『資本論』第19回学習会 第17章「労働力の価値または価格の労賃への転化」第18章「時間賃金」の報告を受け討議する


静岡市社会科学学習会は、12月10日(木)第19回『資本論』学習会を開き17章と18章を学習しました。

 討論では「テキストで『われわれは、さきに、過度労働の破滅的諸結果を見たが、ここでは、過少労働から労働者に生じる苦しみの源泉を発見する』とあるが、この『さきの』とは、何処を指しているのか」「第8章『労働日』の記述を指しているのではないか。この章は、絶対的剰余価値として労働時間が延長され、過労死や早死にを生むようなイギリス社会の中で、労働者時間短縮を求め『工場法』を獲得していく過程を見てきた」「テキストでも説明の中でも『労働力の価値』『労働力の価格』『労働の価値』『労働の価格』という言葉が出てくるが、何を指しているのか」「『労働力の価値』と『労働力の価格』は、内容は同じですが、『労働力の価格』とは『労働力の価値』を貨幣で表したものではないか。同じ事が『労働の価値』と『労働の価格』でも言える」「大きく違うのは、『労働力の価値』と『労働の価格』で、『労働力の価値』とは、労働者と家族の生活費を指し、労働者は資本家の下で労働し、『労働力の価値』に相当する新たな価値を生産し、この部分を『必要労働時間』と言います。労働はそこで終わらずに資本家の儲けとなる価値、剰余価値を生産し、この労働の部分を『剰余労働時間』と言います。しかし、賃金が『労働の価格』と現象することで、労働者は『剰余労働時間』を含め、全労働時間に生産した価値の対価として賃金として受け取っていると現象し搾取を隠ぺいする事になる」などの意見が出ました。

◆次回は、12月24日(木)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第19章「出来高賃金」第20章「労賃の国民的相違」。持ち物は、資本論第1巻(新書版は第4分冊、新版は第3分冊)です。

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