第17回「日本近現代史を読む」学習会 第15章「開戦後の国内支配体制の強化」を読み合わせ意見交換をする


静岡市社会科学学習会は、2月8日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第17回学習会を開き、第15章「開戦後の国内支配体制の強化」東条独裁の成立、戦時下の国民生活、兵力動員をめぐる諸矛盾、昭和天皇の戦争責任を考える、女たちの戦争-女性兵士を考えるの読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では「テキストの136ページに『日本におけるファシズム体制は、国務と統帥との矛盾にみられるように、国家諸機関の分立制を克服し、一元的な戦争指導体制を構築することには、かならずしも成功しませんでした』と書かれているが、どの様な事なのか」「テキストの134ページに『統帥権の独立と国家諸機関の分立制が大きな足枷となります。統帥権の独立が制度化されているため、政府は軍部を統制することができないだけでなく、各省の責任者であり単独で天皇を補弼する立場にある国務各大臣が独立した大きな権限を持っていました。……国務と統帥の分裂や、各省庁間、陸海軍の対立を克服できるほど一元化された権力を東条首相が掌握できたわけではなかった』と紹介している」「135ページに『戦争中の個人消費』というグラフがあり右下がりになっているが具体的にどの様な事だったのか」「当時は、収入も少なくなったが物もなかった。昭和18年に学校に入ったが、鞄がない。服もない。売ってもいなかった「軍需向けの物に取られて、国民向けの消費物資は作らなかったと言う事だと思う」「テレビで『金子みすゞ』詩の事を放映していたが、やさしい詩で弱い者の立場に立った詩で、当時の国が取り上げないので忘れられていく。国は特に少年向けに勇ましい詩を作って行く。それは戦意高揚を計っていくものだと思う」など意見が出されました。

◆次回は、日時は、2月8日(火)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、 第16章「中国戦線の日本軍」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。