第1回「日本と世界の近現代史」学習会 夜の部を開く


第1回学習会・夜の部を8日に開き「改憲と『明治150』史観」と「明治維新の変革と資本主義の形成」を読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では、「歴史の学習の時に『何故日本は植民地にならなかったのか』という疑問が出るが、今回の学習の中で当時の日本人が武力では圧倒的な力を持っていた外国を相手、近代化の資金を外資に頼らない、商業活動も日本内地での活動を禁止し、そのために経済的な利益が外国に持ち出されなかった。また、江戸幕府が外国と結んだ不平等条約の解消に努力をしていた。等々を知ると、『明治に学べ』などと言っている安倍政権こそ、このような明治期の政治家の姿勢に学び、アメリカへの政治と経済への従属、不平等関係の解消へ行動をおこすべきと思う。この面で明治の精神を受け継いでいるのは、革新陣営ではないかと思う」「大日本帝国憲法は、天賦人権、国民主権の制限など否定面があるが、憲法制定、国会開設を求めた自由民権運動の圧力の結果として作り上げた『立憲政治体制』であり、国際的に見てもこの時期に憲法を制定し議会を持っていた国は少数であった。アジアでは日本が唯一であり、明治維新変革期がこの時期で終わった。とするテキストの見地は重要だと思う」「テキストでは『奥羽北越同盟』と表記されているが、自分が歴史を勉強した時には、『奥羽北同盟』と言っていたが、日本歴史の研究が進んでいる事を感じた」など意見が出ました。

◇日時は、3月8日(金)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第11集会室。内容は、「『明治』期の3つの戦争は何をもたらしたか」の読み合わせと意見交換 。持ち物は、2018年『経済』11月号。

第1回「日本と世界の近現代史」学習会 昼の部を開く


第1学習会を2月8日に開き「明治維新の変革と資本主義の形成」を読み合わせと討論を行いました。

 最初に学習会の進め方などを提案し、自己紹介をおこない、また今回から参加する人もいました。討論では「山田さんの随想で『日露戦争の礼賛、日中戦争や日独伊三国同盟の無視など』と言っているが、どの様な事か」「今日でも日露戦争は、日本が大国ロシアを相手に奮闘で勝利した。との見方が支配的ではないか。しかし実体は、当時の国際情勢を反映したイギリスの情報提供、アメリカの戦費への資金提供などがなければ戦争に勝利する事は出来なかった。などの事は知られていない」「江戸時代から明治期へかけての土地の所有はどの様に変化したのか」「戦前農民の約4割が『小作人』であったが、地租改正により貨幣で税金を納めるようになり、様々な事情で税金を納められなくなった自作農が、土地を手放し小作農民に転落して行ったのではないか」「明治維新は「西郷隆盛、大久保利通などの死により維新変革の主体が消滅し明治維新が終了した。との見方であったがテキストでは、『自由民権運動期の激動を経ることによって、初めて、日本人は近代世界に伍して行ける権力と経済力の構築という維新変革の課題を基本的に達成した』とあるが、この見方も通説とは違い、研究の深化を感じる」「テキストで『大日本帝国憲法によって制度化された近代天皇制国家は、改憲されることがないまま、その枠内で大正デモクラシー国家を生み出したかと思うと、昭和の軍部独裁的ファシズム国家にもなりえたという柔軟な複合的構造をもっていました』との指摘があるが、構造と同時に国民の運動がそのような変化を作り出したという面もあるのではないか。この事は、現在でも日本国憲法という憲法は変わっていないが、この憲法の中で60年代~70年代の革新高揚期が国民の運動で実現し、今日のような安倍独裁と言われるような状況も作り出されているのではないか」など意見が出ました。

◇日時は、3月8日(金)午後1時30分~4時。会場は、「アイセル21」第11集会室。内容は、「『明治』期の3つの戦争は何をもたらしたか」の読み合わせと意見交換 。持ち物は、2018年『経済』11月号。