資本主義の搾取のしくみ―第5章    資本主義の搾取は生産過程でおきている

12月7日アイセル21(静岡市内)において、勤労者通信大学基礎理論コーススクーリングの第6回学習会が開催されました。今回の出席者は8名でした。

今回は、労働者教育協会が作成した動画「資本主義の搾取のしくみ」(増田正人法政大学教授・経済学教科委員)を、視聴することとなりました。テキストの範囲は、第5章第1節となります。 増田氏は、ほぼテキストにそった解説をしています。まず、資本主義以前の社会に比べ、資本主義社会は搾取が「みえにくい」と指摘します。資本主義社会は労働力の商品の売買を通じて搾取が行われるが、労働力の売買は基本的には、対等平等の契約関係である。等価交換(価値通りの交換)の下での交換となっていが、それでも、搾取が行われている。「ですので、ちゃんと勉強しないと搾取ってことの実態がわからない。それが資本主義社会の特徴だ」と言いました。次に、資本家のもうけ(利潤)は、流通過程ではなく、生産過程で生まれていることを述べ、生産過程での搾取 のしくみについて、解明していきました。 最後に、搾取強化の3つの方法を説明しました。
動画視聴の後、質疑討論をおこないました。以下は、その一部です。
〇 P179に「労働力に投下した1億円の価値部分は、その価値を新商品に移転するのでは」なく、「別に新しい価値をつくりだし、新商品に新しい価値をつけ加えるのです。」と記載があるが、労働によって投下した 労働力の価値分は、他の生産手段と同じように「移転」すると表現できないか。そして例題では3億円の新たな価値を「つけ加える」というのではいけないのか。○ 他の生産手段は(原料・機械など)は、形を変えなどしてもそのまま価値が「移転」するといえるが、労働力の価値1億円を投資し、それを使うことで(労働)によって、「4億円の新しい価値をつけ加えることにな」る。計算上は4億-1億=3億であるが、3億円をつけ加えたわけではないのではないか。 ○ P181の「労働力の価値の1日分は、労働者が2時間働くことで生産できるようになっており」とは、これはどうゆうことですか。 ○ P177の表で、1億円で4億円の価値をつくる。これは、8時間の労働時間を例として前提となっている。とすると、賃金部分は2時間だということです。 ○ 具体例として、私が働いていた製造職場では、1か月100万円の原価を製造し、賃金は30万円前後だった。だいたい例に近いと思う。 ○ マルクスの時代は、剰余価値率は100%だったが、今は300%ぐらい、もっといっているかも。 ○  労働と労働力の違いを教えてほしい。 ○ P166に「労働力とは、人間の身体に備わった能力のこです。労働とは、労働力を発揮し、それを使用することです。」とあります。

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