「『資本論』全3部を歴史的に読む」第5回学習会開く


「『資本論』全3部を歴史的に読む」の第5回学習会が22日に開かれ7名が参加し『経済』9月号の「『資本論』第二部を読む」を読み合わせ意見交換を行いました。また最初に前回の復習と今回の学習の単純再生産と拡大再生産の基本的な仕組みの説明を行いました。
討論と意見交換で、「拡大再生産の均衡条件をマルクスが挙げているが具体的な計算はしているのか」「マルクスは『資本論』の中で拡大再生産について5年分を具体的な数字で論証し、さらに詳しい項目も入れて説明をしている」「現実の資本主義は拡大再生産を基本として進行しているが、この均衡条件をどの様に考えれば良いのか」「マルクスは拡大再生産が順調に進行する条件を分析しているが、それは同時に異常な進行の諸条件に、すなわち経済恐慌となって現れる事になるのでは」「再生産表式を活用して現実の企業経営の分析などをしている例はあるのか」「企業ではないが、『産業連関表』を使用して市の単位、県の単位、国の単位で経済の絡み合いがどの様に進行しているのかを現に分析している。この『産業連関表』はマルクスの再生産表式をヒントにしてロシアの経済学者が作り出した表である」「東芝の経営困難の問題はどの様に見たら良いのか」「アメリカの原子力関連企業を東芝が買収したが原発事故などで巨額の負債を東芝が負うことになりそのため半導体部門の売却が、今問題となっている」「不破さんは、マルクスが生きていたら恐慌論をまとめて書いたのではと言っているが、具体的には」「現在の『資本論』第二部第3編、第21章の拡大再生産の後に恐慌論をまとめて書いた。という推論をしている」などの意見交換を行いました。
◇次回は、10月27日(金)午後2時より第6回学習会を行います。会場は「アイセル21」第42集会室、持ち物は『経済』10月号です。