インボイスで大変な零細事業者-『ひどすぎる日本の政治』を働く者の手に


10月14日、静岡市内にて「学習の友」学習会が開催されました。

 今回は、特集記事「データで見る―現代日本政治の根本問題」(井上伸労働総研理事)を最初に読合せしました。記事は自公政権がこの間に行ってきた政治を、データを示しながら分析しています。軍事費と教育予算の12年間の推移。子育てと高齢分野の社会保障の国際比較。大企業内部留保と実質賃金の14年間の推移。税・社会保険料の負担の10年間の推移。所得階層別、税・社会保険の所得に占める割合。ジェンダーギャップ指数順位の13年間の推移。貧困率の国際比較。これらがグラフ化され、どれも日本の政治の酷さを表しています。討論では、次のような意見がありました。「インボイスは始まっていると思うが、今どうなっているの。」「消費税を確かに払ったという証拠を残せということで、インボイスがある。インボイスを新たに出さなければならない人は、出せなければ取引先から除外される。国は国民が支払った消費税は全て欲しいわけで、これまでいろんな軽減等をしてきたが、どんどん改定して現在に至っている。」「インボイスは日本語では何というの。」「以前聞いたことだが『送り状』と言っていた。」「事業者で消費税を申告するとき、支払った消費税を引きたいときは、それが証拠となる。」「それが嫌なら簡易課税がある。売上のみから申告消費税を計算するので、本当は仕入れ時に支払った消費税が多かったとしても、引けないので納税額が出てしまう。」「税務署の仕事はどう変化するのか。」「売上1千万以下でも申告する事業者があるので、申告数は増えると思う。」「3年間は経過措置で、指導中心だがその後は調査が厳しくなるのでは。」「日本の慣習を無視した制度だ。計算上はそうなるが、実態は違う。」「消費税の歴史を学んだが、金と人と時間を掛けて何が何でも法律を通そうとする。」「事業者はインボイスは大変だと反対するが、消費者は支払った税は納めて当然となり、分断が起こる。」「日本のジェンダーギャップは『過去最悪』であるが、静岡県は、男女の賃金格差で全国最下位となっていると報道されている。これは認識しておく必要がある。」「『保守党』と云うと思うが最近発足した。日本の伝統を破壊しようとしていると自民党政権を批判し、男尊女卑の家族制度を美化している右よりの政党だ。」「百田尚樹の政党で党員数も多いようだ。」以上。         10月に開始されたインボイス制度について、議論が集中した学習会でした。

若者に浸透する「暴力の文化」-労組・社会運動が非暴力と連帯の文化へ


8月11日、静岡市内において「学習の友」学習会が開催されました。

 今回は8月号の特集記事、①「青年の戦争認識にいかに働きかけるか―平和意識を育むために」(久保田貢愛知県立大学教授)と、②「暴力の文化」と軍事大国化、戦争―非暴力と連帯の文化へ(上)」(社会哲学者中西新太郎インタビュー)の二つを読合せ討論しました。 ①では、青年の戦後史の認識はほぼ空白のため、戦後78年間に何があったか、大筋を理解する学びの手立てが必要と指摘をします。そのために、被害の痕跡や、加害の痕跡をめぐるフィールドワークが有効としています。そのうえで系統的な戦争史の概説を学ぶことが重要と述べています。 ②では、現代日本の若者を中心に「暴力の文化」が社会的に浸透しているとして、それはどういうものか、それがはびこる原因・背景、さらにはウクライナを契機とした変化について追及していきます。まず自衛隊がサブカルチャーの図像を活用し、若者を暴力的関係、支配のあり方を心理的に受容させる、不思議でなく思わせる働きかけを紹介しています。若者の自衛隊への抵抗感のなさは、ゲームやアニメによって暴力性が具体的に文化として自然に入り込むことによる。これが、現代の暴力の文化の特徴と指摘します。そして戦争が具体化される地盤をつくっていると云います。さらにウクライナ戦争を契機に、日本社会の暴力的基盤を戦争と結びつけて考える、日本人の多数が実質的に「心理的に参戦する」感覚をもってしまったとも。そして、日常のなかでの暴力の文化についての事象を具体的に紹介しています。最後に「新自由主義と暴力」の関係について解明し、新自由主義が社会の共同性を壊すことによって、「暴力の文化の条件をつくっている」と指摘。「労働組合・社会運動が非暴力運動、国際連帯をどう広げるのか」と結んでいます。 討論では、次のような意見がありました。 「今の学生は、歴史は明治くらいまでしか教えられていないか。」「GHQ自体何かわからないかも」「日本がアメリカと戦争していたことを知らないかも。」「ユーチューブを見ると戦争・軍事賛美が凄い。日本の連合艦隊の歴史がでてきて軍備を持つことが勇ましいこととして描かれている。」「NHKでアッツ島の玉砕などで、大本営が支援要請を無視し、虚偽の報道をする、というドキュメントを見た。若者はそういうのを見ないかね。」「関心があればだけど、関心が向かないようだ。」「逆に、漫画なんかでは中国・ソ連が攻めてくるとかのがある。」「映画でも日本が核兵器を持つのを前提にしたのもある。」 「先に言った連合艦隊のは、漫画だけど美少女が出てきて、帝国連合艦隊の解説をしてくれるの。」「それが記事にもある『艦コレ』だ。」「ガルパンとは何。」「ガールズパンサーで、女の子が戦車と戦うの。」「ゲームで鉄砲を持って撃ち合いをするのが流行っている。」「広場などで戦うのも。」「遊びだけれど、抵抗感がなくなっている。」「山の中で迷彩服着て玩具の銃持って歩く、サバイバルゲームもある。」「記事の中で、『サムライブルー』に替わって『なぜ百姓ブルーじゃダメか』と云っているが、やっぱり『百姓ブルー』ではだめだよね。」「新自由主義が大きな土台になっている。競争、たたかう、弱肉強食の考えでそれが影響しているね。」「その最たるものが自己責任論だ。」「こうした意識を変えていくのは、広くて深い長い運動が必要だ。」「マンションで変な人が入ってくるのでとのことで、監視カメラが必要との声が上がる。しかし自分が監視されるようになるのだがそれがわからない。」「その反面、『中国の監視社会は嫌だ』となっている。」「北朝鮮の(独裁)体制はいやだねといった後、『さて雅子様は』とマスコミでやる。自分たちの問題がわからなくなっている。」

平和を準備する


8月20日、「憲法・くらし・安保 総学習オンライン講座」の第2回、「平和を準備する」と題して森原公敏氏(日本共産党国際委員会副責任者)が報告したyoutubeを、静岡市のアイセルとZOOMで視聴しました。
国連総会は圧倒的多数で、ウクライナの事態は国際法を踏みにじった侵略戦争だとして、ロシアが持ち出した正当化の主張をすべて退けています。それを確認したうえで、戦争防止にいたらなかった理由を考えます。
戦争を起こさせないためには、①相手に攻撃を諦めさせる(抑止)力を持つか、②紛争を武力紛争にまで至らせない措置をとるか、③両方ともか、の選択肢があります。
ヨーロッパには集団的安全保障組織として欧州安全保障協力機構(OSCE)があります。しかし、現実に力を持っているのは軍事同盟としてのNATOであり、外部に潜在的な敵を仮定し、集団防衛を実行するものです。ソ連崩壊後もNATOは存続し、旧東欧諸国に拡大し、NATOとロシアの緊張関係が高まっていき、戦争を事前に防止する措置ができませんでした。
アジアの場合は、東南アジア諸国連合(ASEAN)や東南アジア友好協力条約(TAC)は、地域の平和と協力を進めるものです。軍事同盟による抑止力の強化の方向ではなく、平和のルール作りの努力こそが戦争を事前に防止する有効策となります。

核兵器のない・戦争のない世界へ 無力な軍事同盟・核抑止力論―めざそう現実的平和の方向



7月14日、静岡市内において「学習の友」学習会が開催されました。

 今回の7月号の特集は、「核兵器のない世界へ、労働者の力発揮を」です。学習会では、まず「戦争も核兵器もない未来を求めて―きのこ雲の下の体験を次世代へつなぐ」(児玉三智子被団協事務局次長)を読み、次に「憲法・くらし・安保総学習第2回『平和の準備』を―ヨーロッパの現実とアジアの可能性」(森原公敏日本共産党国際委員会副責任者)を読合せしました。 最初の児玉氏の記事は、ご本人の壮絶な被爆体験と、核兵器禁止運動へ進む過程、今後の運動の発展をめざす決意が語られています。 総学習の記事は、岸田内閣の「国家国防戦略」のなかでの考えが「反撃能力」「敵基地攻撃能力」を保有し、攻撃を断念させる「懲罰的抑止」の考えであるとし、それでは止められないことをウクライナ侵略戦争の発生までの背景を通して、明らかにしています。ヨーロッパでは冷戦終結後、2つの軍事同盟の内NATOが存続をしたことにより、紛争の平和的解決が妨げられたと指摘します。そして、ASEAN諸国がすすめる「東南アジア友好協力条約」(TAC)の方向(「紛争の平和的解決」「武力による威嚇または行使の放棄」)でこそ、現実的な平和の準備となるとしています。 討論では次のような発言がありました。 「これまで『そうはいっても核兵器使用はいけない』といっていた日本政府が、ウクライナ問題をきっかけに核抑止力論に変わった。時代認識が大きく後退していると思う。」「クラスター爆弾がアメリカから送られるという。非人道的兵器使用の突破口にしようとしているのか。」「イギリスなんかは禁止条約批准で反対のようだが。」「日本は容認だ。平和憲法の日本がどうしょうもない。」「日本はNATOに入ろうとしている。NATOは大西洋で場所が違うぞ。」「ウクライナ戦争の背景がよくわからないが。」「東欧諸国がNATOに入り、ウクライナという隣の国が入ろうとしている。これはキューバ危機のアメリカの立場と似ているとの指摘がある。」「クリミア半島はもともとロシア人が多く、新ロシア派政権が倒れてロシア加盟を志向するに至ったようだ。」「アメリカの世論は戦争こりごりだが、一方軍需産業は『どこかで戦争してね』だ。そこで、ウクライナで後ろから武器を援助している。これは中国にも云えて、中国と日本が戦争をして、後ろでアメリカが武器を援助し、軍需産業は大儲けをする。こういう構図ができあがっている。日本のみなさんアメリカが一緒に戦ってくれると思わないように、もしそう思う政権が日本にできたらすぐ倒される。今読んでいる本にそんなことが書いてある。」「アメリカの軍事関係の報告書で恐ろしいと思ったのは、台湾を契機に戦争が起こる。そこでやるのは、日本と中国。その結果中国が強いので日本が壊滅される。日本が壊滅されれば新たなマーケットが生まれる。そこまで考えている。」「ロシアもうまく乗せられて最初の一撃を発したともとれる。」「アメリカの軍産複合体が今どういうことを考えているのか聴いてみたい。」など活発な討論となりました。

人権原理による社会保障の再構築を‼―国民の声を力に、新自由主義のごまかし歪曲と対峙しよう


6月9日、静岡市内において「学習の友」学習会を開催しました。

今回は6月号の特集記事、①「新自由主義的社会保障改革の現段階」(横山壽一金沢大学名誉教授)と、②「『最賃1500円+社会保障』で人間らしい生活を―非正規労働運動が提起した〈現役世代の生活保障〉」を読合せしました。 ①は、新自由主義の矛先が、福祉国家とりわけ社会保障に向けられ、「市場原理を浸透させることで人権原理を後退・変質させることに力を注いでき」たと指摘します。そこで、「新自由主義的社会保障改革の展開と現段階についてみていきます。」1980年代以降日本においても「構造改革」として「6大改革」が本格化し、社会保障については「高コスト構造の打破」として、公的責任の措置制度からの転換、福祉施設の民間委託・民営化、医療保険の給付と負担の見直し、市場型の介護サービスの創設と医療保険からの転換などを具体化してきたと云います。そして、新たな動向として、デジタル化の最大限の利用、マイナンバー・カードによる個人管理、民間に公的施設やサービスの解放も強化されているなどをあげています。さらに、高齢者窓口負担の強化、社会保障の圧縮など、新たな負担の仕組みによる負担強化も進んでいると指摘をします。 しかし、国民の粘り強い運動で後退を食い止め、守った部分も多々あり、人権原理が多くのところで維持され、反転攻勢を行う上での重要な足場となると云います。国民をごまかし歪めたり、無視している新自由主義としっかり対峙し、「総合的生活保障としての社会保障」をとの国民の声を「数に力」として示し、更に政治の革新へと進めていこうと訴えます。 ②は、生協労連委員長柳恵美子氏へのインタビュー記事で、生協労連の基礎的要求の一つ「最賃1500円」に、社会保障拡充を組み合わせ人間らしい生活をめざす運動方針の背景、問題意識を語っていただいた記事です。賃金があがらない社会のなかで、「本来国がやるべき社会保障負担を会社に押しつけてきた。国の責任を果たさせる必要があ」ると訴えています。 討論では、次のような意見がありました。「静岡市は、今の市立子ども園を最終的に半分を民間に移譲予定だと聞いたことがある。ほんとなら大変です。」「1985年のプラザ合意を調べたが、G5(米・英・仏・独・日)の財務大臣と中央銀行総裁が、米の貿易赤字の削減のために集まったもの。協調的ドル安政策を合意、当時1ドル235円だったのを215円になり、一年後には150円になった。」「これで日本の生産性が下がった。当時、金融自由化が明らかに進んだが、他の『改革』も進んでいった。」「社会保障と税制改革を進めるキーがマイナンバー制度だ。2015年導入。政府が自治体に指示して、いろんな情報の紐づけをしている。」「労働法制の改革、派遣法も1985年だ。」「この文書は短いが内容的には6大改革は膨大だ。」

生きづらさを乗り越えよう!青年の「職業的社会化」―労組の役割が


 5月12日、静岡市内において「学習の友」学習会を開催しました。

今月は特集「生きづらさを乗り越える青年労働運動」の記事3点を読合せしました。はじめに「文化支配のはたらきを知り、打ち破る」―自己責任論批判(中西新太郎関東学院大学教授)。次に「青年の『職業的社会化』と労働組合の役割―『生きづらさ』を乗り越えるために」(植上一希福岡大学教授インタビュー)最後に「居住保障運動と労働組合―反貧困のために」(佐藤和宏高碕経済大学准教授)をやりました。「文化的支配のはたらきを知り、打ち破る」では、テレビなどの情報媒体などををつうじて、知らないうちに権力者の支配の力がはたらいて、私たちの感じ方や行動におおきな影響を与えていると指摘します。それは、理不尽・不正なことを当たり前に感じたり、社会の矛盾により生じた問題、困難を「自分の責任」と錯覚させるはたらきをします。そして、問題を一人ひとりの個人の心の中に閉じこめ、外に広がらないようにします。しかし、文化的支配は、私たちの感じ方を強制的には動かせないという弱さをもっています。その点で、働く仲間が自由に話し合える場を提供できる労働組合の役割は重要で、文化的支配を打ち破る大きな力と豊かな可能性を持っていると云いします。「青年の『職業的社会化』と労働組合の役割」では、青年が職場のなかで働く者として認められることに困難を生じている現実があるなかで、労働組合が果たす役割は重要になっていると、明らかにしています。討論では、「若者の縁辺化」という用語がでてきたが、具体的にはイジメとか被害とかのことらしいが、中西新太郎さんはそれの本を書いている。」「職業的社会化というのも初めて聞くが。」「職場をとおして社会人となるという事か。」「今非正規とか派遣で社会化どころではない。」「社会人のメンバーに入っていけないということだ。」「これまでは職場で、先輩が仕事を教えてくれるのが当たり前だったが、今は企業は即戦力でそんなことは、大学でやってもらうぐらいの感覚だ。」「昔は企業の中で『良き従業員を育てる』だったが、今は『お前できないなら要らない』ということだ。」「公務の職場でも、高校・大学から入るのではなく、一旦簿記・会計学を習う専門学校や、民間企業に数年勤めてから入ってくるケースが増えている。」「労働組合も、下級職制は組合員なので、職場に入るとその人たちが指導して、組合活動をやらされたりして活動家になったりした。」「即戦力だという感覚で、いきなり無謀な仕事を押し付け、病気になってしまうことも増えてきた。」「ここでは専門学校を評価しているね。」「自分に自信が持てない人が増えているよね。」「派遣の30歳くらいの人が、いつまで経っても一人前になれないと言っていた。そうゆうふうに考えるのかと驚いた。」「そういう社会なんだね恐ろしいね。」「今の若い人はとても謙虚に思える接し方をするが、自分に自信がなくて言ってこれないということか。」「昔の若いのは『しゃらっくせい』やつばっかだったよな。」「仕事もできないくせに偉そうなこというなと言われた。」「お互いにそう言ってたたかいながらやってた。」「今は何があっても、ありがとうございます。お世話になりますなど、そこまでやる必要ないと思うような対応だ。」「文化的支配がすすんでいるのだよ。」「電車通勤して感じるが、昔は相手がどくまで接近したが、今の若い人はサッサッサッと避けていく。」「昔は自信の塊でお前が避けろという態度だった。自分が世界の中心だった。」「国鉄がJRになって職員が紳士的になった。昔はえばっていたが、何か懐かしい気がする。」「表面だけ丁寧なのだ。」など、云いたいことを言って盛り上がりました。

オンライン連続講座『労働組合たんけん隊』静岡会場開設


岡山県学習協が毎年開催しているオンライン連続講座を視聴する学習会を、静岡県学習協と静岡市社会科学学習会が共催します。内容は次のとおりです。多数の参加を呼びかけています。

職場の人間関係を取り戻す 納得と共感の労働組合の活動を!


4月14日、静岡市内において「学習の友」学習会を開催しました。

 今回の4月号は、特集記事の①「心理的安全で元気な組織に」(長久啓太岡山学習協事務局長)、②「組合活動を見直して・・楽しくないとやっていられない!」(藤野りか福保労東海地本けやきの木法保育園分会分会長)、③「まともな人間関係」の回復と自立と連帯をめざして」(山田敬男労教協会長)の3つを読合せしました。今回中途退席者が多く、充実した討論とはなりませんでした。①は、最初に10の設問をします。これは「職場や組織に『心理的安全性』があるかをはかるためのもの」と云います。そして「組織に心理的安定性があると、集団知が発揮でき、意思決定が正確にできる。組織や運動がつねに新しい視点や意見を取り入れ、変化し続けていくことができる。」ということです。これは、その言葉が登場する以前から、問題意識をもって実践されてきたが、ここ数年関連する出版が相次ぎ、「学びを力に、組織文化の変革へチャレンジして」みようと訴えます。②は、職場からの報告です。保育園の職場から組合活動の在り方を、模索し実践し、一つずつ打開してきた経験報告でした。そして仲間が「組合に入ってよかった!」と思えるような組合活動を、引続き考えていきたいと筆者は語っています。③は、1990年以降の社会の構造的変化のなかで、人間関係が壊される。これを取り戻す運動の努力を呼びかけています。

大軍拡の実態を正しく伝える-許すな! 岸田大軍拡の2つの「絶対悪」


3月10日静岡市内において「学習の友」学習会を開催しました。

今回は、特集②の「国民生活視点による岸田軍拡の断罪」(二宮厚美神戸大名誉教授)の記事を読合せしました。「岸田政権による今回の『安保法制の歴史的大転換』には、2つの『絶対悪』がふくまれている」と云います。一つは「巨額の軍事費を使って、・・『プーチンによる先制攻撃』と同じような武力、すなわち『敵基地攻撃能力』を保有しようという」ことです。もう一は、軍拡が「日米間の集団的自衛権の行使を前提にし・・アメリカが先制攻撃によって呼び起こす戦争に日本が巻き込まれる状態を想定してすすめられている」ことです。また、事実上「財政破綻」に陥っている日本が、軍拡に必要な巨額の財源確保をする手段は難問です。特に大変なことは、「国民世論の大半を占めていた『大砲よりもバターを』の流れを、『バターよりも大砲を』に転換する方向に」岸田政権はむけざるをえないこと、と指摘をします。このあとで次ページの「現代抑止力論―『反撃能力』と統合抑止」(村上公国際問題研究者)も読合せし、「抑止力」論の内容も学習しました。討論では次のような疑問・意見がありました。「『軍事費を削って福祉にまわす』は『国民大運動』の政策だが、軍事費削減は立憲民主党も賛同しているのかな。」「最初の時はそうだったが、最近は違う論調になってきたか。曖昧だ。社民党は今もはっきり言っているが。」「県議選のなかで対話をしてみると、軍拡は否定的だ。沖縄のミサイル基地のことなんかみんな知らない。話題になると意気投合する。」「P63で、世論調査結果で『敵基地攻撃能力の保有』については、賛成が反対を大きく上回っているが、『防衛費43兆円増大』は反対が多いとなっている。」「実態を正しく伝えることが大事になっている。」「トマホークの射程が北京まで入っている。そんなことをやられたら、相手は軍拡してくる。」「抑止の限界という言葉がある。」「この前、山添参議院議員の国会質問で、米軍と一緒に戦争する場合に、『自衛隊の必要最小限度』にするとは何なんだと聞いたら、『それは相手次第だ』と答えた。歯止めがないということだ。」「海外で戦争するということは、相手をやっつけるまでやるということだ。軍事大国にならないとできないということだ。」など、なかなか勉強になる討論でした。

日本にもありました! 産別交渉・産別協定を確立させた産別労組


2月10日、静岡市内において「学習の友」学習会が開催されました。

今月は、特集記事「『魅力ある港湾労働』めざして〈産別ストライキ〉―地域の力に依拠した産別労働運動とその機能」(玉田雅也全国港湾書記長へのインタビュー記事)を読合せ討論しました。全国港湾は港湾産業の7つ労組で構成され、連合、全労連、中立などの系統を横断した組織です。1972年、産別運動を進めるには中央組織が必要ということで、職場、地域での闘いの発展のなかから生まれました。港は「一つの工場」となっている(重層構造)こと、港湾は受注産業で、発注者の大企業に比べ弱い立場にあることが特徴です。そこで業界の特殊性のなかで、企業横断的な労働運動が生まれたと云います。1967年の日曜日休日要求のストライキと要求実現以降、産別ストライキでどこでも体制をつくり、組織率4割でも15地域組織でパトロールをし、スト破りの点検、説得・講義行動をする。組合のないところでも港での仕事は止まります。また、スト後は滞留した仕事をさばくのも労働者のため、ストには現場の討論と納得を大切にしています。90年代後半以降、規制緩和とのたたかいで、規制緩和に反対との労使協定を結ぶ。ユーザーによる「合理化」を規制する事前協議制に対する、海外からの撤廃要求撤回のたたかい。年金基金登録の凍結を解除させ復活も。産別最賃引上げでストライキ闘争を展開、港湾協会からの産別最賃の運動への攻撃も跳ね返しつつあります。「産別協約体制は港湾での持続可能な『共生』システム」と指摘します。 討論では、「日本にこんな運動があるとは知らなかった。」「総評の時代につくられたのだ。元はみんな総評だったんだ。その後、連合だの全労連だのに分かれたが、産別は続けているということか。」「凄いね。」「全建総連と全国土建も共同組織をつくっているよね。」「清水にも全港湾があったね。」「2020年に行ったことがある。」「日本で産別交渉がこんな風にやられているのは凄い。」「港でストライキだと、なかなか見えないね。」「たまにネットのニュースで見る。」「JRとかでやれば、通勤してればわかるが。」「最後に示唆的経験とあるが何を学ぶべきなのか。」「産別労組はあっても、産別交渉はなかなかできない。韓国でも産別組合はあっても、産別交渉まではできていない。」「ヨーロッパは産別交渉がされている。産別交渉が本来の姿だ。」「産別交渉の結果は、組合に入っていなくても適用されるのだな。」「産別労使協定でね。」「ヨーロッパで労働組合や、ストライキに対しても比較的理解がある理由はここだ。」「港湾労働者も組織率4割でも、スト破りのパトロールをやってるとそれに応える労働者が多いということだね。」「ヨーロッパと同じような状態をつくっているということだ。」「ヨーロッパスタイルなんかを勉強しているんだろうね。」「これを他のところで作っていくのは大変だろうね。」「国際的な会議で学んできたと書いてある。」「港の労働者はそうしやすいだろうね。」「昔は交通関係のストライキはあったがね。今分断されている。」「介護労働者なんかは、産別の労組ができると大きな力になると思うが。」「それぞれの事業所が小さいよね。」「施設内の人間関係がドロドロとか、賃金が低くて仕事が大変だなど要求は高いはずだ。」「先生はどうなのかね。」「長野だったか、地域によって系統を横断した集会を開いたと聞いたことがある。」「静岡では県教組が全教の運動を妨害する。これではだめだ。」など、先進的な産別組合運動を学び、参加者一同大いに感心しました。