2022-2023『資本論』第1巻学習会 序言、あと書き、フランス語版への序言とあと書き、第3版へ、など学習する


静岡市社会科学学習会は、9月8日(木)『資本論』1巻学習会を始めました。読み合わせ、説明、意見交換などを内容とした学習会です。

9月8日『資本論』学習会の様子

 第1回は、序言などを読み合わせしました。新版の『資本論』で55ページあり、読み合わせて多くの時間を使いました。説明は省き、感想や意見を出し合いました。

 意見交換では「『第4版の序文』の中に、マルクスの引用に問題があるという事で論争について経過が書かれているが、どの様な事なのか」という疑問が出され、「マルクスが、イギリスの総理大臣であったグラッドストンの演説を引用し、その演説の引用の中で、イギリスの膨大な富は『まったく有産階級だけに限られている』と引用しているが、速記録を調べてもそのような言葉はない『マルクスはこの文章を形式的にも実質的にも偽ってつけ加えたのだ』とブレンターノが批判したという事が書かれている。マルクスの娘『エリナ』が調べたら、マルクスは『イタムズ』という新聞の記事を信用し、その記事には、そう書いているのでマルクスは、正しいと言うのです。その後『タイムズ』以外の新聞でも同じ事が書かれていたのです。そして、実は議事録の方が、この言葉を削ったという事が分かったのです。議事録は『ハンサード協会』が作っており、協会が削ったという事が分かり、マルクスの引用が正しかったという事になったのです」「討論テーマの中に『資本主義的生産の発展と欠如がわれわれを苦しめている』という事が書かれているが、『資本論』の中ではどこに書かれているのか」「『資本論』の12ページ6行目に『その他すべての部面では、ほかの西ヨーロッパ大陸全部と同じように、資本主義的生産の発展ばかりでなく、その発展の欠如もまた、われわれを苦しめている。近代的な窮境とならんで、一連の伝統的な窮境がわれわれをしめつけているが、これらの窮境は、古風で時代遅れの生産諸関係が、時勢に合わない社会的政治的諸関係という付属物をともなって、存続していることから生じている』と、マルクスは言っています」などの意見が出されました。

◆次回は、9月22日(木)午後6時~8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室る内容は、第1篇、第1章、第1節「商品の二つの要因」。持ち物は、『資本論』第一部、新版・新書版第一分冊。

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