日本近現代史を読む」第6回学習会・夜の部、開く


「日本近現代史を読む」第6回学習会・夜の部を22日に開き「第9章ワシントン体制と大正デモクラシー」と「第10章世界恐慌と軍縮破綻への道」を読み合わせし意見交換を行いました。
意見交換では、「92ページの『張作霖爆殺事件』が日本軍の犯行であった事を改めて知って驚いている」「『張作霖爆殺事件と昭和天皇』でこの問題の処理が書かれているが、この時にこの事件を起こした軍人の責任を明確にした対応をしておけば、その後の中国への侵略などはあのような形では起こらなかったのではないか」「98ページに、治安維持法の仕掛けとして、『目的遂行罪』と『未遂罪』が上げられているが、安倍内閣が成立させた『共謀罪』や『改正通信傍受法』とその目的が同じであり、改めてその危険性を感じた。」「『ロンドン条約』で日本の戦艦や補助艦のトン数をアメリカと比較する形で決めているが何故か」「当時の日本の国力からするとこのトン数でも大きく、アメリカの国力と比較して決めるのは可笑しいと思う」「第一次世界大戦後、国際的なリーダーはイギリスからアメリカに移りつつあつた中での事ではないか」「94ページの写真にある『娘身売の場合は、相談ください』のポスターは、身売りをしないための相談ではなく、身売り先の相談であった。当時の状況が良く分かるポスターだと思う」など意見が出されました。
◇次回は、日時7月27日(金) 午後6時30分~8時45分。会場 「アイセル21」第42集会室。内容 「第11章 大陸への膨張と政党政治の後退」と「第12章 日中戦争と戦時体制の始まり」読み合わせと意見交換 。持ち物 「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。

「日本近現代史を読む」第6回学習会・昼の部、開く


第6回学習会を6月22日に開き、7名が参加し第9章と第10章を読み合わせと討論を行いました。
討論では、「85ページの『憲法にもとづく政治をおこなえという運動を展開しました』と言っているがどのような事か。」「当時は、内閣の首班は天皇によって指名されて組閣が行われていた。これに対して選挙で選ばれ政党による組閣を要求する運動として行われたのではないか。」「日本でもロシア革命の成功に、一労働者が息子に『おまえでも首相になれる時代がきたぞ』と言ったと言われるように大きな影響があった。このよう影響は運動の背景にあったのではないか」「87ページに米騒動について書かれているが、この時代にこのような運動が起こった事に驚いている。」「ロシア革命への干渉のため軍隊が出され、その食料確保のために米が買い占められた結果、米価が高くなり米騒動が起こったが、この時期は、いろいろな社会運動が出てきている。」「背景に、第一次世界大戦後の世界の変化があるのではないか。ロシアでの社会主義国家の成立、ヨーロッパでは帝政が相次いで崩壊し、アメリカのウイルソンによる民族自決を尊重する政策など、このような影響が日本にもあり、『大正デモクラシー』と言われ、国民が要求を掲げて運動する時代へと変化をしていったのではないか。」「88ページに『日本共産党が密かに結成され』と書かれているが、当時の社会主義運動の中でどのような位置であったのか」「社会主義運動や社会改革運動が活発になってきたが、日本の民主化を妨げている天皇制については全く触れていない。日本共産党が民主化のためには天皇制をなくさなければなせないと主張した。その点で先進的だったのではないか」「よく日本の戦争を15年戦争と言うが、91ページにあるように、北伐阻止をねらった日本軍の動きなどもあり、日本の中国侵略はこの時期から行われていたのではないか。」などの意見が出されました。
次回は、日時7月27日(金)午後2時~4時15分。会場 「アイセル21」第42集会室。内容 「第11章 大陸への膨張と政党政治の後退」と「第12章 日中戦争と戦時体制の始まり」読み合わせと意見交換 。持ち物 「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。