第44回「現代経済学習会」 『経済』10月号の「『現代貨幣理論(MMT)』は積極財政の根拠たりうるか」を学習


 静岡市社会科学学習会は、10月20日(火)「現代経済学習会」を「アイセル21」で開き『経済』10月号の「『現代貨幣理論(MMT)』は積極財政の根拠たりうるか」(鳥畑与一)を読み合わせ、意見交換を行いました。

 討論では「安倍政権の経済政策を緊縮政策と言っているが、財政規模も百兆円を超える。異次元の金融緩和などを見ると緊縮政策と言えないのではないか」「国民には福祉の財源が足りないから消費税を上げる。福祉は削減するなど緊縮政策を取っている」「松尾氏の『この経済政策が民主主義を救う』では、福祉や介護など国民向けの政策を推進していくために国債の発行が提案されていて、英国労働党の『人民のための緩和政策』も肯定的に紹介されている」「『歳入なき歳出論』として国家財政は税収がなくても確保できるとして、大企業や富裕層への増税は必要ないと言っているが、アメリカのサンダースなどは、ウオール街への課税、富裕層への課税を言っている」「『MMT現代貨幣理論入門』を読んだが、その中で創造された貨幣を『銀行は、それをどこからか手に入れたのではない。コンピューターに『200』という数字を入力することで、当座預金は無から創造されたのだ』という事が繰り返し述べられている」「中央銀行準備金のもとで銀行が『貨幣を生み出す』仕組みの事を言っているのではないか」など意見が出ました。

◆次回は、日時11月17日(火)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、「座談会・日米経済関係の構造と特徴」の読み合わせと討論。持ち物は、『経済』11月号です。