「日本近現代史を読む」第21回学習会 第19章「敗戦」総力戦下の社会変容、戦争終結への動き、8月15日以後の戦死者、原爆投下と日本政府、『昭和天皇実録』を学習する。


静岡市社会科学学習会は、6月14日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第21回学習会を開き、第19章「敗戦」の読み合わせ、意見交換を行いました。

6月14日「日本近現代史を読む」学習会の様子

 意見交換では「紹介されている資料の中に、『民心の動向に関するレポート』があるその中で『魚も野菜も極めて少量です。これで人間が生きていけると政府の役人は思っているのですから……早く戦争が終わればよいと思います』という文書が紹介されている。テキストの『国民生活の窮乏化のなかで、闇や役得で豊富な生活必需品を入手することのできる軍人や軍需産業関係者、富裕層などにたいする一般国民の批判が強くなっていたことです』とある」「総力戦の遂行と社会の近代化・現代化の例として、国民皆保険制度が出来たのは、42年でそれは健康な兵隊を育てる事が目的という面もあるが、国が国民に健康な生活を保障するという現代化の動きでもある」「テキストに『小磯首相は、戦争指導体制強化のために、大本営への首相の列席を要求した』とあるが、小磯首相は戦争を遂行しようとしたのか」「テキストには、レイテ島、ルソン島での戦い、フィリピンの陥落などが書かれている。小磯首相は徹底抗戦を主張していたと思う」「テキストに『天皇や大本営は沖縄での決戦に期待をかけましたが、米軍の戦力に圧倒され、日本軍の組織的抵抗は6月には終わりを告げました』とある。しかし今日でも沖縄本島、宮古島、石垣島などに自衛隊がミサイル基地を建設し、中国と台湾の間で戦争が起きたときには、そこに参戦し中国と戦いを想定し海兵隊も編成、沖縄で中国軍と地上戦も想定し訓練もしている。第二次対戦で沖縄は唯一の地上戦を経験し大きな犠牲を出したのに再び同じ事を考えている」など意見が出されました。

◆次回は、7月12日(火)午後1時30分~3時30分。会場は「アイセル21」第42集会室。内容は 第20章「戦後改革と占領政策の転換へ」。持ち物「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。

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