「日本近現代史を読む」学習会・夜の部開く 第17章「大東亜共栄圏というスローガンの下」第18章「戦局の転換」読み合わせと意見交換をする


「日本近現代史を読む」第10回学習会・夜の部を10月26日(金)に開き「第17章・大東亜共栄圏というスローガンの下で」と「第18章・戦局の転換」を読み合わせし意見交換を行いました。
意見交換では、「戦前の日本がアジア・太平洋戦争「『大東亜戦争』と読んでいたが、その根拠となったのが戦争の目的を『大東亜共栄圏建設』にあるとして、侵略戦争の現実を美化したが、この大東亜戦争という呼称が戦後長く死語とされていたのを、上山春平(京都教授)がこの呼称を使うようになり、今ではこの言葉が復活としている。今日の歴史修正主義の流れを見ると非常に危険だと思う」「連合国側が、1941年に領土不拡大・奪われた主権の回復・専制政治からの開放など戦後世界の構想を『大西洋憲章』として掲げたのに対し、日本は大東亜会議を開きこれに対抗し戦後世界の構想として、自主独立の尊重、各国の伝統の尊重などを掲げたものの欺瞞的であり重要資源の供給源は帝国領土としている。また、戦争目的も『自衛のための戦争』と『大東亜共栄圏のための戦争』などで揺れ動いた」「台所から見た戦争の所で、『国民生活の悪化は、幼少年の体格の変化の中によくあらわれている。40年から46年にかけて体格の悪化に注目』と書かれているが、『兄も牛乳などは見たことも飲んだこともない』と話していた」など意見が出されました。
◇次回は、日時、11月23日(金)午後6時30分~8時45分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第19章「敗戦」、第20章「戦後改革から占領政策の転換へ」。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。

「日本近現代史を読む」学習会・昼の部開く 第17章「大東亜共栄圏というスローガンの下」第18章「戦局の転換」読み合わせと意見交換をする


第10回学習会を10月26日に開き、第17章と第18章を読み合わせと討論を行いました。
討論では、「戦前の植民地支配に対する評価、感情として朝鮮と台湾では大きく違うと思う。朝鮮では従軍慰安婦の問題など日本の植民地支配に対する抗議、批判がある。台湾では批判はあまり聞かない。しかし、実際に台湾に居た日本人は、肉体労働などはほとんどやらずに現地の人を使っていた」「テキストの63ページには『植民地支配への評価は台湾と朝鮮では違うか』として『日本の植民地支配を始めた段階で、台湾と朝鮮ではナショナリズム、民族意識の段階が大きく異なっていたと言われます』とし、台湾では日本の支配に抵抗したのは主として自分たちの生活や利益を守るために戦ったのであり、必ずしも台湾住民が『清国人』『中国人』『台湾人』という国民意識を持っていた分けではなく、また台湾の中では使う言葉も複数あり、逆に日本語を媒介にして結果的に一体感が生じる事もあった。しかし、朝鮮では、朝鮮語を話す単一性の強い民族としての意識が住民にあり、日本の侵略に対して民族・国家としての独立を守ろうという意識が大きかった。と言っている」「日本の『戦死のありよう』ところで、日中戦争以降の全戦死者約230万人の約60%が広義の餓死者であると推定される。また海没死は40万人、特攻隊の戦死者は航空特攻だけで約四千人と書かれている。日本軍の非人間的体質がよく現れていると書かれている。このような事を生み出した背景に、軍隊の中に封建制、非民主的体質があるのではないか」「日本の『戦争経済の崩壊』の所でも軍事生産を進めていく構想はあったが、それは現実を直視していない「絵に描いた餅」でこのような事が推進されていった背景に日本の非民主的体質のがあるのではないか。今日でも自民党の中で安部の改憲に反対する声は聞こえない。反対すれば自分の選挙に不利になり 自由に発言できない体質がある」などの意見が出されました。
◇次回は、日時、11月23日(金)午後2時~4時15分。会場は、「アイセル21」第42集会室。内容は、第19章「敗戦」、第20章「戦後改革から占領政策の転換へ」。持ち物は、「日本近現代史を読む」(新日本出版社発行)です。