掲げる17項目の目標は正しい事だと思う。日本の企業の多くも賛同していると言われるが、それは単なる企業のイメージ戦略に利用しているだけではないかと思う」「ナイキの児童労働事件は、90年代にインドネシアの少女に対して過酷な労働を強制していた事がアメリカで暴露され、製品に対する不買運動が起きた。ナイキは初めてCSRの取り組みを始めた。しかし、ユニクロが中国国内で過酷な労働を強いている事が暴露されても、日本では不買運動が起きなかった」などの意見が出ました。

◆次回は、日時、9月21日(火) 午後6時30分~8時30分。会場、「アイセル21」第42集会室。内容、「米中デジタル多国籍企業の覇権競争-米中貿易摩擦と日本企業」。持ち物「多国籍企業・グローバル企業と日本経済」。

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