労働者保護への歴史に学び保護破壊の「働き方改革」阻止を!


静岡支部学習会を10月16日に行いました。

今回は10月号です。特集記事「労働者保護法はなぜ必要か」(青龍美和子弁護士)他2つを読合せました。資本主義は「契約自由の原則」が前提となって、成り立っています。しかし、労働契約にそれを貫くと圧倒的に弱い立場の労働者は、劣悪な労働条件の下で健康や命、人間らしい生活を害されてしまいます。そこで、20世紀頃から労働者を保護する労働法が生まれます。劣悪な就労環境や賃金、長時間労働に対処するために、労働条件の最低基準を定める。業務上起きた災害には労災保障制度。失業と就職についての就労援助制度や、失業保険制度。労働組合結成の許容、労働争議の刑事上の責任、民事上の責任の免責などが立法化します。やがて、労働協約に特別な効力を与え使用者による不当労働行為の禁止、救済制度等も実現していきます。この記事には、「日本では、実は戦前から労働組合法の制定が試みられ、政府や諸政党により、労働組合法のあるべき姿に関する議論が積み重ねられていました。その蓄積が戦後4か月という短期間で労働組合法を誕生させる基盤となった」と指摘しています。討論では、参加者全員が初めて目にした事実でした。しかし今労働者保護を破壊する「働き方改革」の動きがあります。「今こそ労働組合の(いつでも)出番!」歴史・経験に学び組織の発展を、と筆者は訴えます。