人間らしい生活を求め15春闘、大幅賃上げと国民要求実現!


(静岡支部「学習の友」学習会)

2月は、「生計費からみた賃金水準・賃金体系」(牧野富夫労働総研顧問・日大名誉教授)を最初に読み合わせました。労働者が「人間らしい生活」に必要な標準的生計費が、賃金水準決定の基礎であるため、相互の関係を解き、15春闘の賃金問題について、述べています。まず、賃金闘争は賃金を生計費に押し上げる取組みであることを指摘します。資本の強い立場によって、賃金が生計費を下回る傾向が強いからです。次に生計費を構成する要素を明らかにし、労働者と家族の生計費も含むことを指摘します。生計費と賃金体系については、資本が賃金体系の選択にあたり考慮するのは、賃金水準だけでなく、次の3点に集約できると言います。①コストの極小化、②労働者どうしの競争で、労働強化の徹底と団結の破壊、③「労働力流動化」の加速。そこで企業は、年功賃金に代わる職務給・職能給・成果主義賃金など新たな賃金体系を求めて今日に至っていると述べます。15春闘は、昨年に続き「官製管理春闘」なっています。物価が大幅に上がり「生計費」が膨張していること。労働市場が「賃金不足による労働力不足」が広がり、労組の総力でたたかえば大幅賃上げが実現できる情勢になっていると指摘します。大企業の膨大な内部留保の一部を社会保障にまわせという「富の再分配」要求を世論化し、国民春闘として発展をと訴えています。