「日本近現代史を読む」第9回学習会・夜の部、開く 第15章と第16章を読み合わせと意見交換する


「日本近現代史を読む」第9回学習会・夜の部を28日に開き、第15章「開戦後の国内支配体制の強化」と第16章「中国戦線の日本軍-日中戦争とアジア・太平洋戦争」を読み合わせと意見交換を行いました。
意見交換では「『国内の支配体制の強化』では『東条独裁』体制の事が書かれ、戦争翼賛体制を作った事、戦争や政府批判を厳しく規制した事などが触れられているが、一方で、その体制にも『限界』があった事も書かれている。この見方がリアルだと思うが、特に天皇の統帥権の独立問題があり当時の日本の支配体制の根幹には天皇制があった事、政権維持には天皇の信任が絶対条件であった」「『国民生活の悪化』で、軍需生産の拡大によって、国民生活に必要な物資の生産がおろそかにされた事が数字で説明されているが、この数字の激変、また戦争中の個人消費の低下には驚くばかりだ」「ドイツは、44年が軍需生産のピークだった。それ比較して、日本では戦争を推進していくため、金属回収などをしなければならなかった。戦争推進の方針がいかに無責任であったかを示している」「日本の戦争犯罪の一つの背景として、軍隊の中での『私的制裁』や兵士の持つ人間的感情や人間性を奪ってしまうための『刺殺訓練』などがあった。日本軍の侵略的性格は、人間性を破壊する所に成立するのではないか」など意見が出されました。
次回は、10月26日(金)午後6時30分~8時15分。会場 は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第17章「大東亜共栄圏というスローガンの下」、第18章「戦局の転換」読み合わせと意見交換 。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。

「日本近現代史を読む」第9回学習会・昼の部、開く 第15章と第16章を読み合わせと意見交換する


第9回学習会を9月28日に開き、第15章「開戦後の国内支配体制の強化」、第16章「中国戦線の日本軍-日中戦争とアジア・太平洋戦争」を読み合わせと討論を行いました。
討論では、「テキストで『国民生活の悪化』の事が書かれているが、私は40年生まれ、戦争を子供として体験しているが本当に食べるものが無くて、多くの食料品が配給制となり辛い思いがある。父は同盟通信という民間会社の社員で軍属として働いていた。三月に東京空襲があり空襲を避けるため家族で静岡の八幡に移り住んだ。しかし六月に静岡空襲にあい防空壕に入らなかったために戦後を迎えることができた。それは、東京での空襲で防空壕に入りそのまま生き埋めになった人が多くいたために、その教訓から命拾いをした」「『国民の画一的組織』のところで『大政翼賛会が成立すると、部落会、町内会、隣組の整備が急速にすすめられた』とあるが、現在の町内会はこの時にできたものが引き継がれているのか」「現在の町内会は、この時期にできたものが現在に引き継がれている。現在の町内会は市の下請け機関のようなものにされているが、この問題背景にあるように思う。また、隣組は住民をお互いに監視しあう機関としての役割が大きかった」「天皇の戦争責任が取り上げられているが、この問題は今日でも大きな問題ではないか。来年には天皇が代わる。この時に改めて天皇を美化するような報道があふれると思うが、昭和天皇と戦争の問題は今日の天皇と天皇制を考えるためにも避けて通れない問題ではないか」「戦争未亡人の問題がテキストで取り上げられているが、近現代史の本で戦争未亡人の問題を取り上げる事は珍しいのではないか。やはり事実に基づく歴史の再検証が進んでいる事を示していると思う」「テキストで「臨時軍事費」の事が書かれている。戦争の財政的な推進は特別会計を作り戦争をす推進していた。その財源は、アジア・太平洋戦争では、国民に国債を押しつけたり、一般会計からの繰り入れでまかなっている」などの意見が出されました。
次回は、10月26日(金)午後2時~4時15分。会場 は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第17章「大東亜共栄圏というスローガンの下」、第18章「戦局の転換」読み合わせと意見交換 。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。