「イスラム国」は何故勢力拡大できたのか 現イラク政府の部族迫害が一因 !


今回は3名で、2つの記事を読み合わせ討論しました。 その一つに、「イラクの現実 いまの私たちにできること」高遠菜穂子さんへの取材記事が大変印象にのこりました。高遠さんは、イラクで戦争にまきこまれた人たちの支援、医療活動を取り組み、日本ではイラク現地の状況を伝える活動をしてこられました。まず「イスラム国」とは何かについて、「イスラム国」はスンニ派至上主義の集団と指摘します。大部分のスンニ派は穏健派でその過激思想は相容れない。ただ、現状は黙認したり、サポートしたりもしている。その原因は2つあると言います。一つはスンニ派であっても「イスラム国」を非難すれば即座に斬首されてしまうため。もう一つは現イラク政府の政治にある。「イスラム国」の原型はアルカイダで、2003年のイラク戦争のときイラクに入ってきた。米軍に殺されたスンニ派の遺族に接近し、米軍とたたかおうと訴えますが、そのあとアルカイダが米軍にかわりイラク市民を自爆テロで殺していきます。そこで、スンニ派部族たちはアルカイダを退治するようになります。アルカイダは、イラク北部・シリアに逃げましたが、また「イスラム国」として戻ってきたのです。それは、シーア派の現イラク政府が2005年から現在まで少なくとも3万人のスンニ派を処刑してきたからです。いまイラクは絶望的な状況ですと高遠さんは言います。イラク政府への非難の声をもっとと訴えてもいるようです。

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