2014年6月29日、静岡県労働者学習協会第42回総会が静岡県評会議室開催されました。内容を報告します。
原田会長あいさつ 「人生をかけて改憲戦略とたたかう」
二つの点に関してお話します。一つは6月24日に出た「骨太の方針」「新成長戦略」の閣議決定について、もう一つは集団的自衛権容認の閣議決定が7月1日に行われるということで、それをめぐる動きについてお話をしたいと思います。まず1番目ですが、「骨太の方針」「新成長戦略」はめちゃくちゃなものですよね。「学習の友」7月号に掲載されていますが、安倍首相は日本の労働者の権利を既得権益の岩盤として、自ら岩盤を打ち破るドリルになるんだということを公言しているわけです。すべての既成のものをぶち壊していくということで、その中味が「骨太の方針」「新成長戦略」であるわけです。法人税を20%台へ、消費税率は10%に上げる、社会保障を徹底的に効率化、医療費抑制、年金の自動的削減等があります。雇用関係では、労働時間規制の取り払い、残業代ゼロ制度、新裁量労働制、限定正社員制度などです。医療では国民皆保険の解体を目指しています。また配偶者控除の廃止・縮小、さらには原発再稼動、原発輸出が明記されています。
2番目に集団的自衛権ですが、まず公明党の動きですが、今までの慎重から一転して合意していくという方針を打ち出しました。「武力行使」の3要件が再提示されましたが、政府の想定問答集では「新3要件を満たす場合には・・・、個別具体的な状況に即して、政府が総合的に判断」するとなっており、無限に拡大解釈できるようになっています。世論調査では共同通信で反対55.4%、朝日新聞で反対56%です。政府与党の今後の予定は、7月1日に閣議決定を行って、9月の臨時国会で、自衛隊法、周辺事態法、PKO法等々15以上の法律を改定しないと、閣議決定をしても集団的自衛権は行使できないわけです。12月に日米新ガイドラインを策定していくということで、たたかいは閣議決定されたら終わりじゃないんです。世論で騒然とした情勢を作っていく必要があります。
山田敬男氏は「学習の友」7月号「海外で殺し殺される国への大転換」の中で、「私は自分の人生をかけて、この改憲戦略とたたかわなければと決意しています」と述べています。山田会長と想いはまったく同じです。
総会での討論は以下の通りです。
沼津支部(原田)
毎月、定例会を開き「学習の友」の学習会を行っています。勤通大では民医労の三島共立病院で基礎コースの学習会を行いましたが、基礎コースを毎月1年で終了することは無理で、前段としての学習が必要と感じています。
静岡支部(石川)
毎月、「学習の友」の学習会を行っています。また支部の活動ではないですが、資本論学習会が5月に終了し、10月頃から1部を再開する予定です。
浜松支部(中谷)
毎月、定例会を開き「学習の友」の学習会を行っています。資本論2部が11月に終わる予定です。
県評初級労働学校(種本)
6月22日、労組若手幹部向けに、全労連組合員教科書を使った初級労働学校が行われました。生徒は17名でした。
寺子屋in池田学習会(内田)
毎月第4水曜日に、「学習の友」を使い、寺子屋in池田学習会を行っています。これまで自民党憲法草案批判や集団的自衛権の問題を学習してきました。
民医労静岡支部(多田)
昨年度の勤通大基礎コースの学習会に続き、今年6月から「学習の友」の学習会を行っています。
組織強化
財政基盤確立の観点から、支出の抑制と収入の検討が必要です。当面、会費は月300円のままで、寄付金を賛同される人から集めることになりました。(年間1口1000円、目安2口2000円)
役員体制
5名の方が健康上の理由等で退任されます。山田元二氏からメッセージが届きました。
6月17日(火)から「学習の友」の学習会を行い、チューター(多田)を入れて5名の参加でした。最初に高木光氏「労働者は救われない『アベノミクス』成長戦略-企業の収益確保を最優先する『残業代ゼロ』制度」について、読みあわせをしました。その後、チューターから『残業代ゼロ』制度に関する最近の新聞報道やニュースについて紹介をし、自由討論をしました。現在も、ブラック企業の手口として、固定残業制度や裁量労働制をつかい、低賃金で長時間労働が押し付けられています。静岡県内の労働相談でも、基本給は生活保護並みで、固定残業代により無条件に長時間労働が押し付けられている実態があります。まさに安倍政権は、ブラック企業支援政権と言えるでしょう。
今回は3名が参加しました。今月号の特集は、「公務ー労働者の頑張りと国の責
任放棄」です。最初に、二宮厚美氏の「安倍政権の公務破壊に対する憲法からの
反撃」を読み合せ討論しました。氏は、安倍政権の路線は、靖国参拝等にみられる
「復古主義的国家主義」と公共部門の業務を自由競争の市場に委ねる「グローバ
ル競争国家主義」の二つのレールから成り立っており、憲法視点(憲法が要請する
公務員の3つの役割、①労働者性②公共性③専門性)からの反撃が必要だと、指
摘してします。次に、国公労連委員長宮垣忠氏の「公務員制度改悪、新たな公務
員賃下げに反論する」を読み合せ討論しました。4月11日の参議院本会議で、中
央省庁の幹部人事を首相官邸が一手に握る国家公務員制度改革関連法が可決
・成立した。この法律は、ILOから何度も勧告された公務員の労働基本権を回復し
ないまま、労働条件である級数定数に関わる事務・権限を人事院から内閣人事局
に移管し、首相と官邸に人事権限を集中し、「公務員を全体の奉仕者から政府・財
界のしもべに」変質させるねらいがあります。また、政府は、新たな賃下げとなる「給
与制度の改悪」を人事院に要請し、人事院が今年の勧告で「給与制度の総合的見
直し」と称して、地方出先機関で働く職員や高年齢層職員の大幅な賃金引き下げ
を行おうとしています。
次回学習会は次のとおりです。7月号を持って
お気軽にご参加ください。学習会終了後納涼会です。
日時 7月24日(木) 18:30~19:30
場所 静岡県評会議室

今回は4名が参加しました。最初にJMIU大阪地本日立建機ティエラ支部の、児
玉永吉青年部書記長の「組合は自分を大きくしてくれる存在」を読み合せしました。
児玉氏は、入社してとりあえず加入した組合でしたが、東日本大震災を期に組合
を見直していきます。「仲間と助けあう」、組合の原点を体験し学んでいきます。
次に、岐阜県労連平野竜也事務局長の、「労働組合講座 組合活動の楽しみ方
その三」を読み合せました。平野氏はたくさんの人に活動を広げるために必要な「
心構え」を、多くの経験を学んだ中で書いています。「運動を広げたいなら活動する
な」、つまり「たくさんの人に運動に関わってもらうことが重要」と言っています。活動
の準備にあたっては、「あなたを信じるから任せる」といった対応が大切であると、訴
えています。また、企画を成功させるためには、参加人数は呼びかける人数の0.5
倍と心して、呼びかける人を増やすことと言っています。また、組合活動は、ともに幸
せになれる時間をつくる活動との思いで取り組もうと述べています。
最後に平和委員会川田常任理事の「アジア情勢と日本外交のあり方」を読み合せ
し、安倍内閣の集団的自衛権の行使の主張に対抗する方向を学びました。中心点
は、外交による問題解決の方向です。ASEANの紛争を話し合いで解決する条約
を、北東アジアに広げ、憲法を生かした交渉こそ大切だとしています。
次回学習会は次のとおりです。6月号を持って
どなたでもお気軽にご参加ください。
日時 6月18日(水) 午後7時から
場所 静岡県評会議室 次回は第3週の水曜日です。お間違いなく。
今回は2名だけの参加でした。それでも、しっかり学習しました。
今月号の特集は、若者の働き方、暮らし方を掘り下げ、どのようにして労働組合と
のつながりを作り深めていくかを考えます。新自由主義の嵐が吹き荒れる中、厳し
い労働の現場に向き合い始めた若者たち。依然、自己責任論の影響も大きく、非
正規増大の原因を若者の意欲低下に求める議論も後を絶ちません。そうした状況
のもとで、まずは若者の置かれた客観的状況を精査します。始めに、乾彰夫氏のイ
ンタビュー記事「若者と仕事、仲間、そして社会ー<つながり>から労働組合へ」を
読み合わせしました。若者をめぐる雇用構造の変動の特徴として①90年代から非
正規雇用化が進み②日本の特徴として失業率の低さと非正規雇用の高さ(特に若
者が高い)③その背景に、低賃金と失業時の無保障④アベノミクスで非正規化が
加速。また、若者の就労への意識・意欲は、①過去最低の離職率②「デートより残
業」派は最多等から、どの時期よりも高い。また、長期化、困難化する就職活動や
就職後の困難及び「メンタル問題の激増」等指摘しています。あとひとつ、吉崎祥
司氏の「自己責任論、個人の自由と新自由主義」を学習しました。
* 4月号に、県学習協会長原田政信さんの「きらり憲法ーアジア諸国民への誓い
を守るために」が掲載されています。一読下さい。
次回学習会は次のとおりです。5月号を持って
お気軽にご参加ください。
日時 5月14日(水) 19:00~
場所 静岡県評会議室
4月5日(土)、静岡県評会議室において、「哲学学習会」兼「勤労者通信大学開校式」が開催されました。参加者は24名で、ほぼ満席の状態でした。最初に塚平静岡県労働者学習協会副会長が主催者あいさつを行い、その後、①「唯物論」(長坂氏)、②「弁証法」(箱崎氏)、③「史的唯物論」(原田氏)の順番で、講演と質疑応答を行いました。最後に、勤労者通信大学の案内を行い閉会しました。(写真は「唯物論」を講演する長坂氏)
質問では「女性が外で働くことの意味は」「三浦梅園の思想をどうとらえるか」「ルールある資本主義を作る運動と社会主義をめざす運動との関係は」などがありました。
◇講義資料(PDF)
哲学学習会①唯物論
哲学学習会②弁証法
哲学学習会③史的唯物論
静岡市で毎月定例で開いている「学習の友」学習会の報告です。
今回は4人が参加しました。最初に、唐鎌直義氏の「資本主義の思想と社会保障
ーなぜ労働者には必要なのか、大資本家は嫌うのか」を読み合わせしました。
インタビュー形式で、①「自立・自助は資本主義の基本的な考え方であるとはどう
いう意味か」 ②「消費税を社会保障の財源にする事をどう考えるか」 ③「社会保
障は本当に困っている人だけのためにあるのか」のそれぞれの質問にわかりやすく
答えてくれました。特に印象に残ったのは、「社会保障は富を国民に還元する水路
で、労働者にとって賃金と社会保障はともに必要、これが無いと長期的な展望・希
望を持って生きられない。」「社会保障は労働条件の最低基準」「消費税を社会保
障の財源にしたら、社会保障は社会保障でなくなる。」「社会保障は、国民だれも
が必要な時に受けられるものだ(普遍主義)」でした。また、「GDPで見た世界」の地
図は、世界第3位の経済力を持っている日本の社会保障が充実しないのは税金の
取り方、税制が間違っているからだと示しています。
次に、原冨悟さんの「社会保障の歩みと労働組合ー働く者のたたかいが果たした
役割とは」の中で、社会保障制度や理念はどうやって生まれ発展してきたのか、憲
法が労働組合に特別な位置を与えている理由、労働者状態の悪化の中で社会保
障運動発展のために労働組合運動の前進が必要な理由、等々を学びました。
◇次回学習会は次のとおりです。4月号を持ってどなたでもお気軽にご参加ください。
・日時 4月16日(水) 午後7時から
・場所 静岡県評会議室
3月11日(火)午後5時45分より学習会を行いました。受講生5人が参加しました。最初にチューターの多田が、レジュメに基づき報告し、その後自由討論を行いました。今回のテーマは「現代社会と社会変革」です。
「現代社会と社会変革」
●現代はどのような時代か
1.20世紀の人類史的な変化
第一次世界大戦、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争
① 植民地体制の崩壊
20世紀初頭:アジア・アフリカ・ラテンアメリカは完全に分割支配
第二次世界大戦前:世界の独立国は約60ヵ国(現在は196カ国)
1960年:国連総会で「植民地独立付与宣言」(植民地支配の不当性確認)
20世紀後半:植民地支配の完全な崩壊
② 民主主義と人権の発展
・国家の形態が君主制から民主共和制に転換(20世紀に君主制を廃止:66カ国)
・現代の人権=自由権(政治的市民的自由)と社会権(生存、教育、労働)の結合
③ 平和の国際機構と「戦争の違法化」原則
・国際連盟、国際連合、非同盟運動
・不戦条約:1928年「戦争放棄にかんする条約」(日本国憲法の平和原則)
・国連憲章:「戦争の違法化」原則
2.現代世界を左右する3つの流れ
①資本主義の限界が問われるようになった
・資本主義は恐慌や不況を乗り越えることができず、貧困問題を解決できない。
・地球の環境問題などの深刻化によって「人類の生存」の危機が現実的な問題になる。
・南北問題が深刻になっている。
②アジア・アフリカ・ラテンアメリカの社会変革と地域の自立と連帯をめざす共同体づくり
・TAC(東南アジア友好協力条約:1976年):ASEANが中心となり締結、紛争の平和的解決
・SCO(上海協力機構:2001年):中央アジアにおける地域共同体
・CICA(アジア相互援助・信頼醸成会議:2002年):アジア総人口の90%、21ヵ国加盟
・UNASUR(南米諸国連合:2007年):経済協力、核兵器のない世界、国連憲章の尊重
・AU(アフリカ連合:2002年):政治的経済的統合の実現、紛争の予防解決
④ 社会主義をめざす国ぐにの動向
・中国、ベトナム、キューバ
・「市場経済をつうじて社会主義へ」という路線(中国、ベトナム)
●現代国家の特徴と現代の民主主義
1.現代国家と支配のしくみ
○国家独占資本主義と現代国家
経済的支配階級=財界・大企業(日本経団連、経済同友会、日本商工会議所)
財界と国家の「癒着」
○執行権力の拡大強化
執行権力=政府・官僚機構、軍事機構
議会制度の空洞化(議会から執行権力への重心移動)
○三者同盟(三角同盟)
三者同盟=政・財・官の癒着構造
政権政党の幹部、財界、官僚機構の上層部(原発利益共同体)
○2つの統治方法
①国民を力で押さえる権力的支配(警察や軍隊による弾圧)
②国民を誘導し一定の方向に統合(企業、学校教育、マスメディア、宗教組織)
○国家形態と民主共和制
・君主制:世襲の君主を元首とする(国の数で世界の15%、人口で8%)
・共和制:有権者から選ばれた代表を通じて政治を行う(大統領独裁、民主共和制)
○民主共和制が「最良の国家形態」
・男女普通選挙にもとづく議会制民主主義が確立している共和制、三権分立
○選挙制度と民主的改革
民主共和制を実現するためには選挙制度の民主化が大事、比例代表制が民主的
2.現代の民主主義と人権
○民主主義とは
国民主権原則にもとづく政治制度
政治制度、国民運動、民主主義思想という3つの側面
○人権とは
人間らしく生きる権利、幸福を追求する権利
○市民革命(ブルジョア革命)と近代民主主義
・イギリス名誉革命(1688年)、アメリカ独立宣言(1776年)、フランス革命(1789年)
・近代民主主義=国民主権や基本的人権の尊重などの政治制度と思想
○社会権の登場
・社会権=基本的人権のうち、国家によって人間らしい生活を保障させる権利
生存権(社会保障、教育、労働権、労働基本権)
3.民主主義の発展と社会主義
○大企業への民主的規制=資本主義の枠のなかでの民主的改革
・大企業の社会的責任:労働条件、雇用、中小企業、地域経済、環境
・法律による規制を大企業本位から国民本位に
・民主主義的改革の徹底後、資本主義の矛盾を解決する社会主義的変革を提起
○空想的社会主義
・サン・シモン:地主・金利生活者の支配に反対
・フーリエ:産業や暴力による搾取や貧民の発生を告発
・オーウェン:失業問題の解決のために共同体建設を実験
○科学的社会主義の成立
・マルクス:資本主義の分析と批判、労働者の人間的発達と社会変革
・エンゲルス:イギリスの都市貧困者の調査、資本論の完成
○社会主義を考える視点
・ソ連社会の変質:スターリンによる国民弾圧と粛清、大国主義的覇権主義
・資本主義の成果を受け継ぐ:生産力、議会制民主主義、人間の個性
・利潤第一主義の克服:貧困、失業、不況、南北問題、地球環境問題の解決
○生産手段の社会化を土台とする社会
・生活手段は対象外、生産者が主役
●現代の社会変革と労働者・国民のたたかい
1.現代における階級と階級闘争
○労働者とは
労働力を売り、働いて賃金を得て生活している人。生産の担い手。
○階級闘争の3つの側面
・経済闘争:賃上げ、経済的利益をまもるたたかい
・政治闘争:法律や制度の改良、平和と民主主義の擁護、政治権力の獲得
・思想・文化闘争:資本家階級の思想攻撃とのたたかい
○労働者階級の政党
全国的な階級闘争、政治闘争を推進する組織。
2.現代の社会変革の特徴とその推進力
○多数者革命
多数者による多数者のための革命(2010年:労働者82.1%、自営業12.9%)
○議会をつうじる革命
国民の多数の支持による議会をつうじる合法的な変革(政府、官僚、軍事機構)
○統一戦線による変革
立場の異なる多くの勢力が、共同の目標、共同の利害にもとづいて作る組織
○日本における統一戦線の展望
地域的統一戦線による革新自治体(1960年代~70年代)、全国革新懇(1981年)
3.労働組合運動の基本原則
○なぜ団結が必要か
生活と権利を守るために団結する(賃金抑制、雇用破壊、生活破壊)
○労働組合の誕生
イギリス:18世紀後半、産業革命、工場、労働者の増大、労働組合
1799年 労働組合を禁止する団結禁止法を制定
1824年 団結禁止法撤廃
1871年 労働組合法を成立
○労働組合の性格と組合民主主義
①労働者なら誰でも参加できる幅広い組織
②労働者階級の要求実現のために資本家階級とたたかう組織
労働組合の民主的運営が保障されることによって大きな力を発揮できる
○民主的で初歩的な3原則
①要求にもとづく団結、②資本からの独立、③政党からの独立
○政党との関係
①組合員の政党支持の自由、政治活動の自由を保障する
②相互の自主性を認め合い、一致する要求・政策で協力共同する
○労働組合の任務
①経済闘争:賃金や労働条件の維持・改善
②政治闘争:悪法に反対し労働者の利益になる法律の制定、平和と民主主義、政治革新
③思想・文化闘争:労働者・主権者としての自覚、権利意識
4.現代の多様な社会運動
○平和運動
原水爆禁止運動、ベトナム反戦運動、イラク戦争反対運動、基地反対闘争、9条の会運動
○市民(住民)運動
環境問題、原発問題、資源問題、人権擁護
○社会保障運動
医療・介護、生活保護、失業保障、奨学金制度、住宅制度
○女性運動
1975年:国連婦人年
1979年:女性差別撤廃条約(日本は1985年に批准)
1985年:男女雇用機会均等法(古い差別から新しい差別への転換)
○中小企業者運動
中小業者の切捨てや大企業の横暴に反対し、中小業者の営業と生活をまもる
○社会運動と労働運動との関連
社会運動と労働運動の連携によって、社会と政治を変革する可能性が生まれる
以上
2月19日(水)午後5時45分より学習会を行いました。受講生7人が参加しました。最初にチューターの多田が、レジュメに基づき報告し、その後自由討論を行いました。今回のテーマは「資本主義の発展と現代」です。
●独占資本主義および国家独占資本主義
1. 資本主義の発展と独占資本主義
○独占段階の資本主義(19世紀終わりころから)
独占=少数の大企業が、ある部門の商品の大部分を生産し、供給することをつうじて生産
と市場を支配している状態
○独占資本主義の5つの特徴
①生産の集積・集中と独占
自由競争の独占への転化
独占の形態:カルテル・シンジケート(協定)、トラスト(企業合同)、コンツエルン
②銀行の新しい役割と金融資本の形成
金融資本:独占的銀行資本と独占的産業資本が、融合・癒着した新しいタイプの資本
6大企業集団(三菱、三井、住友、富士、第一、三和)90年代後半に解消・再編
3大メガバンク(三菱UFJ、みずほ、三井住友)
③資本の輸出
過剰資本を外国に投資、 直接輸出(現地で工場をつくる)、間接輸出(現地企業への投資)、
国家資本の輸出(ODA:政府開発援助)
④国際独占体による世界の経済的分割
国際独占体:各国の金融資本のなかから世界市場を少数の独占企業によって支配する
⑤帝国主義国による世界の領土的分割
国際独占体は、自らの権益をまもり、拡大していくために、自国の政府を動かして外国の領土を奪い、植民地を拡大させてきた。経済的分割が世界の領土的分割へと進む
第一次世界大戦:勢力圏と植民地の再分割をめぐって帝国主義国どうしが武力衝突した帝国
主義戦争
金融寡頭制:少数の金融資本が、それぞれの国の経済・政治を支配すること
国内では民主主義の破壊(政治反動)、海外では他民族の抑圧
2.第2次世界大戦後における独占資本主義国の変化
第2次世界大戦=帝国主義戦争としてはじまったが、民族解放戦争や、反ファシズム民主主義戦争という面をもつ複合的な性格の戦争
第2次世界大戦後:ブレトンウッズ体制=アメリカを中心にする国際経済秩序(IMF+GATT)
独占資本主義の変化:①民主主義を求める国民の力が強化された
②植民地支配が崩壊して諸国の独立が達成された
③アメリカの力が圧倒的となった
3.国家独占資本主義の形成とその基本的しくみ
○国家独占資本主義の形成(1929年~)
国家独占資本主義=金融寡頭制のもとで国家の力を経済分野に介入させて、経済危機を先
送りし、経済成長を実現することで、大企業の搾取と支配を維持するしくみ
ケインズ政策:国家の経済的力を活用して、国内の総需要を管理・拡大し、失業の発生を
回避して経済成長をはかるという政策。(有効需要創出政策)「大きな政府」
1980年代以降、「小さな政府」が主張される。
新自由主義が登場。大企業の利益拡大のための自由放任政策。
○国際独占資本主義の基本的なしくみ
①国家財政の動因(大規模な公共事業)
②金融政策を手段とした経済管理、政策運営(金融緩和・引き締め)
③国公営企業や国有株式(国家による主要企業の株式所有)の活用
④経済・産業・労働政策とその法制化(企業法制、特定産業の振興、労働法改悪などの政策をふくむ)
○社会保障制度と所得再分配(労働者・国民の運動や政治的な力を反映)
ヨーロッパ:福祉国家=社会保障制度の拡充で国内需要を安定させ、経済成長を実現
アメリカ:軍事国家=軍事支出を中心にした内需拡大策
日本:土建国家=大型公共事業中心の内需拡大策
4.国家独占資本主義が意味するもの
① 独占資本主義の矛盾の深刻さをあらわす(国家の支えなしに資本主義を維持できない)
② 資本主義の次の社会(社会主義)に移行する物質的条件をつくりだす
(生産手段の集中、独占禁止法などの経済制度、社会保障制度、民主的規制の体系)
③ 経済と国家のあり方についてさまざまな矛盾を顕在化させ、民主的改革の条件を成熟させるとともに、社会変革を進める主体的勢力を強化していく
5.資本主義の基本的矛盾とその解決の道
・資本主義の基本的矛盾=利潤追求が推進力になって生産のための生産に突き進み、生産を社会的に制御できないこと(貧困と格差のひろがり、世界的な恐慌、環境破壊)
・基本的矛盾の解決=生産手段を社会化する(生産者が生産を管理していくこと)
●経済のグローバル化と日本経済
1.グローバル経済の特徴とアメリカの世界経済支配
○グローバル経済とアメリカン・グローバリゼーション
グローバル化:経済の地球規模化(1990年代以降、急速に進行)
政治・経済・文化・生活などの相互依存的な関係が世界的規模で再編
「アメリカン・グローバリゼーション」:アメリカを中心とする多国籍企業の世界経済への支配強化を軸として推進
○現代のグローバル経済の特徴
① 多国籍企業が国際独占体としてグローバルに運動している
発展途上国での低価格での競争、日本での賃下げと非正規労働者の増大
② 過剰な貨幣資本が蓄積されるなかで、投機的なマネーがグローバルに運動している
サブプライム問題:アメリカ発の金融危機が世界的不況と失業の拡大へ
○グローバル化をめぐる2つの流れのたたかい
・アメリカを中心とした多国籍企業の利潤追求を強化させる経済秩序の押し付け
・民主的な国際経済秩序を確立(労働者の権利をまもり、貧困と格差をなくし、金融経済を規制し、地球環境をまもる)
2.日本経済の特徴と海外進出を強める日本企業
○ルールなき資本主義
長時間労働、雇用保障、女性差別、外国人労働者差別
法人税、引当金・準備金制度(利益を小さく見せかけて税金を軽くする)
○対米従属の資本主義
① 日本政府はアメリカ国債を買い、ドルの暴落を防ぎ、アメリカの財政破綻を救っている
② アメリカの経済界の意向に従って経済政策をおこなっている(不良債権処理、郵政民営化、農産物自由化)
③ 日本が依存する資源の多くは、アメリカの影響下にある国・企業からのもの
④ アメリカの主導のもとで、東アジアでの域内協力において主導権を握ろうとしている
(ASEAN+日本、中国、韓国、モンゴル)
○海外進出を進める日本企業
グローバルな生産体制の構築、下請け中小企業の切捨てと再編、工場閉鎖、
合併や業務提携による再編、リストラ、賃金や雇用制度の変更、労働者の分断
2004年度の製造業全体の海外生産比率:16.2%、現地従業員数:406万人
2011年度の製造業全体の海外生産比率:18.4%、現地従業員数:523万人
3.新自由主義と財界主導の「構造改革」路線
① 労働法制の規制緩和による「働くルール」の破壊(派遣法、限定正社員、国家戦略特区)
② 社会保障の国民負担の拡大と給付削減(雇用保険、年金、医療保険)
③ 国民生活に不可欠な部分を民営化し、企業の利潤の場に転換(郵政、保育)
④ 農業や自営業などを「生産性が低い」として縮小(農業の危機、地域経済の衰退)
⑤ 市町村合併を強行して地方交付税を削減、公共サービスの低下
⑥ 高額所得者と大企業への減税
4.日本経済の民主的改革の方向
日本経済の安定的な発展のカギは、個人消費を拡大させること
国民生活中心に切りかえる民主的改革
① 経済活動に民主的ルールをつくり、まもらせる
② 財政・社会保障の民主的改革
③ アメリカ追随の経済政策をあらため、多国籍企業中心のWTO体制など国際経済の変革につとめる
以上