第13回『資本論』学習会 第4篇、第10章「相対的剰余価値の概念」を学習する


静岡市社会科学学習会は、9月10日(木)第13回『資本論』学習会を開き第4篇「相対的剰余価値の生産」第10章「相対的剰余価値の概念」を学習しました。

 討論では「相対的剰余価値とは、必要労働時間を短くし剰余労働時間を長くし剰余価値を大きくする事ですね」「ここで大切な事は、労働者の賃金は労働力の価値通りに支払われる事で、資本主義が長く生き残るには、等価交換の法則を守ることが大事、現実には賃銀は非常に引き下げられているが」「559ページの『生活必需品をも、それらを生産するための生活諸手段をも提供しない生産諸部門においては、その生産力が増大しても労働力の価値には影響しない』とあるが具体的には」「例えば兵器を生産する部門の生産力が向上しても労働力の価値には影響しないのではないか」「562ページに『こうして彼は、相変わらず1個あたり1ペニーの特別剰余価値をたたき出す』とあるが、ペニーではなくペンスではないか」「新書版の『資本論』では、ここは一ペンスとなっていた。しかし、イギリスではペニーの複数形がペンスで、ペニーは単数形なので1の場合のみペニーを使う」「565ページに『そして商品を安くすることによって労働者そのものを安くするために、労働の生産力を増大させることは』とあるが、ここに何故『労働者そのもの』とあるのか、趣旨からすると『労働力を安くする』と書くべきではないか」「理論的には『労働力を安くする』でも良いと思うが、ここにはマルクスの資本家に対する怒りが込められているのではないか、労働者を金で買い苦しめている事への怒りがある」など意見が出ました。

◆次回は、9月24日(木)午後6時30分より8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第11章「協業」、第12章「分業とマニュファクチュア」です。持ち物は、『資本論』第1巻(新版、又は新書版の第3分冊)