2021年 第8回『資本論』第2巻学習会 第1篇「資本の諸変態とそれらの循環」第6章「流通費」を学習する


静岡市社会科学学習会は、11月11日(木)『資本論』2巻学習会を開き、第1篇「資本の諸変態とそれらの循環」第6章「流通費」の報告を聞きその後意見交換行いました。

意見交換では「報告の中で図を用いて説明をしたが、この図をもう少し説明してほしい」「図の中で斜めに区切られているが、これは第2節の保管費には価値を生産する業務と生産しない業務の両方があると言う事を示している」「例えばトヨタ自動車が工場から販売店まで車を輸送する業務は価値も剰余価値も生むが、店頭で消費者に売る業務は第1節の『購買時間と販売時間』でありこれは価値も剰余価値も生まない」「価値も剰余価値も生まない店頭で商品を売る会社が、何故利潤を獲得しているのか。それは生産する会社が販売会社の利益も含めた価格の設定をしているためではないか」「商業活動は空費だから小さくして行くのが資本の利益になると言うが、現実は販売活動に大きな資本が投下されている」「商品を売り出したその時に一気に売ってしまう。そのため最初資本を投下する。それは販売時間を短縮する事になり、空費を小さくする事になるのではないか」「商業は、第3巻の商業資本で本格的に解明される」「商品を作り売るまでの動線がある。その動線上にある在庫だとか運送はコストとして計算し、それ以外のものは余計な支払いとしてコストに入らないのではないか」「保管費も販売所で必要な保管もある。これは空費だと言うがその理由は何か」「第2節の保管費について報告では『保管費、これがやや複雑なんです。両方あるのです。商品流通のために必要となってくるような保管費は、空費なんです。しかし、生産過程の連続か、継続か、生産過程をスムーズに正常に進行させるために必要となってくる保管費もあるのです』これは価値も剰余価値も生むと言っている」などの意見が出されました。

◆次回は、11月25日(木)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第8章「固定資本と流動資本」第2節と第9章「前貸資本の総回転。回転循環」。持ち物は、新版『資本論』又は新書版『資本論』第6分冊です。

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