2021年『資本論』第2巻学習会が始まりました。第1回は、序言を学習しました


静岡市社会科学学習は、6月10日(木)から『資本論』第2巻学習会を始めました。第1回は、学習会の進め方、自己紹介、序言の学習を行いました。

自己紹介では、「退職後『資本論』を第1巻から学習したと思った所、第1巻学習会の紹介があり参加してきた。今回の第2巻学習会も学習し、第3巻まで学びたい」「4月に退職をした。資本論は若い頃学んだ。第2巻からの参加だかこれから学んでいきたい」「数年前に開かれた『資本論全三部を読む』の学習会から参加した。その後、近現代史、『資本論』第1巻の学習にも参加した。今回も第2巻の学習をしていきたい」など自己紹介がありました。
意見交換では「不破さんが恐慌論で飛躍があったとする草稿は、『1867年以降、すぐに第2部に着手します。「第二部用に、二つ折り判の草稿を四つ集めたものがあり、マルクス自身によって第一から第四までの番号がつけられている」それが、第1稿とか第2稿とか3稿、4稿という名前で呼ばれている』と書かれているこの第2稿の事ではないか」「マルクスは、64年から65年にかけて資本論全3部用の草稿を書いている。この中の第2巻用の草稿、すなわち第1草稿の事ではないか」「理論の学習だが、現実に起こっている事柄なども取り入れて、分かりやすい学習会にしてほしい」「最後にある『市場における商品と貨幣との商品流通。この流通では単純な商品流通と資本循環GーW‥P‥W`ーG`とが絡みあい』と言っているが、ここの理解を今後の学習で進めて行きたい」などの意見が出ました。

◆次回は、日時、6月24日(木)午後6時30分~8時30分。会場、「アイセル21」第42集会室。内容、第1篇、第1章「貨幣資本の循環」第1節、第2節。持ち物、新版&新書版『資本論』第5分冊。

困窮者だれもが気軽に使える生活保護制度を実現しよう‼


6月9日、静岡市内において「学習の友」6月号をテキストにして学習会が開かれました。


今回は、「スティグマはどのように形成されたか―生活保護政策の変遷を探る」(原富悟労教協常任理事)を読合せしました。生活困窮状態にありながら、生活保護を申請しない人もいるとして、その原因を探っています。その中で、社会的に形成される差別・偏見=スティグマをあげます。1950年に、「国家には生活保障の義務がある」と宣言し、生活保護法が制定されます。しかし1980年代臨調設置により社会保障・生活保護の抑制が相次ぎます。1995年社会保障制度審議会の勧告は、制度の新しい基本的理念として「広く国民に健やかで安心できる生活を保障する」とし、「貧困はなくなった」という建前で「自立と連帯」が基盤といい、国の責任を曖昧にしました。最近では「自助・共助・公助」論が全面的に展開し、自民党国会議員やマスコミによる生活保護受給者への激いバッシングが起こっています。こうして「受給は恥」とのスティグマを育てたとし指摘します。討論では、「日本の生活保護捕捉率が11.7%となっているが、ドイツでは50%ぐらいでスウェーデンでは90%。困っている人はみんな受けられる状態だ」「だからバッシングもない」「日本では、『生活保護を受けている』と言えない雰囲気だ。ものすごく気を使うようだ。」など、日本の生活保護・社会保障がだれでも気軽に使えるものでないことが、浮き彫りになりました。