第56回『資本論』学習会開く 第23章「資本主義的蓄積の一般法則」第1節「資本の構成が不変な場合における蓄積にともなう労働力需要の増大」学習する


5月9日(木)第56回『資本論』学習会を開き、第23章を、第1節を読み合わせしポイント説明の後、討論に入りました。

 討論では「マルクスは、資本の構成を価値の面と素材の面を見ているが何故か」「『資本論』では、商品を価値と使用価値統一である。生産過程を価値増殖過程と労働過程の二面から分析をしているように、資本の構成を価値の面と素材の面から見ている。それは、資本の有機的構成を資本の技術的構成によって規定された技術的構成の変化を反映する限りでの資本の価値構成が労働者の運命に大きく影響するためではないか」「『資本論』P1056から3人の富者を登場させて彼らの意見を引用しているが、なぜか」「資本の有機的構成が変化しない場合、資本の蓄積はプロレタリアートの増加をもたらすが、この変化を古典派経済学者は、『蓄積を、剰余生産物のうちの資本化される部分全部が生産的労働者によって消費される』とまで言っている。労働者の増加は、資本家による蓄積の結果であるにも関わらず、蓄積が労働力の需要を増大させて賃金の上昇をもたらすことを恐れる資本家の気持ちを表明したものではないか」「第1節は何故書かれたのか。イギリスでは協業、マニュファクチャ時代の蓄積は資本の構成は変化しないため労働者が増加していく時代があった事の反映ではないかと思う」など意見が出ました。

◇次回は、5月23日(木)午後6時30分から。会場は、「アイセル21」第12集会室。内容は、第2節「蓄積とそれにともなう集積と進行中における可変資本部分の相対的減少」。持ち物は、新日本新書版『資本論』第4分冊。