「日本近現代史を読む」第9回学習会・昼の部、開く 第15章と第16章を読み合わせと意見交換する


第9回学習会を9月28日に開き、第15章「開戦後の国内支配体制の強化」、第16章「中国戦線の日本軍-日中戦争とアジア・太平洋戦争」を読み合わせと討論を行いました。
討論では、「テキストで『国民生活の悪化』の事が書かれているが、私は40年生まれ、戦争を子供として体験しているが本当に食べるものが無くて、多くの食料品が配給制となり辛い思いがある。父は同盟通信という民間会社の社員で軍属として働いていた。三月に東京空襲があり空襲を避けるため家族で静岡の八幡に移り住んだ。しかし六月に静岡空襲にあい防空壕に入らなかったために戦後を迎えることができた。それは、東京での空襲で防空壕に入りそのまま生き埋めになった人が多くいたために、その教訓から命拾いをした」「『国民の画一的組織』のところで『大政翼賛会が成立すると、部落会、町内会、隣組の整備が急速にすすめられた』とあるが、現在の町内会はこの時にできたものが引き継がれているのか」「現在の町内会は、この時期にできたものが現在に引き継がれている。現在の町内会は市の下請け機関のようなものにされているが、この問題背景にあるように思う。また、隣組は住民をお互いに監視しあう機関としての役割が大きかった」「天皇の戦争責任が取り上げられているが、この問題は今日でも大きな問題ではないか。来年には天皇が代わる。この時に改めて天皇を美化するような報道があふれると思うが、昭和天皇と戦争の問題は今日の天皇と天皇制を考えるためにも避けて通れない問題ではないか」「戦争未亡人の問題がテキストで取り上げられているが、近現代史の本で戦争未亡人の問題を取り上げる事は珍しいのではないか。やはり事実に基づく歴史の再検証が進んでいる事を示していると思う」「テキストで「臨時軍事費」の事が書かれている。戦争の財政的な推進は特別会計を作り戦争をす推進していた。その財源は、アジア・太平洋戦争では、国民に国債を押しつけたり、一般会計からの繰り入れでまかなっている」などの意見が出されました。
次回は、10月26日(金)午後2時~4時15分。会場 は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第17章「大東亜共栄圏というスローガンの下」、第18章「戦局の転換」読み合わせと意見交換 。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。

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