「日本近現代史を読む」第19回学習会 第17章「大東亜共栄圏というスローガンの下で」を学習する。


静岡市社会科学学習会は、4月12日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第19回学習会を開き、第17章「大東亜共栄圏というスローガンの下で」の読み合わせ、意見交換を行いました。

4月12日「日本近現代史を読む」学習会の様子

 意見交換では「テキストの151ページに『この目的を達成するため、『民生に及ぼさざるを得ざる重圧は之れを忍ばしめ』』とあるがどの様な意味か」「大本営政府連絡会議で決定された占領地での行政方針では、日本の国防に必要な資源を占領地から急いで確保しろと言い、そのために現地の人の生活に悪影響があっても我慢させろと言う内容と言っている。これは大東亜共栄圏の現実は共栄ではなく、収奪に他ならない事だと思う」「同じ151ページに『重要なことは、このような方針にもとづき日本がおこなってきた重要資源の一方的収奪が、それまで欧米列強が東南アジア地域につくり上げてきた交易・流通システムを崩壊させたことです』とあるが、どの様な事か」「このシステムとは、植民地の宗主国が、資源や産品を収奪するかわりに、軽工業製品などの生活必需品を現地に供給し住民の生活は何とか成り立っていたが、日本は収奪するだけで現地住民の生活には無関心だったと言う事ではないか」「欧米も植民地支配である事には変わりはないが、住民の生活に一定の配慮をしていた。その意味では支配の仕方が上手かった。日本はただ収奪するだけで、農民を苦しめた」「テストにもあるが、日本の支配は現地の人たちの生活を苦しめ、そのなかで反日感情が高まり、日本の軍政に対して反対する運動・ゲリラ活動を大きくさせた。その中から戦後の民族独立運動を担う人たちが生まれて行った」など意見が出されました。

◆次回は、日時は、5月10日(火)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第18章「戦局の転換」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。

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