「日本近現代史を読む」第12回学習会 第10章「世界恐慌と軍縮破綻への道」を読み意見交換をする。


静岡市社会科学学習会は、8月10日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第12回学習会を開き、第10章「世界恐慌と軍縮破綻への道」北伐と山東出兵、世界恐慌と民衆の生活、ロンドン条約と統帥権干犯問題を読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では「テキストで『辛亥革命後の中国では、軍人を指導者とする北京の軍閥政府が大きな力を持っていました』と書いてあるが、このような状況が生まれた理由は何か」「1916年から1928年にかけて中華民国が内戦状態となっていた時期で、袁世凱の死を契機に北京政府の統制が失われ、各地の軍閥が集合離散を繰り返す軍閥割拠の時代となった」「テキストで『田中内閣は、この事件を『満州某重大事件』と呼んで真相を隠しました。田中首相は、一度は責任者を厳重に処罰する旨、昭和天皇に上奏しましたが、軍部や閣僚はら反対されて責任者の処分をあいまいにしたため、天皇や天皇側近から厳しく叱責され、1929年に総辞職しました。天皇が首相を直接に叱責し、内閣が崩壊したのは初めてのことでした』と書いてあるが、なぜ天皇は叱責したのか」「テキストの別の箇所で『天皇が田中内閣を崩壊に追い込むほど怒ったのは、張作霖を暗殺した責任者を問うたからではありません。直接には、田中が前後で違うことを天皇に上奏したことが天皇の怒りの原因なのですが、これは、張作霖爆殺事件の処理だけを天皇が叱責したというよりも、田中義一の政治手法、天皇にたいする田中の姿勢に、天皇と牧野伸顕内大臣ら宮中グループが強く反発した結果』と書かれている」「金本位制とは何か」「通貨と金の交換が保証されている制度の事でこれで通貨価値の安定をはかる仕組みの事を言う」など意見が出されました。

◆次回は、日時は、9月14日(火)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第11章「大陸への膨張と政党政治の後退」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。

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