第8回「多国籍企業と日本経済」学習会 「グローバル・バンクの動向と今後の展望」を読み合わせ、意見交換をする


静岡市社会科学学習会は、1月25日(火)「多国籍企業と日本経済」学習会を「アイセル21」で開き、テキストの読み合わせの後、意見交換を行いました。

 意見交換では「テキストの中で『サブプライム・ローンを証券化した金融商品』とあるが、どの様な事か」「住宅価格の値上がりを唯一の根拠にし、低所得の人々に、銀行が住宅ローンを販売し、それをさらに売る事によって、また利益を得る。これを大規模に展開したが、住宅が高値で売れなくなり、その結果住宅ローンを返す事が出来なくなり、ローンが破綻した事が連鎖して世界的な金融恐慌が発生した」「テキストの中で『デジタル・バンキングの提供に注力しており……そこでは従来型の対面店舗型のサービスは削減され』とある。金融機関が経費の削減に向かう背景は何か」「銀行の通帳からスマホアプリへの転換の背景には、銀行が国税局に毎年二百円印紙をおさめなければならず、これが莫大な経費となっている」「昔の銀行は、全て手作業で計算をしていた。小さな支店でも50人ぐらいの行員がいたが、コンビューター化により数人のオペレーターがいれば良くなっている。また特別の能力は必要なく派遣社員で良くなった」「日銀の低金利政策により銀行の収益が悪くなり地方銀行、信用金庫などの合併が続いている。これはオーバーバンキングを解消する財務省の政策と思う」「金融資本が経済全体の支配者と思う。テキストでも『メガ・バンクの収益状況の特徴は、安定している』言う、産業資本に対する支配力も失ってはいない」などの意見が出ました。

◆次回は、日時は、2月15日(火) 午後6時~8時。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、「医薬品産業におけるグローバル化と現代医薬品企業」の読み合わせ、意見交換。持ち物は、「多国籍企業・グローバル企業と日本経済」です。