「日本と世界の近現代史」第10回学習会・夜の部開く「『資本論』を読むための年表」、資本主義的搾取制度の秘密。他の社会の搾取制度との種差、などを読み合わせ、意見交換する。


第10回学習会・夜の部を13日に開き「『資本論』を読むための年表」第1章の7~9を読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では、「搾取の特徴として、どれだけ詐取されているのか、実態がみえないとの指摘があるが、資料では1960年の剰余価値率は、111%であり、8時間労働とすると、4時間弱の労働で賃金の部分は生産し、あとの4時間強は資本家の利潤を生産している。それが1985年になると、剰余価値率は243%で、約二時間強で賃金の部分は生産し、後の六時間弱は資本家の利潤部分を生産している事になる」「資料では、1960年から1985で賃金が約三倍に増えているが、2000年以降、新自由主義により賃金が低下している。今日の資料があれば賃金部分は減っているのではないか」「資本は、搾取によって自然破壊も引きおこすと指摘があるが、最近の地球温暖化や凶暴になっている台風など事態は、深刻になっている」「『過去の搾取のタイプと結合すると最悪の搾取となる』と指摘がある。最近組合員が自殺した。真面目の人で不安定な賃金、一方必要な支払いを曖昧にできない。借金も多く精神的に追い詰められた事が原因だと思うが、自分の状態を組合の力で打開する事まで思いが行かなかった。これは日本の労働者の権利意識の反映だと思う。この意識は、日本社会で歴史的に作り上げられ、再生産されている意識だと思う」など意見が出ました。

◆次回は、1月10日(金)午後6時30分~8時30分。会場は、「アイセル21」第22集会室。内容は、「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の10、11、12読み合わせと意見交換、持ち物は、「『資本論』を読むための年表」

「日本と世界の近現代史」第10回学習会・昼の部開く「『資本論』を読むための年表」、資本主義的搾取制度の秘密。他の社会の搾取制度との種差、などを読み合わせ、意見交換する。


第10回学習会を12月13日に開き「『資本論』を読むための年表」の第1章「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の7~9を読み合わせ、意見交換を行いました。

 討論では「論文表題に『種差』とあるが、どのような意味か」「広辞苑では、同位概念のうち、特定の種に固有な性質で、それを他の種から区別する基準となる微表。例えば、人間を他の動物から区別する場合、人間における『理性的』という微表と説明がある」「資本主義的搾取欲は、無制限で、限度がないとあり、マルクスが『資本論』でのGーWーGの定式を上げているが、最後がお金である所にこの搾取欲に限度がない原因があるのではないか」「江戸時代は、米によって農民の搾取が行われていたが、米は武士の階級の胃袋を満たせば、それ以上の搾取欲は出てこない。余れば米は腐ってしまう。しかし、多くの貨幣を求める資本家は、資本の人格化であり、際限の無い貨幣欲がある。またそれは競争によって資本家に強制している面もある」「以前「パイの理論」があり、最近では「トリクルダウンの理論」が言われている。資本家が儲けなければ労働者の生活は良くならないという事であり、まさに資本家の儲け第一、貨幣欲の表現である」「トヨタは社員に手帳を配布し、その中に『全員が強い危機感を共有し、もう一度、トヨタの強みを取り戻さなければいけません』と言う、まさに資本の魂、資本の儲け第一の立場を語っている」「コンビニの出店は、既存の店が儲けている地域にまた、別の店を出店させより多くの儲けを求める。既存の店の事は全く考えなく、儲けだけを追求している。まさに、資本の論理そのものではないか」「マルクスは、資本主義社会を全面的に深く分析をしているが、哲学的な知識もあったのではないか」「マルクスはヘーゲルの哲学、特に弁証法を学び「資本論」を書く時、ヘーゲル弁証法を唯物論の弁証法に『ひっくり返し』資本主義社会を分析している」など意見が出ました。

◆次回は、1月10日(金)午後1時30分~4時。会場は、「アイセル21」第22集会室。内容は、「世界の資本主義の生成と発展の歴史」の10、11、12読み合わせと意見交換、持ち物は、「『資本論』を読むための年表」