第3回「多国籍企業と日本経済」学習会 「多国籍企業の展開をどう見るか」報告3、報告4を読み合わせ、意見交換をする


静岡市社会科学学習会は、7月20日(火)「多国籍企業と日本経済」学習会を「アイセル21」で開き、第1部「多国籍企業の展開をどう見るか」報告3「自動車産業に見る国際競争の展開」、報告4「財務データから見る多国籍企業の特徴」を読み合わせと意見交換を行いました。

 意見交換では「報告3で、トヨタは自動車を作る製造業ではなく、『移動サービス業』に成ると書いてあるが、トヨタが裾野に先進技術の実証都市を作っている。これは自動車の自動運転システムの開発を狙ったものと同時に『MaaS』の実証実験も行うのではないか」「グローバル経済の下で企業の変化に合わせて、国・政府による規制も変化していかないと対応が出来なくなると書かれているが、非常に重要な事だと思う」「報告4で、世界企業の収益トップ10の中にAppleは入っていない。また従業員数トップ10でもAppleは入っていない。しかし当期純利益トップ10ではAppleは1位となっている。Appleは企業として社会貢献としては大きな役割を果たしていない」「Appleは従業員1人当り約186万ドルの利益を上げ1位、収益に対してどれだけの従業員を雇用しているかを見ると0・54人と非常に小さい」「Appleにipodsという製品がある。この生産には、日本、韓国、台湾など企業が関わっている。小売価格299ドルだがその利益は、日本に27ドル、韓国に1ドル、台湾に5ドルで、設計をしているだけのAppleは80ドルの利益を上げている「日立の清水工場は2000年に分社化された。その時に会社資産100億円に対して、10億円の利益を上げれば工場は継続するが、3年間10億円を下回ったらリストラの対象になると言う事を日立の本社が言ってきた事がある。この報告ではROAになると思うが、10%という数値は非常に高いと思った」などの意見が出ました。

◆次回は、日時は、8月17日(火) 午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21第42集会室。内容は、「多国籍企業の研究の視点について」の読み合わせ、意見交換。持ち物は、「多国籍企業・グローバル企業と日本経済」(新日本出版社)。

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