「物言えぬ社会」の変革を!憲法・表現の自由を生かす社会へ


静岡支部『学習の友』学習会

今回は8月号です。「特集その2 現代の政治社会状況を考える」の内「『物言えぬ社会』と憲法・表現の自由―目標管理という権力システムに抗して自分の声を取り戻す」(佐貫浩法政大学名誉教授)の読み合わせをしました。まず、「私たちは、幾重にも『物言えぬ社会』に取り囲まれて」いると指摘します。加計学園問題と安倍首相を押し隠す政府内の箝口令。埼玉公民館が9条守れの俳句掲載を拒否。公立学校現場職員会議は伝達機関となり「物言えぬ社会」が出現。子どもの世界には、いじめという大人の世界以上に権力的な表現抑圧の論理がまかり通るなどの事例を紹介しています。「日本国憲法は、国民が主権者、社会の主人公として生きるために、私たちに、力を行使する方法として、唯一『表現』という権利を保障し、その他の一切の暴力の行使を禁止しています。」表現によって社会創造と心理探求のために、争い、たたかうことを憲法は権利として保障しているということです。しかし、現代社会の表現抑圧のメカニズムが存在します。多くの職場で導入されている目標管理システム(PDCAサイクル)がその一つです。表現の自由は、縦横二重の構造といいます。上の権力との関係。もう一つは横の人と人との関係です。その空間が表現に攻撃をすれば力を奪われます。「個の心理の内奥にまで及んで侵された表現の自由を、」「人格の根底から回復していく戦略を」創り出すことが問われています。