「日本近現代史を読む」第10回学習会 第8章「第一次世界大戦とロシア革命」を読み合わせ、意見交換する


静岡市社会科学学習会は、6月8日(火)「アイセル21」で「日本近現代史を読む」第10回学習会を開き、第8章「第一次世界大戦とロシア革命」の読み合わせ、意見交換を行いました。

 意見交換では「第一次世界大戦は何故起きたのか」「基本的な性格は、列強の領土・植民地・勢力圏をめぐって起こった帝国主義の戦争という性格を持っている。しかしこの戦争が現代に通じる大きな変化を世界にもたらした」「それはヨーロッパとロシアにあった4つの帝国が消滅した事、社会主義ソ連の出現、民族独立の動きを強め、国際連合による集団的安全保障への動きなど」「ロシアの二月と10月革命は、国民の戦争反対、土地を農民への要求から出発した革命であった」「第一次世界大戦は、日露戦争の結果引き起こされた戦争とも言える。ロシアの地位が低下し、それまでの英・露仏・独の三極対立の時代から英・独の2極対立の時代を作り出し、その結果ヨーロバでの戦争の危機を高めた」「テキストの中に『日本は、日英同盟により連合国側として参戦し、地中海に巡洋艦と駆逐艦を派遣した』とあるが、この事は初めて知った」「テキストの81ページに『ところが、列強の中で日本は、こうした帝国主義本国と植民地・勢力圏でのナショナリズムとの関係の新しい動きを捉えきれず、第一次世界大戦中から戦後にかけても『対華21カ条の要求』、山東出兵、満州の軍事支配という路線を変えず、次第に欧米列強との対立を強めていくことになります』との指摘がある。その後、第二次世界大戦へと突き進む日本の動きを見る上で重要な指摘だと思う」など意見が出されました。

◆次回は、日時は、7月13日(火)午後1時30分~3時30分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、 第9章「ワシントン体制と大正デモクラシー」。持ち物は、「増補改訂版 日本近現代史を読む」です。