「日本と世界の近現代史」第16回学習会・昼の部開く 第3章「20世紀末~21世紀初頭の資本主義」の世界1「自然・環境」~4「イデオロギー」を学習


静岡市社会科学学習会は、7月10日の午後、第16回学習会「アイセル21」で行いました。内容は、「第3章20世紀末~21世紀初頭の資本主義」の世界1~4です。

 討論では「テキストの82ページで人口知能の事などを触れているが『今日では、機械工業の原理(客観的分割原理)は、とめどなくすすみ、ナノメートル(nm、1ナノメートルは10億分の1メートルの長さ)を超える『分割』にまで工学技術が発展してきています』とあるが、ナノテクノロジーと良く合われるがどの様な事か」「『ナノテクノロジーとは、原子や分子の配列をナノスケールで自在に制御することにより、望みの性質を持つ材料、望みの機能を発現するデバイスを実現し、産業に活かす技術のことです。 ナノテクノロジーは素材、IT、バイオなど広範な産業の基盤に関わるものであり、21世紀の最重要の技術』と言う事だが、テキストでも言われているようにこのような技術が『資本の生産力』となり資本の利潤ために使われている所に今日の大きな問題がある」「テキストで『地球温暖化阻止をめざしての歴史的前進』とあるが、日本は世界の流れから立ち後れている」「日本二酸化炭素排出量は、2016年の時点で世界5番目で、その内訳を見ると、エネルギー転換が41%、産業が25%、運輸が17%、家庭は5%となっている。発電と鉄鋼業などで65%と大きな割合で、これを規制する事が必要だか、日本ではそのために政治の転換が求められているのではないか」「テキストの85ページのグローバリゼーションに関連して、日本でのグローバル化について資料では『日本は、自国の企業が海外移転し『グローバル化』して空洞化しただけでなく、米国企業がグローバル化するための要求を長年受け入れ続けて、自国経済を『属国化』し続け、二重のダメージを受けたのです。『グローバル化』とい名の生産の国外移転が資本主義そのものを大きく変質させ、歪め、揺るがせ始めました』と言う指摘がある。日本経済が長年成長できず、労働者の賃金が長年上がらず、格差が異常に拡大している背景に、このような事情があるのではないかと思う」などの意見が出ました。

◆次回は、8月14日(金)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第3章「20世紀末~21世紀初頭の資本主義」の世界の5と日本。持ち物は、「『資本論』を読むための年表」(学習の友社)

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